ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ミイラやら化け物やらを見て来ました

2006年10月29日 | 其の他
本題に入る前に、一寸別件に触れてみたい。以前「教育再生」という記事で書いたが、教育現場の荒廃の要因を全て学校側に押し付ける様な風潮は言語道断で、最低限の常識やすらも体得させていない家庭の側に、最大の要因が在ると考えている。しかし、こんな教師は非難されて然る可きだろう。

無神経な言動を繰り返していたのもそうだが、遅刻を繰り返したり、教科書を持たずに現れるというのはプロ意識が無さ過ぎる。そして何よりも理解し難いのは、授業中に携帯を持ち込み、バイブレーションが機能すると徐に廊下に出て通話を開始し、授業をずっと中断して話し続けていたという事。「学校の玄関に大きな文字で『携帯電話禁止』の張り紙が在るにも拘わらず」と元記事では書いているが、こんなのは張り紙の有無に拘わらず許される事ではないだろう。教師だろうが、そうでなかろうが無関係。社会人として失格と言わざるを得ない。38歳にもなってそんな事すら判らないのでは、もう処置無しだろう。こういう御仁には、とっとと教育現場から去って戴きたい。

さて本題に入るが、自分は胡散臭い物や怪しげな物が大好きだ。だから一昔前の東京スポーツで、一面に「プレスリーは生きていた!」という見出しと共に、どう見ても若かりし頃のプレスリー氏の顔に加齢の細工を施した写真が載っていたりすると、「やってくれるなあ!」と嬉しくなったりしたものだった。

先週、「国立科学博物館で『化け物の文化誌展』という企画が催されており、其処には天狗の木乃伊人魚の木乃伊河童の手等、化け物達の一部も展示されている。」という週刊誌の記事を目にして、「これは是が非でも見に行かなければ!」と思い立ったのも、自分のこういった癖が在ったからこそだろう。

そんな訳で、昨日は上野の国立科学博物館に足を運んだ。大道芸人達が様々なパフォーマンスをしている中を通り抜け、博物館の前に辿り付いた所、「大英博物館 ミイラと古代エジプト展」という企画も同時に開催されている事が判明。「化け物の文化誌展」だけを見るので在れば入館料の500円(大人1名)で済むのだが、「大英博物館 ミイラと古代エジプト展」も見るとなると更に千円をプラスしなければならない。懐が寒い身としては一寸躊躇するも、同行してくれたおねえちゃんの手前セコい所も見せられずで、2人分の3千円を清水の舞台から飛び下りる覚悟で支払った。

一番の目的だった「化け物の文化誌展」は、正直ガッカリさせられる内容。子供の頃に雑誌等で見た”繋ぎ合わせの”木乃伊達を眼前に出来たのは嬉しかったのだが、如何せん遺物の展示が少なく、文献ばかりだったのが興醒め。まあ入館料だけで見られるのだから、この程度の内容でも仕方ないのかもしれない。

その後、「大英博物館 ミイラと古代エジプト展」のコーナーに移動した。初めて木乃伊展なる物を見たのは、自分が名古屋に住んでいた頃だから、今から30年以上前の事になる。確か今は無きオリエンタル中村百貨店で見たと思うのだが、翡翠で出来た木乃伊の仮面等を今でもハッキリと覚えている。あの強烈な記憶が在ったからこそ、初めて海外旅行した際、その行き先にエジプトを選んだ訳だったりする。

展示物はかなりの充実度。太古の昔より現れ出でた木乃伊の展示はえも言われぬ神秘性と迫力を感じたし、細やかな装飾品の数々には心吸い寄せられる物が在った。

そして想像していた以上に良かったのが「3Dシアター」。3千年前の木乃伊の謎を、最新のコンピューター技術を駆使した3D映像で解き明かしてくれるという代物なのだが、木乃伊の包帯を取る事無く肉体の内部迄立体的に見られるというのは圧巻。解剖学等、様々な見地から木乃伊の死亡時の年齢や死因等を推測して行く過程は、まるでミステリーの謎解きをしている様で興味深かった。個人的には、この3Dシアターを見れただけで大満足という感じ。

