昨年、鮪価格の高騰やたらと報じられていた。原油価格の高騰で漁師の負担する燃料代が増加した事に加え、それ迄に鮪を食さなかった国が「健康ブーム」や「経済発展」の影響から食し始め、世界的な規模で鮪の需要が増加し、その事で我が国に廻される絶対数が減ったのが理由。「乱獲により鮪が大幅に減少し、やがては滅多に食せない食材になるのではないか?」という懸念も出ていた程。
しかし今年に入って、鮪価格は値崩れを起こしているらしい。と言うのも、鮪価格の更なる高騰を見越して大量に買い付け&冷凍保管していた業者が少なくなかったのだが、サブプライムローン問題に端を発した不景気風が世界を覆い尽くした事で、以前には食していなかった国を中心に鮪の需要が激減し、その結果、損を覚悟で叩き売りし始めた業者が出て来た為とか。「一寸先は闇」とは良く言った物だ。
魚関連で言えば、気になる報道が為されていた。
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「漁獲量の40%は捨てられ無駄に 混獲、資源減少の一因とWWF」(4月15日、共同通信)
狙った魚以外の魚等が網に掛かる「混獲」の量は、世界で年3,800万トンを超え、全漁獲量の約40%を占めるとの調査結果を、世界自然保護基金(WWF)研究グループが15日、発表。混獲物の多くは不要として海に捨てられ、無駄になっていると見られる。グループは「大量の混獲は世界の漁業資源減少の一因。食料安全保障の観点からも、混獲を減らす努力が急務だ。」と指摘した。
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4年前の記事「延縄漁法」で、台湾等が中心に行っている「巻き網漁法」に付いて触れた。「水産資源の再生産」を念頭に置いた「延縄漁法」とは異なり、霞が関ビル程の大きさの巻き網で、成長前の幼魚迄ゴッソリと、それこそ一網打尽にしてしまう「巻き網漁法」。有限な自然資源の枯渇を懸念した内容だったが、当時と現状は余り変わっていない様だ。
全漁獲量の約40%が捨てられて無駄になっているというのはワンガリ・マータイさんではないけれど、実に「MOTTAINAI(勿体無い)!」話で在る。勿論、捨てられた魚等を他の生物が食しもようが、全体量からしたらどれ程の物か。又、単に勿体無いというだけでは無く、「自身が生きる為に他の生物を食す、即ち他の生物の命を我々人類は『戴いている』。」訳で、「何から何迄ごっそりと命を奪っても構わない。」というのは傲慢な考え以外の何物でも無い。出来得る限り必要最低限の食材で済ます努力をし、他の生命体と共存共栄して行く思いが無ければ、人類はやがて自然から大きな竹篦返しを食らう事になろう。その時になって慌てても遅いのだ。
しかし今年に入って、鮪価格は値崩れを起こしているらしい。と言うのも、鮪価格の更なる高騰を見越して大量に買い付け&冷凍保管していた業者が少なくなかったのだが、サブプライムローン問題に端を発した不景気風が世界を覆い尽くした事で、以前には食していなかった国を中心に鮪の需要が激減し、その結果、損を覚悟で叩き売りし始めた業者が出て来た為とか。「一寸先は闇」とは良く言った物だ。
魚関連で言えば、気になる報道が為されていた。
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「漁獲量の40%は捨てられ無駄に 混獲、資源減少の一因とWWF」(4月15日、共同通信)
狙った魚以外の魚等が網に掛かる「混獲」の量は、世界で年3,800万トンを超え、全漁獲量の約40%を占めるとの調査結果を、世界自然保護基金(WWF)研究グループが15日、発表。混獲物の多くは不要として海に捨てられ、無駄になっていると見られる。グループは「大量の混獲は世界の漁業資源減少の一因。食料安全保障の観点からも、混獲を減らす努力が急務だ。」と指摘した。
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4年前の記事「延縄漁法」で、台湾等が中心に行っている「巻き網漁法」に付いて触れた。「水産資源の再生産」を念頭に置いた「延縄漁法」とは異なり、霞が関ビル程の大きさの巻き網で、成長前の幼魚迄ゴッソリと、それこそ一網打尽にしてしまう「巻き網漁法」。有限な自然資源の枯渇を懸念した内容だったが、当時と現状は余り変わっていない様だ。
全漁獲量の約40%が捨てられて無駄になっているというのはワンガリ・マータイさんではないけれど、実に「MOTTAINAI(勿体無い)!」話で在る。勿論、捨てられた魚等を他の生物が食しもようが、全体量からしたらどれ程の物か。又、単に勿体無いというだけでは無く、「自身が生きる為に他の生物を食す、即ち他の生物の命を我々人類は『戴いている』。」訳で、「何から何迄ごっそりと命を奪っても構わない。」というのは傲慢な考え以外の何物でも無い。出来得る限り必要最低限の食材で済ます努力をし、他の生命体と共存共栄して行く思いが無ければ、人類はやがて自然から大きな竹篦返しを食らう事になろう。その時になって慌てても遅いのだ。
若かりし頃は専ら肉を食していて、魚は余り食べませんでした。魚を解すのが苦手で、「食べた後の汚い状態を、他者に見られるのが恥ずかしい。」という思いも在ったのですが、何よりも淡白さが物足りなかった。しかし年を重ねて中年と呼ばれる範疇に入った頃より、その淡白さが良く感じ始め、今では魚を食す割合がかなり増えましたね。
「魚を全く食さない国」というのは判りませんが、以前「イギリス人は魚を食す頻度が低い。」という話を聞いた事が在ります。かなり意外に思ったものですが、今回改めて検索した所、下記の様な記事に出くわしました。実際にはどうなんでしょうね。
http://syncook.exblog.jp/6822936/
ノルウェーの主張は初めて知りました。事実だとすれば、その主張は考慮に値しますね。唯、もしかしたら国によって「漁師の職場環境の差」がかなり在り、魚が大きくなる迄待てないという止むに止まれぬ事情が在ったりするのかなあと思ったりも。とは言え、長期的なヴィジョンに立った時、「早い者勝ちの漁業」は自らの首を締め上げる事になるだろうし、何とか良い方向で改善して欲しいものです。
でも猟師さんも生活かかっていますしね。
天然資源が決して潤沢では無い国という事も在り、日本は如何に枯渇させない様にして行くかという観点で来た国なのでしょうね。正に自然と上手く折り合いを付けて来たのだと思います。鯨一つ取ってみても肉だけでは無く、あらゆる箇所を有効に利用して来た知恵。そういった事から「勿体無い。」という概念が出来上がって行ったとも言えましょう。
まき網漁法は規制していったほうがいいですね。
魚の流通や漁業に関して全く無知なので、どこをどうすればいいのか分かりませんが、天然資源は無限ではありませんものね。延縄だけではありませんが、日本の漁業って遠い昔から、自然と折り合いをつけて上手にその恵を頂いてきたんだなと思います。
最終的には、全ての食用魚種が完全養殖できるのが、理想でしょう。