「逆探知されたら困るからね。危ない危ない(笑)、じゃあ切るよ。」
この言葉にピンと来る方も多い事だろう。1982年に発生した「松山ホステス殺害事件」の加害者として手配されるも、整形手術を繰り返して国内を逃げ回っていた女性(「七つの顔を持つ女」とも呼ばれた。)が、逃亡中に知人宛てに電話した時の言葉だ。当時の殺人罪の公訴時効公訴時効は15年だったが、「私は絶対に捕まらんよ。」とも嘯いていた。結局は公訴時効成立迄1ヶ月を切った時点で逮捕。“稀代の悪女”というイメージを、多くの人に与えた女性と言っても良い。
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持ち掛けられた「交換殺人」の話にまんまと乗ってしまい、殺人を犯してしまった友竹智恵子。直後に逮捕されるも、警察の不手際で脱出に成功。身分を偽り全国を逃亡する智恵子は、時効迄逃げ切れるのか?
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叙述トリックの名手・折原一氏が、「松山ホステス殺害事件」の加害者をモデルにして描いた作品「逃亡者」。冒頭で紹介したのと似た言葉が出て来たりと、“あの事件”を思わせる記述にはニヤッとさせられる。又、読み手の先入観を利用し、巧みな文章力でミスリードを誘う所は、相変わらずの上手さ。「聊か非現実的とも思える設定」が見受けられるのは残念だが、でも近年は「非現実的な現実が結構在ったりする。」のだから、まあそれも在りかと。
総合評価は星3つ。
この言葉にピンと来る方も多い事だろう。1982年に発生した「松山ホステス殺害事件」の加害者として手配されるも、整形手術を繰り返して国内を逃げ回っていた女性(「七つの顔を持つ女」とも呼ばれた。)が、逃亡中に知人宛てに電話した時の言葉だ。当時の殺人罪の公訴時効公訴時効は15年だったが、「私は絶対に捕まらんよ。」とも嘯いていた。結局は公訴時効成立迄1ヶ月を切った時点で逮捕。“稀代の悪女”というイメージを、多くの人に与えた女性と言っても良い。
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持ち掛けられた「交換殺人」の話にまんまと乗ってしまい、殺人を犯してしまった友竹智恵子。直後に逮捕されるも、警察の不手際で脱出に成功。身分を偽り全国を逃亡する智恵子は、時効迄逃げ切れるのか?
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叙述トリックの名手・折原一氏が、「松山ホステス殺害事件」の加害者をモデルにして描いた作品「逃亡者」。冒頭で紹介したのと似た言葉が出て来たりと、“あの事件”を思わせる記述にはニヤッとさせられる。又、読み手の先入観を利用し、巧みな文章力でミスリードを誘う所は、相変わらずの上手さ。「聊か非現実的とも思える設定」が見受けられるのは残念だが、でも近年は「非現実的な現実が結構在ったりする。」のだから、まあそれも在りかと。
総合評価は星3つ。