「大英博物館 ミイラと古代エジプト展」の方は、来年の2月18日迄開催されているとの事。御時間が在れば、足を運ばれては如何だろうか。

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7 コメント

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大英博物館は盗品の山、返せよ (マヌケ)
2006-10-29 17:48:05
今から17年近く前、仕事でイングランドの地に降り立ち2週間のスケジュールの中で一日だけオフがありましたのでかの大英博物館へ。早朝から観光客や社会見学の子供たちと列に加わりました。大英帝国の繁栄を示す武力による他国からの略奪品の陳列の数々に度肝を抜かれました。エジプトから引っこ抜いてきたオベリスク(これはパリにもワシントンにもあります。)どこかの神殿から勝手に持ち帰った石造の一部、南米の金細工、多分列強がみんなで分けたんでしょう。おそらくアラブの石油やアフリカのダイヤモンドに対する感覚もこんな感じで自分達のものだと思っているのでしょうね。石油会社のロイヤルダッチシェル、テキサコ、エクソン、みな欧米です。ところですごいものを見たんです。15世紀ころの犯罪者の皮、刑罰で体の皮を丸ごと全部剥がされてそれを標本にしてるんです。それから拷問器具の数々。それぞれにヤマアラシとか鉄仮面とかもっともな名前がついていて敵の捕虜や犯罪者なんかそれ見ただけで気絶するんじゃないかってくらいの代物でした。ところで小学生くらいの集団がたくさんいたのですがいたずらっ子がセンサーの前を横切ったらしくて警報が鳴り出してあちこちのシャッターが下りてきてしまいそれから2時間近く外に出られませんでした。 犯罪者の体の皮は昔食べた干した鯨の肉のような、ごつごつした岩のような、黒い塊、おえ~  
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>マヌケ様 (giants-55)
2006-10-29 21:21:28
書き込み有難うございました。



海外を旅行した際、博物館を見て廻るのも楽しみの一つで、大英博物館も寄りました。本当に膨大な収蔵量ですよね。ナチスが財宝を強奪しまくった様に、巨大国家がその力を背景に、他国から人命を含めて多くの物を奪い尽くしていたというのは、古今東西多く見られた事。人間の嫌な面ですね。



中学の頃、夏休みの自由研究で、世界各国の拷問に付いて纏めたという妙な子供でした。「人間の四肢をそれぞれ紐で結び、それ等を4頭の牛に括り付けて、号令と共に四方に猛奪取させて四つ裂きにする。」、「エリザベート・バートリーが作らせた『鉄の処女』。」等々、良くもまあこんな残酷な拷問を考え出すものだとゾッとしました。



犯罪者の剥がされた皮って、自分も何処かで見た事が在ります。それ以前に手塚治虫氏の「ブラック・ジャック」で、ヤクザの親分が亡くなった際、背中一面に彫られた刺青毎皮を剥いだというシーンを目にしていたので、その時はその絵が頭の中に浮かびました。
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Unknown (アラメイン伯)
2006-10-29 22:04:13
最近の、いじめ等の教育問題は第一義的には親の家庭教育の責任なんですが、学校もねぇ。

福岡の事件の対応みてたら、こんな学校では、いじめは防げない。

原因を徹底的に究明して公開して今後の対策とするのがプロというものです。





大英博物館の貯蔵品は確かに植民地からの収奪には違いないのですが、植民地の美術品や工芸品でも良い物はは良いという客観性があったからこそ大英博物館に展示されてるということを忘れてはいけません。

