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「韓国で姦通罪62年振り廃止、3千人以上救済へ」(2月27日、読売新聞)
韓国の憲法裁判所は26日、「配偶者が居乍ら、配偶者以外と性的関係を持つ事を罰する刑法の姦通罪。」に付いて、「国民の性的自己決定権と私生活の秘密の自由を侵害する。」として違憲とする決定を下した。
違憲決定は9人の判事の内、6人の同意が必要。今回は7人が「世界的に、姦通罪が廃止されている。家庭の維持は、当事者の自由な意思と愛情に任せるべきだ。」等と違憲判断を示した。
憲法裁では過去4回の審議が行われたが、何れも家族制度の保障、女性の保護等の理由で合憲判断が下されて来た。同罪の廃止を受けて、2008年の4回目の審議後に同罪で起訴されていた人は救済される。聯合ニュースによると、対象は3,000人以上になると言う。
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ファイターズが「東映フライヤーズ」と呼ばれていた時代、同チームには厳つい見た目の選手が大勢居た。其の代表格が張本勲氏や大杉勝男氏、そして白仁天氏だった。個人的に言えば、選手として活躍した印象度、張本氏や大杉氏に比べると、白氏は薄い。白氏のイメージとなると、母国の韓国に戻り、1983年に姦通罪で逮捕された事が強く印象に残っている。
嘗て日本に存在していたものの、今では存在していない法律上の規定は結構在る。無くなった理由は色々だが、「平等の観点から問題が在り。」というのも少なく無い。「不敬罪」や「尊属殺」、そして「姦通罪」もそうだ。
1947年の刑法改正前迄は、「夫の在る女性が夫以外の男性と性的関係を結んだ時、其の女性と相手の男性との間に成立する犯罪。」として姦通罪が存在していた。「妻が行った場合、夫の告訴によって其の妻と相手の男とが処罰されるも、夫が行った場合は、其の相手が人妻で無い限り処罰されない。」という事で、同年(1947年)に施行された日本国憲法で保障される「男女同権」や「夫婦平等」と矛盾し、因って姦通罪の規定は削除された。
韓国で廃止された事で、姦通罪が存在するのはイスラム圏と台湾だけになった様だ。文化や風習の違い等が在るし、他国の法律に付いてどうこう言いたくは無いが、「男女同権」等の観点からすると、姦通罪というのは廃止した方が良いと思う。