ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「許されようとは思いません」

2017年03月29日 | 書籍関連

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嘗て祖母が暮らしていた村を訪ねた「私」。祖母は、同居していた曾祖父惨殺して、村から追放されたのだ。彼女は何故、余命僅かだったの曾祖父を殺さねばならなかったのか?

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「2016週刊文春ミステリーベスト10【国内編】」の7位、そしてこのミステリーがすごい!2017年版【国内編】」では5位に選ばれた小説許されようとは思いません」(著者芦沢央さん)は、5つの短編小説から構成されている。冒頭梗概は、表題作「許されようとは思いません」に付いて。

 

芦沢さんは5年前の2012年、「罪の余白」で文壇デビュー此の作品は2015年に映画化されたそうだが、全く知らなかった。今回、初めて彼女の作品を読んだ。

 

全体を通して感じたのは、湊かなえさんっぽい作風だな。という事。「読むとな気分になるミステリー。」を“イヤミス”と呼び、湊作品は其の代表格の様な存在だが、テーストが似ている気がする。「ありがとう、ばあば」や「絵の中の男」なんぞは、「湊かなえさんの作品です。」と言われたら、信じてしまいそうだし。そういう意味では目新しさが無いし、二番煎じ的な感が否めない

 

「こういう展開になって行くんだろうな。」という察しは付いたものの、5作品の中でストーリー的に面白かったのは「目撃者はいなかった」という作品。「不都合な出来事を隠そうとすればする程、泥沼嵌って行く。」というのは小説や映画では良く在るパターンだが、現実にも結構在ったりで、身につまされる内容。

 

「許されようとは思いません」は、上記の様に“ミステリー関連の年間ブック・ランキング”のベスト10に入っただけで無く、第38回吉川英治文学新人賞の候補にも選ばれる等、高い評価を得ている。でも、個人的にはぴんと来なかった。「二番煎じ感が否めない。」というのが、一番大きい理由だ。

 

総合評価は、星3つとする。


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