日本の浮世絵や中国の陶器をヨーロッパに紹介したのはイギリスです。

道義的に良い悪いではなく植民地統治が上手だったのですね。
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世界遺産 (マヌケ)
2006-10-30 09:30:15
加えて治安の安定していない国に世界遺産級のものを置いておくことの危うさと、保存や修復の技術および研究レベル、展示する施設の問題からもあるでしょうね。バグダッドが陥落した時の映像で暴徒が博物館らしきところから古代の遺産を持ち出して博物館荒しの後が報道されていました。まあ、しかしおまえらがダメだから先進国のおれ様がちゃんとできるようになるまで預かっておくというような態度はやっぱり奢りかなとも思うのですが。ピラミッドから持ち出したものなど、日本で言えば東大寺や法隆寺から持ち出されたにも等しいですし、白人が土足で踏みにじったような気持ちになるのですが。浮世絵や日本刀も戦後、アメリカが組織的に収集といいますか没収して持ち帰ったものが大量に存在してます。 ただ、日本人よりも価値判断が正しかったのか世界的に評価レベルが上がりました。日本の中にあってはそれほど省みられなかったものが外国人の目から新たに価値が見出されるところにはおもしろさがありますね。ただ、やつらはコレクションといいますかオークションといいますか資産としての所有欲のようなものに突き動かされている部分が大いにあります。 サザビーズでもクリスティーズでも浮世絵、日本刀、村上隆、奈良よしとも・・・数億円! そういえばまだ戦闘中であるにもかかわらず日本刀を集めるためだけの部隊が米軍のかなり上の方のレベルからの命令で組織されていたというドキュメンタリーを見たことがあります。 個人レベルでも日本兵の持っていた写真や布製で刺繍のはいった財布、めがねなどを集めていた兵隊がいたそうで、亡くなった人の遺品あさりではないかと憤りました。
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>マヌケ様 (giants-55)
2006-10-30 21:05:57
書き込み有難うございました。



バクダッドに限らず、体制が崩壊した国での略奪行為は多かれ少なかれ在りますね。チャウシェスク政権が崩壊した後のルーマニアや、マルコス政権の崩壊したフィリピン等、遣りたい放題だった政権を憎む気持ちとは別に、「良い機会だから、御宝を持っていってやれ。」といった輩が跋扈していた様ですし。



支配していた国が奪っていったからこそ、財宝や絵画が離散しなくて済んだという考え方も在りますが、個人的には力を背景に持って行く(奪って行く)というのは受け容れられない所です。
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怖いのも見たさ (マヌケ)
2006-10-30 22:23:11
ポルポト時代のアンコールワットもタリバンが破壊したバーミアンも日本人が修復に直接携わるか資金と技術を援助しています。 ガウディーのサグラダファミリアの今現在の建築主任は日本人建築家です。 仏像の修復や寺院や遺跡の修復技術は手先が器用で繊細な感覚を持つ日本人に向いているのでしょう。 それにしてもつい最近でしたか世界に誇れる優れた文化遺産が落書きで汚されたというニュースがありました。 あれは情けなかった。 ところで10年くらい前でしたが、人体の不思議展というのが近くの博物館でありましてこれもすごかったです。 特殊な加工を施した人体の輪切りを展示していました。 かなりキモイものでした。 CTを立体で見るような感じで芸術と言えなくもないけれどグロイ、おえ~でした。   
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>マヌケ様 (giants-55)
2006-10-30 23:24:35
書き込み有難うございました。



実は「人体の不思議展」に過去3回足を運んでおります。最初は出張先の福岡の地で、休みの日にたまたま訪れた博物館で開催されていたのですが、ハッキリ言って好奇心にかられて入りました。「気持ち悪い。」という思いが正直在りましたが、見ている内に人体の不思議さに魅せられ、時間を忘れて見入っていました。「人体構造は宇宙空間と同じ。」と言われますが、我が肉体があれ程迄に精密に出来ているとは、或る意味感動でしたね。



この時は閉館迄時間が余り無かったので、途中迄しか見れませんでした。ですので関東に巡回して来た際に2度見たのですが、主催している団体が色々言われているものの、ああいった人体の神秘を小さい内から見ると、(確かに怖さは在るでしょうが。)生命の尊さというものに気付かされるのではないかなあという気もします。
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