3月23日に放送されたTBSラジオの「荒川強啓 デイ・キャッチ!」で面白い話が2つ在り、其の1つを昨日の記事「オヤカク」で紹介した。今日は、もう1つの話を紹介させて貰う。
同番組の「ニュースランキング」というコーナーで、ニュース・プレゼンターのサンキュータツオ氏が調査&紹介したのは、10位に選ばれた「23区で唯一大学零の墨田区が、千葉大の新キャンパス誘致に成功。」というニュース【音声】。「東京23区で、墨田区だけ“本格的な”大学が存在しない。」(墨田区にサテライトキャンパス等は存在するものの、大学や短大の本格的なキャンパスは存在しないそうだ。)というのは驚き。(因みに、「江戸川区には、4年制大学が無い。」、「荒川区には、スターバックスやブックオフが無い。」という意外な現実も。)
2021年に千葉大が墨田区に新設するのは工学部に属する「デザイン・建築スクール」のキャンパスで、2023年には600人の留学生が日本の技術を学ぶ予定だそうだ。墨田区は9年前から大学の誘致活動を行っており、念願成就と相成った訳だ。新設場所は、東京スカイツリーの麓に在る、現在「すみだ中小企業センター」として使われている墨田区の施設を予定。隣接する小学校と中学校の跡地(少子化で閉校。)を使う事も今後調整する。
今、都内のみならず地方でも、大学の誘致に躍起になっているそうだ。大学誘致に躍起になる地域には共通点が在り、高齢者が多いという事。東京23区で言えば、高齢化率20%を超える上位9区(東東京が主。)の内、墨田区は7位となっている。
大学を誘致すれば、“経済的に消費する主体で在る大学生が増える。そうなれば「住宅の需要、飲食等の消費需要、娯楽等の消費需要を生み出す。」、「街のイメージアップにも繋がり、学生が多い事は若者文化の発信による街作りにも寄与。」、「若いアルバイト労働力による、飲食店と娯楽施設の活性化も期待出来る。」というのが、大学誘致に躍起になる要因だとか。
唯、気になるのは、我が国の少子化が止まらないという現実。学校施設が次々に新設される一方で、クローズしたり、学生の募集人数を減らす所も結構在ると聞く。「大学を誘致出来さえすれば、薔薇色の未来が待っている。」という事には必ずしもならない事も、念頭に置かなければいけないだろう。