セ・リーグのCS、ファイナル・ステージでタイガースに惨敗を喫したジャイアンツ。レギュラー・シーズンを優勝した事で与えられたアドヴァンテージの「1勝」以外は1つも勝てず、タイガースに4立てを食らったのだから、完膚無き迄に叩きのめされたと言って良い。
1週間前の記事「前代未聞の事態!?」で書いた様に、「勝負は時の運」という面も在るから、「4立てを食らって負けたからといって、其れだけでどうこう言う積りは無い。」のだが、負け方が余りに酷過ぎた事は問題だったと思っている。負け方が余りに酷過ぎた大きな要因は、記事「理に適わない采配をすれば勝てる筈が無い」でも指摘した様に、“原辰徳監督の理に適わない采配”に在ったと思うし、だからこそ「其の責任を取って、原監督は辞任を申し入れるのではないか。」と予想していたのだが、結局は何事も無かったかの様に、来季も指揮を執る様だ。
何日か前の夕刊紙に、「CSで敗れ去ったジャイアンツの選手やコーチからは、悔しさを表す言動が無く、チーム自体が倦怠期に在る様に感じられた。選手もコーチも、原采配に飽きてしまった様な雰囲気が在り、此の儘で来季を迎えても、又、同じ事になるのではなかろうか。」といった趣旨の指摘がされていた。自分が感じていた事と全く同じだったので、「そう思っている人が、他にも居たんだ。」と嬉しく思ったりもした訳だが、今のジャイアンツは“緩み切っている”様な気がしてならない。
そんな中、目にした記事が。
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「巨人CS4連敗敗退で『澤村の能天気ツイート』と『阿部の欠伸』にファン怒り爆発」(10月21日、AOLニュース)
レギュラー・シーズン優勝から、まさかのクライマックス・シリーズ4連敗で、日本シリーズ進出が叶わなかった読売ジャイアンツ。余りにアッサリと敗退してしまった事で、ファンは元より、評論家等からも厳しい声が相次ぐ中、選手達が見せたリアクションに、現在、更なる批判が集まっている。
先ず、批判の矛先となったのは、CSファイナル第2戦に先発し、負け投手となった澤村拓一。パ・リーグCSファイナル最終戦で、日ハムが敗退し、今季で引退を表明している稲葉が無念の涙を見せたシーンが中継等で映し出されると、「稲葉さんの涙に貰い泣き。本当に御疲れ様でした!」とツイート。何処かCS自体が他人事で在るかの様ににさえ映り兼ねない此の発言に、「敗退の原因を、どう考えているのか?」、「謝るのが先。」、「泣いてる場合かよ。」、「貴方って確か、危険球退場した方ですか?」、「泣きたいのは此方。」、「火に油を注ぐとは、此の事。」と強烈なバッシングに見舞われた。
又、ファイナル最終戦当日も、多くの巨人ファンが見守るな中、中継画面に映し出され、多くのファンを激怒させたのは、主将・阿部の「欠伸をしているかの様な表情」。此れに付いても、ファンからは「凡退直後のベンチで、此れや。」、「流石に、タイミングが悪過ぎる。」と、ファンからの呆れ声が漏れ聞こえて来る。
何れのケースに於ても、当事者からすれば、決してそんな積りは無かったといった所だろうが、其れでも、悲願の日本シリーズ進出を目指し、ファンもチームも一丸となっていた時期に、こうしたリアクションを見せたのでは、大きな批判を浴びてもおかしくない筈。大方の予想よりも、遥かに早くストーヴ・リーグへと突入してしまったジャイアンツ。来季の巻き返しの為には、先ずはこうした部分から気を引き締めて、臨んで戴きたい所だ。
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阿部選手と澤村投手、今季、当ブログでも何度か批判した2人だ。全く良い所無く、4立てされて終わってしまったCSを考えると、選手達が批判されてしまうのは仕方無い面が在るけれど、流石に此の件で批判される両選手は気の毒だと思う。何方のリアクションも“間が悪い”のは事実だし、其れに対して腹を立てる人が居るのも判らないでは無いけれど、澤村投手の場合で言えば、稲葉選手の姿に対して純粋に感動し、そして去り行く先輩に対して労いの言葉を贈りたかっただけだろうし、阿部選手の場合も、「極度の緊張感を和らげる為、“意図的に”する欠伸。」も在るだろうし。でも・・・。
