高校2年生の時だったと記憶しているが、文化祭が終了した日の夜、近くの飲食店にクラスの有志が集まり、打ち上げパーティーをした。集まったのは20人近かったと思うが、最初は普通に食事をしていたものの、最後の方では飲酒をしていた連中も居た様だ。「居た様だ。」と書いたのには理由が在り、1テーブルを5人位が囲み、4つのテーブルに分かれて食事をし、各テーブルで盛り上がっていたので、他のテーブルの事なんか気にしていなかったから。因みに、自分のテーブルでは、自分を含めて誰1人飲酒はしていなかった。
で、翌日が大変だった。飲食店付近の住民が我が高校に“垂れ込んだ”のだろうが(ヤンチャ系の多い高校なら別なのかも知れないが、「真面目系が多い校風だった。」事も在って、余計に目立ったのだろう。)、生徒指導のおっかない教師にクラス全員が呼び出され、打ち上げパーティーに参加した者を確認した上で、参加者全員が正座。延々と御小言を食らい、竹刀で何発か頭を叩かれた。自分を含め、一切飲酒しなかった者も居ただろうに、“連帯責任”という事で皆が怒られる“昭和スタイル”。
中学校の時、興味本位で(父が吸った)煙草の吸殻に火を点け、一服した事は在るが、即座に気持ち悪くなって、煙草を消した。以降、今に到る迄、喫煙は皆無。又、未成年時代、常習性は全く無かったものの、飲酒経験は何度か在る。
体操女子のパリ五輪日本代表で主将に選ばれていたエースのA選手(19歳)が、代表行動規範違反の疑いでチームを離脱した事を受け、日本体操協会は19日、東京都内で緊急記者会見を開き、A選手が代表を辞退すると発表した。A選手を巡っては、喫煙疑惑が浮上し、協会が調査していたが、A選手自身が「6月末~7月に、日本国内での喫煙と飲酒の事実が在った事を認めた。」為、今回の決定となった。(当該選手に関しては実名報道されているが、自分の判断で「A」と仮名にさせて貰った。)
日本体操協会の行動規範には、「日本代表チームとしての活動の場所に於ては、20歳以上で在っても、原則的に喫煙は禁止する(2016年度から数年掛けて、段階的に全面禁止とする。)。」と明記されているそうで、其れに違反した事が問題視された訳だ。因みにA選手の喫煙に関しては、外部通報では無く、内部通報による物だとか。
今回の騒動に関し、元東京都知事で参議院議員の猪瀬直樹氏は、自身のXで「熟、日本人は劣化している。高が煙草で、何を騒いでいるのか。麻薬じゃないんだぞ!!規則尽くめの杓子定規が、日本を駄目にして来たのだ。こんな些細な事で、19歳の夢を潰す積りか!」とA選手を擁護している。
上記した様に、偉そうな事は言えない未成年時代を送って来た身なので、A選手に対して同情の思いが全く無い訳では無いし、猪瀬氏の主張も全面的に否定する気は無い。でも、「若者に媚び諂い、“理解在る大人”と思われたいんじゃないか?『駄目な物は駄目。』と、毅然と若者に言い聞かせる事が、大人の本来の役目ではないか?」と、今回の猪瀬氏には反論したい。「煙草は、麻薬とは違う。」という主張は余りに極端で在り、「2年前から成年は『18歳以上』と変更にはなったものの、飲酒&喫煙は従来通り『20歳以上から』なのだから、違法行為に変わり無い。抑、スポーツは『ルール遵守』が大前提で成り立っており、行動規範というルールに明記されている以上、違反行為は“罰”が免れない。何も御咎めが無いのでは、きちんとルールを守って来た他の選手達に示しが付かないではないか。」と、自分は思う。
だから、元衆院議員の金子恵美さんが今回の件に関し、「煙草を吸ってた位でという人も、中には居るかも知れないですが、私個人的にスポーツって成績を競う競技の側面と、スポーツマンシップっていう精神の側面も在って、トップ・アスリートは何方も背負ってる物だと思うので、本当にそういったルールを守らない事が在ったとしたら、厳しい処分を受ける事は致し方無い。」とコメントした事に、全く同感だ。(彼女は、「並々ならぬ努力をされて代表になって、然も主将になっているというのに、何故此処で自覚という部分が無かったのか残念ですが、若くて未来の在る選手だと思うので、取り戻すべく奮起して、再起を目指して欲しい。」ともコメントしている。)
