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「ギャンブル依存症治療に保険適用へ・・・集団治療プログラム等対象」(12月11日、読売新聞)
厚生労働省は11日、カジノや競馬、パチンコといったギャンブルの依存症治療に付いて、来年度から公的医療保険の対象とする方針を固めた。同日開かれた中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)での議論を受け、同省は、依存症患者に対する適切な医療体制の整備が急務と判断した。国内ではカジノを含む統合型リゾート(IR)の開業を可能とする「IR実施法」が昨年7月に成立し、依存症対策が課題となっている。
ギャンブル依存症は、精神疾患の1つ。世界保健機関(WHO)は、「ギャンブルを頻繁に繰り返し、自分の社会・職業・家族的価値を損なう程、生活を支配する障害。」と定義している。
厚労省の調査によると、ギャンブル依存症の治療を受けた患者は年々増えており、2017年度の外来患者数は3,499人。唯、治療を受けていない潜在的な患者も多くいると見られ、2017年に国立病院機構久里浜医療センター(神奈川)の研究班が行った調査では、「依存症が疑われる成人は、全国で約320万人に上る。」という推計も出ている。
昨年7月には「ギャンブル依存症対策基本法」が成立したが、現状では、ギャンブル依存に特化した治療に公的保険は適用されていない。厚労省は、患者が数人から10人程度のグループで意見交換を行い、ギャンブルにのめり込んだ切っ掛けや対処法等に付いて考える「集団治療プログラム」を保険の適用対象として想定している。こうしたプログラムを巡っては、日本医療研究開発機構(AMED)の研究班が全国35の医療機関で患者187人に対して実施した所、プログラムを受けた人の方がギャンブルを止めた割合が高かったと言う。
唯、ギャンブル依存症の治療への公的保険の適用には、反発も予想される。11日の同協議会の会議では、保険適用に多くの委員が賛同する一方で、「ギャンブル依存症は自分の努力で回復すべき物。安易に保険適用する事で、(依存症患者が増える等)逆の方向に向かうかも知れない。」等と、慎重な検討を求める声も上がった。
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2017年に国立病院機構久里浜医療センターが調査&発表した所によると、「依存症が疑われる成人は、全国で約320万人に上る。」という事だが、同年10月1時点での推計データによると「日本の総人口は約1億2千670万6千人で、内20歳以上の成人は約1億901万7千人。」との事。そうなると、全成人の中でギャンブル依存症が疑われる割合は「約2.93%」という事になる。非常に多いとは言わないけれど、決して少なく無い割合だ。
唯でさえギャンブル依存症の人が増えていると言われているのに、カジノを含むIRが国内で開業すれば、其の人数は飛躍的に増えて行く事だろう。政府は「カジノを含むIRが国内で開業すれば、大勢の観光客を呼び込め、結果として歳入も増える。」と薔薇色の夢を主張しているが、2年前の記事「遊戯障害」で触れた様に、「“カジノ破綻”したり、ギャンブル依存症の治療に莫大な額の税金を投入している国。」は結構存在する。目先の金を期待して、結果的に国を傾かせる事が在ってはならない。
「ギャンブル関連の機械を扱う等、安倍晋三首相にはカジノで潤う“御友達”が居る。」と、以前から指摘されている。事実ならば、又しても“御友達の優遇”で在り、「先ずはカジノ在りきで、ギャンブル依存症の人間が増えたら批判されるので、『じゃあ、ギャンブル依存症に特化した治療に公的保険を適用させれば、文句は出ないだろう。』という本末転倒な考え方。」と言わざるを得ない。
過去に何度か書いたけれど、「『自己責任』という言葉を振り翳し、嬉々として“弱者叩き”に励んでいる人。」が結構存在する。不正受給者や怠惰な生活を送っている人達に、結果として貴重な税金が投入されるのは自分も反対だけれど、だからと言って“一部の不埒者”の存在を以てして、“叩かれるべきでは無い本当の弱者”迄叩くのは、絶対に許されない事。なので、「必死で頑張っているのに、生活が苦しい人達への生活保護の適用。」や、「食生活や健康維持に励んでいるのに、病気になってしまった人達への公的医療保険の適用。」等、“叩かれるべきでは無いほんとの弱者”に対して税金を投入するのは仕方無い事だと思っている。
でも、薬物依存症やギャンブル依存症の人達の治療に対し、公的医療保険を適用させるのは反対だ。「必死で頑張って生きていても、生活苦や病苦になる人が居る。」のに対し、「薬物やギャンブルは、本人が好んで近付いた訳で、その事によって依存症になったというのは、此れこそ自己責任。そういう人達に対し、貴重な税金を投入するのは間違っている。」と考えるので。「どういう理由が在るにせよ、依存症で苦しんでいる人達が存在する以上、彼等の治療に税金を投入するのは間違っていない。」という考え方も在ろうが、自分は反対だ。
