ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

気の毒さを感じないでも無いが

2012年11月22日 | 政治関連

以前、“鳩山ファミリー”に関して書かれた記事の中で、興味深い物が在った鳩山邦夫氏が政治家になる決意をし、父の鳩山威一郎外務大臣に打ち明けた際の会話だ。うろ覚えで申し訳無いが、次の様な内容だったと思う。

 

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邦夫氏:「政治家になりたいんです。」
威一郎氏:「政治家になって、どうする積りだ?」
邦夫氏:「日本で一番偉い政治家は田中角栄さんと思っているので、田中さんの秘書になる積りです。」
威一郎氏:「止めとけ。政治家なんて悪人のする仕事だから、御前には無理だ。」

邦夫氏:「酷い事を言わないで下さい。御父さんは、御爺さん(鳩山一郎首相)の事も悪人って言うんですか?」
威一郎氏:御前、本気で其の、鳩山一郎が大悪人って知らなかったのか?

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ロシアの小話の様な逸話だ。実話かどうかは不明だが、「政治家には、清濁併せ呑む部分“も”必要なのだろうなあ。」とは思う。

 

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「『政界引退し、第3の人生歩みたい。』と鳩山氏」(11月21日、読売新聞

 

民主党の鳩山由紀夫元首相(65歳)【北海道9区、当選8回】は21日午後、野田首相と民主党本部で約10分間会談し、来月4日公示衆院選出馬しない意向を伝えた。

 

首相は会談後、党本部で記者団に、鳩山氏から、「様々考え抜いた結果、今回の衆院選には立候補しない。政界を引退したい。第3の人生を歩みたい。」と伝えられた事を明らかにした。

 

鳩山氏は又、「古い政治に戻す事が無い様に、頑張って下さい。」と述べ、衆院選に向けて首相を激励したと言う。

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鳩山元首相が出馬を断念した背景には、民主党が「消費税増税や環太平洋連携協定(TPP)推進への賛同を、候補者公認の条件とした。」のがどうしても受け容れられなかった事も在ろうし、「世襲禁止」*1を推し進めようとする野田首相に抗し切れなかったというのも在ろう。だが一番は、「次期衆院選挙では、鳩山元首相の落選の可能性が高い。」という事だったのではないだろうか?

 

色んな見方は在るだろうけれど、個人的には「鳩山元首相って、人は良いんだろうなあ。」と思っている。「普天間基地代替施設移設問題」に踏み込んだのも、沖縄県民が抱えて来た苦しみを理解し、「アメリカ海兵隊の基地を、何としても県外に移さないといけない。」という気持ちからだったのだとは思う。沖縄県民を蔑ろにして来た其れ政権を考えると、沖縄県民の気持ちを汲み取ったという点では、鳩山元首相の姿勢は評価出来る。

 

だがしかし、県外移設を断行するには、如何せん「無策」過ぎた。具体的な策も無いに、理念理想許りが先走れば、上手く行くも無い。期待を持たせてしまった沖縄県民を、更に傷付ける事になったのは確かだろうし、結果として国を迷走させてしまった事は、一国のトップとして失格だ。「人柄は良いけれど、無能な人。」よりも、「人柄は“或る程度”悪くても、有能な人。」の方が、政治家としては評価出来る。勿論、「人柄が悪く、尚且つ無能な政治家。」は論外だが。

 

金銭問題も在ったし(安倍晋三元首相の一件も、“実質的”には可成り悪質と思っているが。)、何よりも以前に「首相経験者は、首相の座を退いたら引退すべき。」と自身が主張していたのだから、主張通りに首相を辞めた時点で引退するのがだった。引退を撤回し、政治家を続けていたのは、申し訳無いけれど見苦しさしか感じ得なかったし。

 

民主党を創設した人間が、石もて追われる様に引退させられる。「庇を貸して母屋を取られる」というが頭を過り、気の毒さを感じないでも無いけれど、様々な面で国を迷走させた事を考えれば、自業自得な気もする。

 

*1 自民党高村正彦副総裁が民主党の「世襲禁止」に付いて、「“血”による差別だ。」と批判したとか。「3年前の衆院選『配偶者3親等内の親族が同一選挙区から立候補する場合は、次回の総選挙から公認、推薦しない。』という世襲制限方針をマニフェスト掲げていた党が良く言えるな。」と思ってしまう。今回の選挙では世襲候補が次々に出馬を決めている自民党だから、そう言わざるを得ないのだろうけれど、高村氏の事は「自民党内でも、是々非々で判断出来る人物。」と捉えていただけに、残念な発言だった。

 

3年前の記事「世襲議員」で詳細を記したが、『高い志や具体的なヴィジョンを持ち、遣る気溢れているけれど、知名度や金銭面で劣る候補。』は、世襲候補と闘った場合、当選し難い状況に在り、其れは結果として国民のにならない。という事から、「同一選挙区から、世襲候補は出馬すべきで無い。」し、又、「一般人では在り得ないおかしな金の流れは、絶対に断ち切らなければいけない。」と思っている。


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