今回の違法行為に対し、何等かの“罰”は必要と思うが、でも、代表辞退というのは行き過ぎだとも思っている。「飲酒を巡っては、今年5月、パリ五輪スケートボード予選シリーズに出場していた20歳未満の日本の4選手(男子2人、女子2人)の飲酒が発覚していたが、2人が「口頭での厳重注意。」、1人が「口頭での注意。」、残る1人は「不問。」とされ、4選手は其の後も予選シリーズに出場し、選手名は公表されていない。」という事を考え合わせると、「1週間程度の外出禁止。但し、施設内での練習はOK。」程度で良かったのではないだろうか。又、今後の事も考え、「こういう違反行為の場合は、こういう罰が下される。」という“具体的な取り決め”も必要だろう。
と言うのが、今回の件に関する私見だが、最後に皆様にズバリ聞きます!「今回の件、貴方はどう考えますか?」。
実際の所は当事者しか判らない訳ですが、「日本体操協会が"然るべき手順”を踏み、A選手から直に"事実”の聞き取りを行った上で、A選手自身から『辞退したい。』と申し入れが在り、其れを受諾した。」という流れ自体は、不祥事が有耶無耶にされ勝ちな日本社会に在って、非常に真っ当だったと自分も思います。
「スポーツの世界では特に、ルールは絶対遵守。」というのは、全く同感です。ホームランの譬えも、正に其の通り。
猪瀬氏の過去の不祥事の数々(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8C%AA%E7%80%AC%E7%9B%B4%E6%A8%B9#%E4%B8%8D%E7%A5%A5%E4%BA%8B%E3%83%BB%E9%A8%92%E5%8B%95)を見ると、「自分は偉い立場なのだから、"高が”こんな事で騒ぐな!」という思考が透けて見えますね。裏金問題で揺れる旧安倍派の面々も、表面的には殊勝に猛省している振りをしているけれど、本音の部分では猪瀬氏と同じ様な感じなのでしょう。そういう政治"屋”を生み出している事を、我々は有権者はもっと恥じるべきです。
つまり本人から“辞退”の申し出があって、協会がその申し出を受け入れた、という形なんですね。
もし本人が「どうしても出場したい」と強く懇願すれば、厳重注意の上、数日間の謹慎を経て出場は可、という処分もあり得たかも知れません。
でもそうなったらなったで、「20歳未満の喫煙という法律上の違法行為」プラス「日本体操協会が決めた、<代表チームとしての活動の場所においては、20歳以上であっても原則的に喫煙は禁止>という行動規範にも違反」という二重の重大違反を犯して、「それでオリンピックに出場するのはおかしい」という批判がSNS等で巻き起こり、バッシング、中傷に晒されて、とても満足な演技等出来なかったかも知れません。協会にも批判が押し寄せたでしょう。
そういう意味では今回、本人からの辞退、という形で決着したのは一番良かったのではと思います。本人も、「代表行動規範」に違反したのはいけなかった、という自覚があるからこそ、素直に受け入れたのだと思います。やはりスポーツマンはこうあるべきでしょう。
一般社会と違って、スポーツマンはルールの厳格な順守が求められます。「ちょっとくらいいいじゃないか」は通用しません。例えば記録更新がかかったホームランを打ったけれどベースを踏み忘れてアウトとなった場合、「記念のホームランなんだから見逃してあげればいいじゃないか」とは絶対になりません。ルールは絶対厳守です。
今回、オリンピックに出られなかったのは残念でしょうけど、まだ若い、やり直すチャンスは何度でもあります。もう罰は受けたのだから、今はそっとしてあげて、温かく守ってあげるべきだと思います。
金子恵美さんの意見、私は全面同意します。猪瀬議員?こんな考えの議員がいるから裏金問題や議員の不祥事が絶えないわけです。劣化してるのは貴方たち議員の方だと言いたいですね。
「ルールを守る。」というのは、一般社会でも必須な事。況してや「『ルール遵守されなければ、プレーは成り立たない。』という大前提の下で成立しているスポーツ。」ならば尚更です。又、主将という重要なポジションに在り、飲酒や喫煙の常習性が在るのならば、厳しい罰は止むを得ないと思います。
でも、其れでも「出場辞退」というのは厳し過ぎる気がするんですよね。「一罰百戒」的な意味合いも在るのでしょうが、だったら「同じ様な事をしたスケートボードの4選手は、"実質的に"何の御咎めも無し。」というのは、一寸納得が行かない。”種目の違い"で片付けてしまうと、A選手への厳しい罰が「気の毒。」に感じてしまうし、雫石鉄也様へのレスでも書いた様に、A選手の心の傷が懸念されます。