昨日、日本シリーズが開幕。「激闘を勝ち上がって来たホークスとタイガースが、どんな試合を見せてくれるのだろうか。」と気になり、TVの電源を入れた。地上波では、テレビ朝日系列が中継を担当。解説者の1人が大好きな“ムッシュ吉田”だったので、「面白い事を言ってくれるだろうなあ。」と期待していたのだが、ゲストで呼ばれていたのが、何と阿部選手だった。「何故、彼が此処に!?」。
彼は、優勝したジャイアンツの選手で在る。CSで勝ち上がっていれば、ゲスト席では無く、グラウンドでプレーする立場だったのは言う迄も無い。
CS前、乃至はCS中にオファーが在った可能性も零では無い。「ジャイアンツが敗退するとしても、競り合った状態での敗退だろう。其れならばゲスト出演しても、ファンが怒る事は無い筈。」と、阿部選手は考えたのかもしれない。でも、仮にそうならば、「敗戦を前提にしていた。」という意味で、ファンに対して失礼な考えだと思う。
“常識的に考えれば”、彼が出演のオファーを受けたのは、(CSの)ファイナル・ステージで敗退が決まった後だろう。此れは、ファンに対してもっと失礼だ。
「普段からの御付き合い。」や「引退後に世話になる可能性。」等から、マスメディアからの出演オファーに対して断り辛い状況が在ったで在ろう事は理解しているが、あんな惨敗を見せられて悔しい思いをしているジャイアンツ・ファンが少なく無いのは判っている筈なのに、オファーを受けて、のこのこと日本シリーズのゲストとして登場するというのは、流石に無神経過ぎる。
シーズンが終わって間も無い状況で、「直ぐに練習を始めろ!」なんて言う気は無いが、あんな惨敗を見せ付けられてから日が無いのだから、せめて「ゲスト出演は拒み、静養に努めるといった、ファンに対する“配慮”。」が欲しかった。
桧山、吉田さんはいいとして、解説者に阿部がいるのは違和感を感じました。
しかし、テレビ局は残酷なことをしますね。蛇足シリーズの対巨人戦では前田健太と大瀬良を、そして昨日は阿部を、負けたばかりの現役選手をゲストに呼びました。あ~あ、ほんらいなら、俺はここではなく、あそこにいるんだがな、と彼らは無念に思ったことでしょう。
しかし、昨日の阿部は、極めてクールに解説をやってました。だったら、どうして、あんたが対阪神で、その配球をしなかったんだ。といいたくなります。それにあまり無念さは感じませんでした。
前田投手や大瀬良投手がゲスト出演していたのも違和感を覚えましたが、唯、彼等の場合は3位チームだったという事で、見ている側も「まあ、ゲスト出演しても構わないかなあ。」といった感じは在ったと思うのですが、阿部選手の場合は・・・。他の選手に比べると、CSでは結果を残せた方なのかもしれませんが、如何せん昨年の日本シリーズから今季に掛けての彼は不満しか残らない結果だったし、何よりもあんな無様な敗退をチームがして日が経っていない訳ですから、「ゲスト出演してる場合じゃないだろ!」とどうしても思ってしまう。矜持が少しでも在るなら、どういう理由が在るにせよ、きっぱりとオファーは拒んで欲しかった。好きな選手の1人だけに、其れが非常に残念です。
最後に、タイガースの先勝おめでとうございます。
あんまり思い込みの激しいのもいかがなもんかと。大きなお世話でしょうけど。
「ボソボソと話していて、覇気が無い。」、今回の阿部選手に付いて、ネット上ではそんな書き込みを結構目にしました。でも、逆に元気良く話していたら、其れは其れで「負けた許りなのに、何を考えているんだ!」と非難が集まるのは間違い無く、阿部選手としても其の辺は考えた上での話だったのでしょうね。
今回の件は別にして、解説者のみならずゲスト出演する野球人は、流暢に話す必要は無いけれど、せめて“独自の視点”から語れる人が良い。何を聞かれても「そうですね。」とか、在り来たりの事しか話せない野球人は、見ていて本当に詰まらない。