“季節外れの話”となるが、今日は「NHK紅白歌合戦」に付いて取り上げる。「良くも悪くも“紅白がじっくり見られていた時代”」が嘗ては在ったが、今やそういう時代では無い。知らない歌手(とも思えない様な連中も結構存在するが。)許りが出場する様になって、自分も殆ど見ない様になったし。(昨年の紅白は、結構“見せる内容”だった。)
自分が紅白を其れなりに見ていた時代に限り、今も忘れられない“名場面”をベスト3で選んでみた。
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1位:「地上の星」【動画】:中島みゆきさん(第53回NHK紅白歌合戦[2002年12月31日])
音楽番組の出演自体が稀有な中島みゆきさんが、紅白に初出場。ワイン・レッドのドレスに身を包んだ彼女が、黒部ダムの地下から「地上の星」を朗々と歌い上げる姿は、実に幻想的で、又、見応え(聞き応え)が在った。
2位:「ヨイトマケの唄」【動画】:美輪明宏氏(第63回NHK紅白歌合戦[2012年12月31日])
真っ暗なステージに立った美輪さんの歌声が場内に響き渡り、軈てスポットライトによって浮かび上がる彼は黒一色の衣装に、何時もとは異なる“男装”。“下層に生きる者達の心の叫び”が、犇々と伝わって来る歌声に、思わず涙してしまった。“派手な振り付け在っての歌”に慣らされてしまった我々に、「本当の歌って、こういう物なんだな。」と再認識させてくれた様に思う。
3位:「夫婦坂」【動画】:都はるみさん(第35回NHK紅白歌合戦[1984年12月31日])
大好きな演歌歌手の1人・都はるみさんのラスト・ステージ。“最後の姿”という事も在って印象深いのだが、何よりも「大取りを務めた都さんが『夫婦坂』を歌い上げた後、会場内から『アンコール、アンコール。』の大声が鳴り響いた事で、司会を務めていた鈴木健二氏が『私に1分間、時間を下さい!』と、都さんにアンコールを求めた。」事が、非常に印象深い。此方に詳細が記されているが、「都さんがアンコールで歌う事自体は事前に決まっていた様だが、鈴木氏のスピーチは完全なアドリブだったと言う。此の“演出”には賛否両論在ったけれど、個人的には「凄く良かった。」と思っている。
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