「何でも彼んでも、現実の方に法律を合わせるのは考え物。」、確かにそういう面は在りますね。似た感じの事で、「世界の潮流は~だから、日本も合わせるべきだ。」みたいな論調も、自分は気になっています。「何から何迄、日本スタイルは唯一無二的に正しい!」という狭量さも妙ですが、「世界の潮流=絶対的に正しい。」とは限らず、仮令世界の潮流と異なっていたとしても、日本のスタイルが絶対的に正しい(又はより正しい)と確信出来るなら、其のスタイルを貫くべきだと思う。
余程の聖人君子で無い限り、若かりし頃の過ちというのは大なり小なり、誰しも思い当たる節が在るでしょうね。
今回の“事件”の発覚、内部通報が始まりだったという事で、「何等かの目的を持った内部の人間が、彼女を“刺した”のでは?」という声も見受けられました。そういう面が零では無かったのかも知れませんが、自身の立場を考えれば「瓜田に履を納れず。李下に冠を正さず。」という姿勢を貫かないと駄目。
とは言え、"ルール破り”に対する罰は致し方無いものの、出場辞退は厳し過ぎる気が、自分もします。今回の決定を受け、体操女子の日本チームは"5人体制”から"4人体制”で臨まなければならなくなり、当然ながら大きく不利な状況になった訳です。其の事によって日本のメダルがどうこうというのが、個人的にどうでも良い事だと思っているのですが、非常に懸念するのは「私の所為で・・・。」と心に深い傷を負うで在ろうA選手の事。周りが、きちんとケアして上げて欲しいです。
猪瀬氏の主張は論外ですが、ヤフーニュースなどを見ると、似たような擁護をしている著名人が幾人もいますね。
1回の軽微な過ちで代表辞退に追い込むのは罪と罰が釣り合わないのではないか、というgiants-55さんのお考えもわからないではありません。
彼女が「主将でなかったら」とか「誰かに勧められてつい」という『初犯』の立場だったら、同情の余地は十分あるし、厳重注意程度でもよかったかもしれません。
しかしそうではなく、喫煙や飲酒にも常習性が疑われているのであれば、順法精神が無いとして、立場上厳しい処分は仕方ないことと思います。
仮に同じ罪を犯しても、立場の上位者ほど罰は重くするべき、と私は考えます。
もちろんこの考えは『法の下の平等』という主旨から逸脱していますが、上位者ほど周囲に影響を持つから「あの人が軽い罰で済むなら自分も・・・」と、悪影響を及ぼしかねないからです。
現実には上位者の罪ほど軽く扱われ、下位の者ほど罰が重くなるという現象をよく見聞きしますね。
国会議員が裏金として国税を1千万円超懐にしても起訴もされず、生活困窮者が600円盗んで逮捕、というニュースもつい最近ありましたし。
現実と言えば、同じニュースのヤフコメでこんな主旨の意見がありました。
「選挙権が18歳まで引き下げられたのに、飲酒・喫煙は20歳からというのが現実に合っていない。
現実に法律が合っていないなら法律を変えるべき」
こうした考えは『現実』に『法整備』が追い付かない場面でよく話題になりますね。
しかし、あえて極論を言えば・・・。
街に出るとよく信号無視の歩行者や車を見かけます。
赤信号を無視して突っ込んで来る歩行者や車があると、本来優先権のあるはずの側が止まって道を譲ることで事故を避けるわけです。
まさに『赤信号 みんなで渡れば怖くない』『無理が通れば道理引っ込む』といった具合です。
じゃあ、道交法を現実に会わせ「赤信号でも止まる必要が無い、あるいは信号機そのものを廃止」とすればどうでしょう。
交差点は無法地帯になるでしょうね(苦笑)。
何でもかんでも『現実』の方に『法律』を合わせるというのも考え物かと。
高校の修学旅行は宮崎でした。夜は部屋で大さわぎ。だれかがウィスキーを持ってました。回し飲み。
私は長年SF同人誌に(悠々遊さんもご存じ)所属してます。10代の若い同人もいました。仲にはSF作家になったのもいます。その同人誌で宴会をしたとき、未成年の子もいて、この子らに私たち大人は酒を飲ませていました。その中の子は成長して立派にSF作家として活躍してます。
だから、A嬢を代表辞退まで追いつけるのは少し厳しすぎると思います。
でも、こうしてばれてしまったら、なんらかのお仕置きをしなくては示しがつかないでしょう。
反省文でも書かせればいいんではないですか。