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「小学生の遊び場『家の中』85% 親等に比べ『外遊び』、『年齢違う友達』減」(6月21日付け東京新聞[夕刊])
海や山等、身近な自然の中で遊ぶ子供が大幅に減っている事が、小学生と其の親、祖父母の3世代を対象に実施した調査で裏付けられた。同い年の少人数で家の中で遊び、外遊びの文化が年上から年下へ伝承され難くなっているという、子供達の遊びを巡る 現状が浮かぶ。
調査は、千葉大大学院と民間団体が、東日本大震災後に支援に入った宮城県気仙沼市で実施。親と祖父母には、幼い頃を思い出して回答して貰った。
遊び場を「海」、「川・水路・池」、「山・林」、「田圃・畑」と答えたのは、祖父母が4~5割、親も3~4割なのに対し、小学生は何れも1割以下。「家の中」は、3世代で最多の85%だった。「木に登る。」、「秘密基地を作る。」、「木の実を食べる。」等、自然を生かした遊びの体験も、小学生が3世代で一番少ない。
放課後に一緒に遊ぶ友達の人数は、世代を追う毎に減少。親と祖父母の回答には殆ど無い「誰も居ない。」が、小学生では18%に上った。年齢の違う友達と遊ぶ割合も、祖父母72%、親50%、小学生は38%と低下している。
調査した千葉大大学院園芸学研究科木下勇研究室の寺田光成さんは「地方では都市部より少子化が進み、近所で友達を見付け難い上、『川の此処は、飛び込んでも安全。』等、自然の中での遊び方を年上から教わる機会が減っている。危ないから、海や山には近付かないという感覚が強まっているのでは。」と話す。
調査は同研究室と、東北で遊びの支援をする団体「プレーワーカーズ」(名取市)が気仙沼市教委の協力で、昨年12月~今年1月に実施した。市内の全小学生2,583人と其の親、祖父母にアンケートし、回収率は小学生と親が72%、祖父母は54%だった。
調査結果を22二日午後7時から、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センター・センター棟で開かれる集会「環境問題として考える子どもの遊び」で発表する。問い合わせは「TOKYO PLAY」のEメール「staff@tokyoplay.jp」へ。
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今回のアンケート調査の対象は「小学生」を軸に、其の親、そして其の祖父母という形になっている。となると、自分(giants-55)は祖父母と親の間位の世代という事になるだろう。
「遊び場」という捉え方は、「日常的な遊び場」という事だと考える。そうなると、「特定の時期だけ遊びに行く。」という感じだと、「遊び場」という事にはならないだろうから、自分の場合で言えば「小学生時代、夏に家族で遊びに行く。」程度の「海」は、遊び場から外れるだろう。そういう観点からすると、自分の小学生時代(愛知県及び東京都)の遊び場は、次の様になる。
兎に角、外で友達と遊んでいた。川や池でザリガニや魚を取り、山や林では木に登ったり、洞穴を利用して秘密基地を作り、段ボールの切れっ端に乗って斜面を滑り降りたりする日常。遊ぶのは同級生がメインだったけれど、時には上級性も交えてだったりして、(記事にも在る様に)彼等から「遊ぶ際の注意事項を学んだ。」りしたっけ。
今の様に家庭用ゲーム機なんか無い時代だったので、家の中で遊ぶのは「人生ゲーム」の様なボード・ゲームを使ったり、友達と話したりする時位。「日が暮れる迄、外で遊ぶ。」というのが基本スタイル。
「自然の中で遊べる環境が減っていたり、存在していても犯罪面から利用し難かったりする。」、「家庭用ゲーム機の普及。」、「掛け持ちで習い事をする子供の増加。」等、自分の小学生時代と今の小学生とでは大きく環境が異なっている。其の結果として、「家の中で遊ぶ。」という小学生が85%に上る(祖父母世代:43%、親世代:72%)のも驚きでは在るのだけれど、判らないでは無い。
其れよりも驚かされたのは「放課後に一緒に遊ぶ友達の人数」で、今の小学生は「誰も居ない。」と回答したのが18%も居た事。掛け持ちで習い事をする子供が増えているのは理解しているけれど、其れにしても約1人に1人もの小学生が「誰も居ない。」とした事に、大きな驚きを感じた。
友達と遊んで行く過程で、子供はコミュニケーション能力や協調性等、様々な事を学び、そして向上して行く。ヴァーチャルな世界だけでは、こういう能力は高まらないと思うのだが・・・。