昨日、パシフィコ横浜で開催されている「お城EXPO2019」に足を運んだ。「城に関する展示やスペシャリストによる講演会等、城ファンの為のイヴェント。」で、今年が4回目の開催と言う。昨年、此のイヴェントの事は今年初めて知り、歴史大好き人間として楽しみにしていた。
一般の入場券(当日購入)が1,900円と結構良い値段だった(前売り券は1,600円と300円安い設定では在るのだが、パシフィコ横浜の窓口以外だと、コンヴィニ経由で購入するしか無く、此の場合手数料等が加算され、「当日購入した方が安い。」という“馬鹿な値段設定”。こういうのは、本当に何とかして欲しい。)ので「どうかなあ。」という思いが在ったけれど、貴重な展示が多く在り、とても勉強になった。又、歴史関連番組に良く出演されている小和田哲男先生を場内で御見掛けし、握手して戴く等、嬉しい“プレゼント”も。午後一番に入場し、会場を出たのは16時過ぎ。充分に楽しめるイヴェントだった。
そして、次に向かったのは、傍に在るランドマークプラザ。1階のガーデンスクエアでは12月21日~25日の間、日替わりで30分間のミニ・ライヴが行われる事になっており、昨日は歌手のK氏(関根麻里さんの夫。)が出演。日本語が流暢(韓国の人の特徴でも在るのだけれど、「ぼちぼち行くよ。」が「“ぽ”ち“ぽ”ち行くよ。」の様に、濁点の付く言葉が半濁点になってしまう所、又、本来は下げるべき所が上がってしまう様なイントネーションのおかしさは多少在ったものの、「非常に上手。」と感心してしまった。)で、澄み切った歌声もGood!楽しかった。
帰宅してTVを点けると、「第15回M-1グランプリ」が放送されていた。近年はネット・ニュースで「誰が優勝したのか?」を確認する事は在っても、番組をきちんと見るのは久し振り。子供の頃より御笑いが大好きなので、此の番組をずっと見て来たけれど、“或るコンビ”が優勝して以降、「心底面白い。」と思える芸人(自分の中では「御笑いの世界で、笑わせる技術を持った人。=芸人」、「御笑いの世界で生きている、其の他の人。=御笑いタレント。」という形で、分けて考えている。)が現れず、見る事も無くなっていたから。
TVを付けた時、決勝ファースト・ラウンドに選ばれた10組の内、最後の1組がネタを始める直前だった。其の段階での上位3組は「1位:ミルクボーイ(681点)、2位:かまいたち(660点)、3位:和牛(652票)」で、かまいたちと和牛は知っていたが、ミルクボーイは全く知らなかった。「700点満点で681点って、凄い高得点だなあ。どんなネタをしたんだろう?」(決勝ファースト・ラウンドでは、過去最高得点とか。)と思っている内に、最後の1組・ぺこぱのネタが始まった。
ぺこぱというコンビも、自分は全く知らなかった。見た目がホストという感じの松陰寺太勇氏が、長い前髪を振り回し乍ら、気障な口調で“1人突っ込み&呆け”を入れるスタイルの様だ。突っ込みのしつこさが、自分の嫌いな萩本欽一氏と似ている。こういうアクションで笑わせ様とする御笑いタレントは好きじゃ無く、又、肝心のネタも面白く無い。結局、1度も笑う事無く、ネタは終了したのだが、場内は結構受けていた。(出て来ただけで笑う様な「白けるし、御笑いを駄目にする客。」が、相変わらず存在したのは非常に残念。)「こういう笑いは苦手だろうな。」と思っていた審査員(オール巨人氏や立川志らく氏がそうで、実際、彼等は「最初に彼等を見た際、苦手と思った。」と語っていた。)迄も笑っていたのは、非常に意外。「何で??」と不思議でならなかった。そして、「654」という得点で和牛を抜いて3位に滑り込み、決勝戦に進む事が確定した段階で、「こういう笑いが評価される様では、もう御笑いも終わりだな。」と感じた自分。
決勝戦では「ぺこぱ→かまいたち→ミルクボーイ」という順番で、ネタを見せる事に。最初のぺこぱ、矢張り全く面白さを感じられず、今回も1度も笑えなかった。でも、場内は受けていたし、審査員達も笑っていた。「何で??」という思いは増し、「客に迎合して、優勝“させる”のかもな。」という嫌な予感が。
2組目のかまいたちは安定した面白さが在ったけれど、“最後のM-1”(「出場出来るのは、結成から15年以内のコンビ。」という決まりが在り、彼等は15年目だった。)という事も在ってか、極度に緊張しているのが気になった。でも、ぺこぱが余りにも面白く無かっただけに、「優勝はかまいたちで決まりだな。」と思った。
そして、迎えた最終組。ミルクボーイの見た目は“昭和の漫才師”、「坂上二郎氏に似た感じを持つ、向かって右側に立つ内海崇氏。」は、特にそんな感じ。正直、全く期待せずに見始めたのだが・・・。
腹を抱えて大笑いしてしまった【動画】。“笑いに笑いを重ねる波状攻撃の破壊力”が凄まじく、上で「“或るコンビ”が優勝して以降、M-1で『心底面白い。』と思える芸人が現れなかった。」と書いたけれど、其の“或るコンビ”、2007年に優勝したサンドウィッチマン以来の衝撃を受けた。「彼等が優勝しなかったら、M-1は終了させた方が良い。」とすら思った程。
結果発表を迎える。7人の審査員が“一番面白かったコンビ名”を其れ其れ挙げ、一番多く名前が挙がったコンビが優勝。一番最初に名前を挙げるのはオール巨人氏。「彼が挙げるコンビが、恐らく優勝するだろうな。」と思った。7人の審査員の中で、最も笑いに対して真摯に向き合っている感じがするので。「“今の笑い”というのに不安を感じているならば、(自分は全く評価出来ないけれど)“新しい笑い”という事でぺこぱの名前を挙げるかも。そうなると、場内の客に迎合し、残りの審査員達も彼等の名前を挙げるかも。」と。
で、オール巨人氏が挙げたのはミルクボーイの名。「おっ!」と思ったし、とても嬉しかった。彼等には“正統派の漫才師”の匂いがするし、「サンドウィッチマン同様、“御笑いの中心”になって欲しい。」と心底思っていたので。
結果、松本人志氏以外の6人の審査員がミルクマンの名前を挙げた。(松本氏が挙げたのはかまいたち。)ミルクマンの大圧勝、そしてぺこぱ(キャラクターに頼り過ぎない、ネタ重視の漫才で頑張って欲しい。)の名前が全く挙がらなかった事にほっとした。