世界中に多くのファンを持つ「Dr.スランプ」と「ドラゴンボール」だが、自分は漫画にもアニメにも全く嵌まらなかった。実際に読んだり見たりした経験も、皆無に等しいと言って良い。でも、そんな自分でも、登場する主要キャラクター達は知っている。実際に読んだり見たりしていなくても、自然と目にする機会が多かったから。其れだけ非常に露出度が高い作品だった訳だが、「両作品を生み出した漫画家・鳥山明氏が今月1日、急性硬膜下血腫にて68歳で亡くなられていた。」事が、昨日明らかとなった。
両作品を実際に読んだり見たりしていない自分にとって、鳥山氏は「大好きなロールプレイング・ゲーム(RPG)『ドラゴンクエスト・シリーズ』のキャラクター・デザインを担当して来た“凄いデザイナー”。」という印象が強い。
【ドラゴンクエスト】
「ドラゴンクエスト・シリーズ」の第1弾「ドラゴンクエスト」が、“ファミコン”用RPGとして発売されたのは、1986年5月27日の事。記憶違いで無ければ、自分は此のゲームソフトを発売初日に購入した。発売の2ヶ月程前だったか、ゲームソフトを色々取り上げている雑誌で紹介されており、「面白そうだな。」と購入を決めていたからだ。
後に大ヒットし、新作を購入するのに何時間も並ばなければならなかった「ドラゴンクエスト・シリーズ」だが、第1弾の「ドラゴンクエスト」は当初、そんなに話題にならなかったと記憶している。RPGという概念自体、余り知られていなかった事が大きく、普通に購入出来た。
RPGの概念、そして作品のストーリーに関する説明を読み、強い興味を持った事も在るが、登場するキャラクター達の愛らしさに魅了されたのも大きい。鳥山氏がキャラクター・デザインを担当していなかったら、「ドラゴンクエスト・シリーズ」は世界中で愛されるRPGには成っていなかっただろう。
7年前、「『漫画家=短命』というイメージが在るので」という記事を書いた。「大ヒット作を“幾つか”生み出し、最後の最後迄“現役”として活躍した漫画家は、短命の方が多い。」という印象が在り、漫画家の聖地「トキワ荘」に居住していた主な漫画家11名を調べてみた所、記事を書いた時点では6名が既に亡くなれていた。今回、改めて調べてみると・・・。
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「トキワ荘に居住していた主な漫画家達」
[物故者]
手塚治虫氏*1(享年60)
寺田ヒロオ氏(享年61)
藤子・F・不二雄氏(享年62)
森安なおや氏(享年64)
石ノ森章太郎氏(享年60)
赤塚不二夫氏(享年72)
藤子不二雄Ⓐ氏(享年88)
よこたとくお氏(享年85)
[御存命者]
鈴木伸一氏(90歳)
水野英子さん(84歳)
山内ジョージ氏(83歳)
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藤子不二雄Ⓐ氏とよこたとくお氏以外の物故者に関して言えば、“余りにも若過ぎる死”という印象は否めない。ずっと椅子に座って漫画を描き続け、四六時中『良いアイデアはないか?』と煩悶し続ける日々は、心身共に大きなダメージを与えるのだろう。
鳥山氏の訃報を受け、「矢張り短命だな・・・。」という思いが。合掌。
*1 手塚治虫氏の作品「ミッドナイト」を、三池崇史監督が“映像化”し、現在YouTubeで公開している。特筆すべきなのは、「此の作品が“映画用のカメラ”では無く、全て“iPhone 15 Pro”で撮影されている。」という事。「幾ら三池監督が撮ったとはいえ、“スマホ”の画質じゃあ大した事無いだろ。」と期待しないで見たのだが、豈図らんや素晴らしい画質。「小型で、ハンドリングし易い。」というメリットを最大限に生かして、スピード感溢れる、映画用カメラには無い映像が堪能出来るのだ。主演の賀来賢人氏を含めた配役も良いし、何よりも原作に対する作り手の深い愛情が感じられる。映像に少しでも関心が在る人ならば、此の作品を見たら「iPhone 15 Proって良いな!」と購入に走りそう。良い宣伝になっていると思う。是非とも“本編(約19分)”【動画】と“メーキング編(約5分)”【動画】を見て欲しい。(映画化して欲しい・・・。)
今年は今後、「ブラック・ジャック」及び「新選組」と、手塚氏の漫画を原作としたTVドラマの放送が予定されており、手塚ファンとしては楽しみだ。