ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

損得勘定だけで判断すべき事では無いが

2015年09月29日 | 時事ネタ関連

もう大分昔の話だ。母の知り合いに「大蔵官僚で、当時は税理士事務所を運営している御主人。」を持つ人がた。彼女は、どう考えても私物としか思えない高級品を、次々に事務所の経費で購入。そして、「主人が『あんな物無駄だから、払う必要無い。』と言うので、国民年金の保険料をずっと払っていないのよ。」と言っていたとも。

 

「国民年金の保険料を支払っても、“見返り”に得さを感じられないから、払う必要が無い。」という考えなのだろう。気持ちは判らないでも無いけれど、公的年金とは“互助システム”で在り、損得勘定だけで判断するのは利己的に過ぎると思うのだが・・・。

 

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「年金の世代格差、5年間で広がる・・・厚労省試算」(9月28日、読売新聞

 

厚生労働省は28日、公的年金の世代間格差に関する試算を発表した。

 

支払った保険料に対し、生涯で幾らの年金を受け取れるのかを倍率で示した物で、会社員が入る厚生年金では、70歳の世帯が保険料の5.2倍の年金を受け取るのに対し、30歳以下の世帯は2.3倍に留まった。格差が、依然として大きい事が浮き彫りとなった。

 

年金額等は経済成長によって左右されるが、「標準的」な成長のケースで見ると、70歳(1945年生まれ)の世帯は、保険料を計1,000万支払うのに対し、計5,200万円の年金を受け取る事が出来る。一方、30歳(1985年生まれ)の世帯の場合は、支払う保険料は計2,900万円で、受け取る年金は計6,800万円に留まる。倍率は、年齢が下がるに連れて低くなった。

 

前回試算(2010年)では、1945年生まれの世帯の倍率は4.7倍で、今回の5.2倍よりも低かった。ところが、1985年生まれは、前回も今回も2.3倍で変わらなかった。前回試算からの5年間で、世代間格差が広がったと言える。

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男女平等」は重要な概念で在り、出来る限り「平等」な方向に持って行く努力は必要と思っているが、けれども男女には肉体の違いが在る様に、100%平等にするのは無理とも思っている。「公的年金の世代間格差」も同様で、格差が出ない方向に持って行く努力はすべきだが、「時代」の違いが在る以上、全く平等というのは無理。

 

自分の場合、「支払った保険料に対し、生涯で貰える年金額の倍率。」は、30歳以下の世帯よりも高い事になるが、「自分が高齢者になった時、年金制度が破綻していて、年金が貰えない可能性が在りそう。」とも思ったりしている。でも、そうは思っていても、互助システムとしての必要性を感じているので、保険料はずっと払い続けている。上記した様に、こういう物は損得勘定だけで判断すべき物では無いから。

 

とは言え、年金の官民格差は“完全に”無くして欲しい。世代による格差は致し方無い面が在るけれど、同じ世代なのに「支払った保険料に対し、生涯で貰える年金額の倍率。」が大きく異なるというのは受け容れ難いので。


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