本来は「3月20日」に予定されていた今季のプロ野球開幕だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で合計3度の延期を経て、約3ヶ月遅れの昨夜、セ・パ共に開催された。無観客試合という事でファンの姿は全く無く、録音された応援音声が時折流されるという環境には違和感が無い訳では無かったが、間断無く声援や鳴り物の音が響き渡る“普段の環境”では感じられない“プレー中の音”が聞けるのは、そう悪い物では無い。大好きな野球を観戦出来る事が、何よりも嬉しかった。
東京ドームで行われた「ジャイアンツvs.タイガース」の開幕戦。先発投手はジャイアンツが菅野智之投手、タイガースは西勇輝投手だった。菅野投手は7回を投げ切り、6被安打の2失点。一方、西投手は6回を投げ切り、4被安打の1失点。両投手ともに合格点を与えられる数字では在るが、菅野投手の場合は不満が残る内容。何しろ失点は全て、西投手に打たれた2安打による物だったから。投手に2安打というのは打たれ過ぎだし、何よりもホームランを打たれたというのが駄目。
7回表を終えた段階で、「1対2」とタイガースが点数を上回っていた。接戦では在るけれど、ジャイアンツがタイガースの点数を上回る事は無かったし、何よりも上記した様に「タイガースの得点は全て、投手が打った結果。」というのが、ジャイアンツの負け試合を強く予感させていた。でも、7回裏、吉川尚輝選手が2ランを放って逆転した事で、ジャイアンツは「3対2」と開幕戦に勝利。菅野投手は球団タイ記録となる“開幕戦4勝”(別所毅彦氏[1951年、1953年、1955年、1956年]と斎藤雅樹氏[1993年~1996年]に続いて3人目。)を達成した。
昨夜の勝利でジャイアンツは日本プロ野球初の“通算6千勝”を達成。2007年5月3日に「勝ちを積み重ねて5千勝 Part1&Part2」という記事を書いたが、約13年1ヶ月後に通算6千勝の記事を書く事に。
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「ジャイアンツの節目の勝利」
・初勝利:1936年7月3日[対大東京軍]
・通算千勝:1952年8月8日(初勝利から5,880日)[対カープ]
・通算2千勝:1965年7月25日(通算千勝から4,734日)[対ドラゴンズ]
・通算3千勝:1979年4月9日(通算2千勝から5,006日)[対ドラゴンズ]
・通算4千勝:1993年5月30日(通算3千勝から5,165日)[対ドラゴンズ]
・通算5千勝:2007年5月2日(通算4千勝から5,085日)[対ドラゴンズ]
・通算6千勝:2020年6月19日(通算5千勝から4,797日)[対タイガース]
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こうやって振り返ると、ジャイアンツの節目の勝利の相手はドラゴンズが多かった事が判る。「村山実氏や江夏豊氏というタイガースの名投手達が、自身の節目の記録の相手にONを選んだ。」様に、タイガースにとってジャイアンツは特別なチームで在り、又、ジャイアンツにとってもタイガースは特別なチーム。だからこそ、ジャイアンツ・ファンの自分にとって、通算6千勝達成の相手がタイガースだった事を、心から光栄に思う。
上記の様に、“前の節目からの日数”が一番短かったのは通算2千勝の「4,734日」で、逆に一番長かったのは通算千勝の「5,880日」。今回の通算6千勝は「4,797日」で、“たられば”を言っても仕方無い事だが、「予定通り『3月20日』に開幕し、ジャイアンツが勝利していた。」ならば「4,706日」と、最短記録を更新していた訳だ。「坂本勇人選手による通算2千本安打達成最年少記録更新。」が現実的に不可能となる(7月13日迄の20試合で、115安打放たなければならない。)等、最短記録更新が阻まれた事を考えると、改めて新型コロナウイルスの存在が恨めしい。