無意識の内に使っている言葉で

自分：「Ａさんは、関西の御出身なんですね。」。

Ａ氏：「え・・・そうですが・・・何で判ったんですか？」。

自分：「先程、△△△△△△△△△△△△△△△ので、そうかなあと。」。

Ａ氏：「そういう事ですか。『何で知ってるのかなあ。』と、一瞬吃驚しました。」。

 

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「『阿保』、『マクド』・・・ＡＩが言い方で居住地推定」（３月２日、読売新聞）

 

「阿保」か「馬鹿」か。「地域によって異なる言い方から、ツイッター等のＳＮＳに書き込んだ人の居住地を、人工知能（ＡＩ）で推定する研究。」を関西大等のチームが進めている。此れ迄の実験で、近畿や東北等では、居住地を推定出来る精度が高かった。

 

過去には「阿保」や「馬鹿」を使う人の全国分布を調べたテレヴィ番組が、注目された事が在った。関西大総合情報学部の田中成典教授のゼミ生を中心としたチームは、他にも「マック」の略称で知られるファスト・フードのマクドナルドが「マクド」と呼ばれる等、言い方の違いでＳＮＳ投稿者の居住地が判るのではないかと考え、２０１６年から研究を始めた。

 

チームは、「居住地を公開しているツイッターの利用者約２，０００人が、２０１１～２０１７年に投稿した約１，２７０万件分の文章に記された地域特有の言い方の回数から、居住地を統計的に割り出すＡＩ。」を作成。

 

「阿保」、「馬鹿」や「マック」、「マクド」の他、大阪市のテーマ・パーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を指す「ＵＳＪ」、「ユニバ」等、計６組の言葉を組み合わせた結果、ＡＩが居住地を推定出来た精度が最も高かったのは、東北の８６％だった。

 

近畿と中国・四国は７５％だったが、中部と九州・沖縄は推定出来なかった。近畿は「マクド」、「阿保」、「ユニバ」が多く、複数の組み合わせで使い方に差が出ると、居住地の推定精度が高くなる事が判った。

 

チームの博士課程１年、坂本一磨さん（２７歳）は、「全地域で推定精度を８割迄上げ、将来は、居住地に合わせた広告等のネット配信に結び付けたい。」と話す。

 

鳥海不二夫・東京大准教授（計算社会科学）の話「大変面白いアイデアで、使用頻度の高い言葉を自動的に学習する技術を使えば、更に精度が上がるだろう。言葉の地域性を知る研究にも、役立つ事が期待出来る。」。

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初対面の人と話していると、使われた言葉で「此の人は、〇〇の出身じゃないかな？」と判ったりする。元記事に在る「阿保」や「マクド」等の他、１３年前の記事「けったましーん」で紹介した様に、「けったましーん」や「まわし」等の言葉を耳にすると、「名古屋出身だな。」といった具合にだ。

 

イントネーションは関東風になっていても、特定の地域で多用されている言葉だとぴんと来る。使った当人としては、他の地域で生活したり、誰かに指摘された経験が無いと、其の言葉を「誰もが普通に使っている。」と思っているから、出身地を当てられて吃驚する。

 

冒頭で記したのは、もう１０年以上前になるだろうか、旅行関連のチャットでの遣り取り。Ａ氏とは初めて話したのだが、最初の一言で出身地が推定出来た。少し悪戯心が出て、「Ａさんは、関西の御出身なんですね。」と言ったら、当たっていたのだ。

 

彼の最初の一言は、「初めまして、大学の２回生です。」だった。ぴんと来た方も多いだろうが、他の地域では「〇年生」と言うけれど、関西では「〇回生」と言う事が一般的で、だから「関西出身（又は関西在住）だな。」と判った次第。

 

推定した理由を説明すると、「そういう事ですか。『何で知ってるのかなあ。』と、一瞬吃驚しました。」とＡ氏。其の反応に思わずニヤッとしてしまった自分。

 

「関西弁が好き。」というのも在るのだろうが、関西の言葉に結構反応してしまう。「連れ」という言葉も、そんな１つだ。

 

今回の実験結果、非常に興味深くは在るのだけれど、「『文章に記された地域特有の言い方の回数から、居住地を統計的に割り出すＡＩ。』というのが、“妙な形”で使われなければ良いが。」という思いも在る。サイトによっては、「多用された検索用語から、“御薦め広告”をバンバン表示するという“余計なシステム”が在る。」けれど、本当に邪魔臭いので。