本題に入る前に一言。
ゴールデンイーグルス、リーグ優勝おめでとう!
3つ下の兄弟が良く使うオノマトペ(擬声語)に、「がっつり」というのが在る。数年前から矢鱈と口にする様になったのだが、「今日は、がっつりと肉を食べる。」と言った具合に、「思い切り」の意味で使っている。そういう表現が在るのは知っていたけれど、我が家でそういう表現を使う事が全く無かったので、此のオノマトペには未だに違和感が在る。
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「国語に関する世論調査 『オノマトペ』の認知度に世代間で違い」(9月24日、FNN)
文化庁が行った国語に関する世論調査で、所謂「擬音・擬態語」を指す「オノマトペ」の認知度に、世代間に違いが在る事が明らかになった。
普段、何気無い会話の中で使っているオノマトペを街で聞いてみると、「『ぽわぽわ』。誰かが酔っ払っている時とかに、『ぽわぽわしてるけど、大丈夫?』とか。」、「『ぽやぽや』。ふわふわしている雰囲気の、更に一寸、恍けた感じの・・・。『ぽやぽやしてるね。』って・・・。」、「(オノマトペ)其れだけでも会話してそうじゃない?『ぼーぼー』だったけど、『つるつる』になった、みたいな・・・。」等の声が聞かれた。
今回、文化庁が行った世論調査で浮かび上がったのは、我々が日頃、意識せずに使っている、オノマトペの世代間の違い。
例えば、良く冷えたビールの状態を表すオノマトペに付いて、今回の調査で、世代間のギャップが顕著に表れたのが、「きんきんに冷えたビール」という表現。
【“キンキン”】
調査では、20~40代迄は、半数以上の人が「使った事が在る。」と回答しているが、其れ以上の年齢の人になると、ぐっと少なくなり、60代では、僅か1割程。
又、パソコンの動作に付いてのオノマトペ「さくさく」は、全体の6割近くの人が「聞いた事が無い。」と回答し、特に60代以上の人では、「使った事が在る。」と答えたのが、僅か3%と言う。
「大雑把。大体。」という意味で使われている「ざっくり」という言葉に付いても、20代の若者達には深く浸透しているが、50代・60代以上の世代には、殆ど 其の意味が通じない様だった。
今回調査を行った文化庁は、此れ等のオノマトペには、正解や不正解が在る訳では無く、時代と共に、元々の意味が、変化・派生して広がっていった物だと分析している。
オノマトペを使う理由に付いて、若い世代の人達は、「説明しなくても、感情が伝わる。1つの単語で、相手が判ってくれる。」、「(言葉が)簡単に済むから。」、「表現し易い。伝え易いから。」と話した。
こうしたオノマトペの歴史は古く、鎌倉時代には、子供が涙を浮かべて、今にも泣き出しそうな様子を、「目が『うるうる』となりて」と表現していたと言う。
そして、独特のオノマトペの使い手といえば、ミスター事、プロ野球・読売ジャイアンツの長嶋茂雄終身名誉監督。
監督時代、愛弟子の松井秀喜選手へのバッティング指導で、「そうそう、今みたいに、ああいう感じだとねぇ、フォローが上手い。グワッグワッと、グワッグワッグワッと。」と、指導していた。
今回の調査の中で、注目すべき点として挙げられたのは、「自分の話した内容が、相手に上手く伝わらないという傾向が在る。」という事。更に、「其れは自分の所為で在り、自分の話し方に問題が在る。」という自己分析をした人が多かった。
「自分の言いたい事が、相手に上手く伝わらない。」という体験に付いて、「良く在る。」、「時々在る。」と答えた人は、63.4%に達した。更に、其の半数以上の人達が、原因は「自分の話し方」に在ると感じていると言う。
街でも、「(話が伝わってないと思う事在る?)『伝わってる。』と思って、話を進めていって、『主語』が抜けてるとか、良く在る。(話が伝わっておらず)『何言ってるの?』みたいなのとか、在ると思います。」、「後輩に対して、理解して欲しい事を、細かく丁寧に教えて上げたんですけど、質問を返されるのが、(内容の)的を外れた質問。『判って貰えない。』っていうのが、私の其処のスキルが未だ未だだなぁと。」といった声が聞かれた。
コミュニケーションの手段が劇的な進化を遂げている中、日本語の在り方と、使う側で在る我々の意識が、改めて問われている。
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「(オノマトペ)其れだけでも会話してそうじゃない?」という声には、全く同感。若い人達全てがそうとは思わないけれど、以前にも書いた様に、「『彼って、ガガガーッって感じだよねー。』、『ガガガーッていうよりも、ダーンって感じじゃない?』、『何方にしても、ガビーンって思っちゃうよ。」。」みたいなオノマトペ許りの会話を耳にすると、「良くまあ、会話が成立するなあ。」と感心する一方で、「ああいう話し方を続けていたら、社会に出た時、苦労するだろうなあ。」と余計な御世話乍ら思ってしまう。
「ぽわぽわ」や「ぽやぽや」というオノマトペは使った事が無いけれど、「きんきん」や「さくさく」、「ざっくり」は元記事に在る様な意味合いで使う。唯、「ざっくり」の場合、元々は「カッターの刃で、指をざっくり切ってしまった。」みたいな使い方“しか”していなかったのだけれど、好んで見ている池上彰氏の番組にて、彼が「大雑把」という意味合いで「ざっくり」というオノマトペを良く口にしている事から、「そういう表現が在るんだ。」と使う様になった。
「がっつり」を口にする様になった兄弟も、恐らくはTV番組で使われているのを耳にして、多用する様になったのだと思う。マスメディアの影響力は、相当な物だ。
・落ち着きがない。
・うろちょろする
・「テキパキした動き」が「せわしなさ」に映る。
・器用であるにもかかわらず無駄な動きが少なくない。
・繊細なお調子者
といった性質を持った人物や状態・行動を指します。父がまさにそのタイプで、父がまいまいしていると母が呆れたように「あんた里に帰りなはれ」と言ったりします。母が父の元に嫁いできて、父方の祖父の跡目は父が継いでいるんですが。そして両親が今住んでいるのは父の生家なんですが
私:「お祖母さんがお父さん生んだ部屋ってどこ?」
父:「いま猫に占拠されている座敷」
「まいまい」というと、祖父母が「蝸牛」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%84%E3%83%A0%E3%83%AA)をそう呼んでいた事を思い出します。蝸牛の別称「舞舞螺」(http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/206934/m0u/)から来ている訳ですが、ぷりな様の御母様が使われている様な形は、初めて知りました。「まいまい→蝸牛→鈍い動き」というイメージが在りますので、何方かと言えば「せっかち」な意味合いでの使われ方は、非常に面白いですね。
笑っちゃいけないのですが、途轍も無く深刻な事態の中、「がっつり」というラフな用語を用いてしまう、其の部下の方のギャップがおかしいですね。
唯、思えば自分も若かりし頃は、感情が高ぶると上司に対して、ふっと学生言葉が出てしまい、「不味い!」と訂正した事も在りました。人の事は言えません。