どうしても公的医療保険を適用させるというので在れば、カジノを運営する側に“治療費を賄えるだけの費用”を別途課税し、其れを公的医療保険の運用費に充てるべきではないだろうか。
最後に、皆様にズバリ聞きます!「『ギャンブル依存症の治療に、公的医療保険の適用をさせる事。』を、貴方はどう考えますか?」。
ギャンブル依存は自己責任の最たるものと考えるので、税金補助となるような制度は不要と考えます。
受益者負担の観点から考えるなら、ギャンブル運営者側に相応の負担を負わせるようにするべき、というgiants-55さんのご意見にも賛成です。
薬物依存症に関しては、本人の知らぬ間に悪意ある周囲から摂取させられていて、気が付いた時には時遅しという事例もあるようなので(特に暴力団がらみで)、一概に自己責任というわけには・・・。
私は若いころ競馬場でアルバイトしてました。
https://blog.goo.ne.jp/totuzen703/e/428cc6c29b389e7d2214cea7f0f9ded1
競馬を身近に見てましたが、競馬を私はしません。
「やくざが、仲間に引き入れ様と考える者に薬物を無理矢理摂取させ、中毒患者にさせる。」、そういう事例は在ると思いますので、こういう場合は“自己責任”と言えないと自分も思います。でも、飽く迄も“自分の意思”で薬物を摂取した場合は、其の治療に血税を投入すべきでは無いでしょうね。
パチンコ等によるギャンブル依存症の存在が社会問題化している中、更なる国営ギャンブルを設けるというのは、非常に危険だと思います。
世の中、奇麗事だけでは通用しない。でも、だからと言って、「手っ取り早く儲ければ、何でも在り。」というのは問題。人殺しの為の武器の海外向け販売や、安全性に問題の在る原発の輸出等、現政権は余りにも「道を外している。」気がする。
「依存症」などど、いかにも病気であるかのような印象を与えようとしてますが、薬物やギャンブル、ゲームもそうですが、単に自分の欲望のままに夢中になって嵌まり込んでいるだけで、「これではいけない、止めよう」という自制心さえ働かせれば止められるはずです。病気なんかじゃ断じてありません。精神力、セルフコントロールの問題です。
依存症と言えば「スマホ依存症」もありますね。スマホのゲームやアプリに夢中になって電話代がバカ高くついてるとか。これも自制心が足らないだけで、医者に連れて行けば治る、というものでもありません。要はすべて、誘惑に負けてしまう自分の意志の弱さが起因しています。
依存症だ、保険を適用するといったように、「病気」を前面に出すと、これらに嵌っている人は、「ああこれは病気なんだ、自分ではどうにもならないんだ」という気持ちになり、自分の意志で止めてみよう、という行動が起こせなくなってしまいます。これでは逆効果です。
私はギャンブルはやりませんし、カジノは大反対です。ただ、ギャンブルと言っても、競馬なんかは楽しんでいる人も多いし、馬や騎手の状態を注意深く観察して狙いを定める、というように,“経験と実力次第で勝てる”要素もあるような賭け事(麻雀もそういった要素はありますね)はあってもいいと思います。
しかしカジノはそんな要素はほとんどありません。出たとこ勝負で負ける率の方が遥かに高いです。だから胴元は儲かるわけです。ヤクザが仕切る丁半博打(バクチ)と一緒で、こんなものは不健全博打そのものです。
そんな不健全なものを国や自治体が運営するなんて、それこそ正気の沙汰ではありません。意志の弱い人間の弱みにつけこんで金を巻き上げて自分たちは潤う。こんなヤクザ顔負けの博打やってて、恥ずかしくないのだろうか。情けない限りです。そうやって博打に嵌る人を大量に作り出して、治療と称してまた税金をつぎ込む…もう呆れてものが言えません。giants-55さんが言われる通り、余りにも「道を外している」今の政権こそ、外科手術が必要かも知れません。
「抑、病気では無い。」というタイトルを始めとして、今回Kei様が書かれた事は、自分が考えている事と全く同じで、「其の通り!」と頷き乍ら読ませて貰いました。
世の中、全ての人間が強い意思を持っている訳では無い。だから、ギャンブルに依存してしまう人が出てしまうという事を、全く理解出来ない訳では無い。でも、だからと言って、「何でも彼んでも“依存症”。」と片付け、血税を投入して治療するというのは、どう考えてもおかしい。国が行うべきは、そういった依存症を生み出す“温床”を出来る限り取り除く事で在り、「カジノ国営化を図る一方で、血税による依存症治療。」というのは、「現役の泥棒が、『泥棒は許さない!』と言っている様な物。」で在り、笑止千万と言わざるを得ない。
自分も10数年近く前迄は、馬券を買っていた人間。だから、博打を楽しむ気持ちというのは判るけれど、性格的に“臆病”な所が在って、「1週間で購入するのは1レースだけで、最大でも2千円程度。」と決めていました。万馬券を当てた事も在りますが、そうなると余計に「こんなに当てたら、暫くは当たる訳が無い。」と、逆に財布の紐を締めました。だから、トータルで儲けていたけれど、暫く当たらなくなった事で「もう辞め時。」と“引退”した次第。自分の様な“臆病さ”が無い人は、博打に手を出すと危険だと思います。