「先月の31日にJNN系列で放送された番組で身元不明者として紹介された男性が、29年前に徳島県で失踪した男の子・松岡伸矢ちゃん(当時4歳)ではないかとして、徳島県警が近々DNA鑑定を行う予定。」という記事を2日に書いた。以後、「DNA鑑定を見送る。」という報道がされる等、情報が錯綜するも、結局DNA鑑定は行われた様だ。然し、日刊スポーツが6日に報じた所によると、「伸矢ちゃんの両親と男性のDNAは一致しなかった。」と言う。幾つかの疑問点は在るものの、「親子関係が立証されれば良いが。」と思っていたので、残念な話だ。
「未解決事件 犯人を捜せ!」という本が在る。過去に起こった未解決事件を取り上げた内容で、「松岡伸矢ちゃん行方不明事件」も紹介されている。「世田谷一家殺害事件」や「八王子スーパー強盗殺人事件」、「加茂前ゆきちゃん失踪事件」、「王将社長射殺事件」等、広く知られた未解決事件の他、「こんな未解決事件が在るんだ。」と初めて知る物も幾つか。
2010年11月3日に発生した「石川県加賀市コンヴィニ強盗殺害事件」もそんな1つだが、記事を読んでいて驚いたのは、思っていたよりも多いコンヴィニ強盗の数。警察庁の統計によると「2016年にコンヴィニやスーパーマーケットを対象にした強盗の発生件数は322件で、内175件が検挙されている。」そうだ。詰まり、コンヴィニやスーパーマーケットを狙った強盗は1日に約1件発生し、其の内、検挙されたのは約54%という事になる。(因みに、此処10年でコンヴィニやスーパーマーケットを狙った強盗数は260~760件/年とばらつきが在り、其の検挙率は50~70%だとか。)「意外と低いな。」という感じ。
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「庄山仁君失踪事件」
1969年2月23日午後2時過ぎ、長崎県佐世保市内で庄山仁君(14歳)が「街へ行く。」と自宅を出た儘帰らなかった。其の日の服装は、制服制帽姿だった。
其の日の午後6時半頃、クリーニング店員のAさん(24歳)が仁君の制帽を持って現れ、仁君に金を奪われたと主張した。
Aさんによれば午後3時半頃、市内の道路で側溝に車輪が落ちたバイクを引き上げ様としている少年2人を手伝おうとジャンパーを脱いだ所、少年等にジャンパーを奪われた。ジャンパーには46万円が入っていたと言う。
翌日には、其れを裏付ける様に仁君から事件を詫びる手紙が届いた。又、手紙には「捜さないで下さい。」と、失踪する旨が書かれていた。
Aさんの被害報告と仁君からの手紙は、其の内容がぴったりと一致していたが、一方で彼の主張には疑問点も多かった。被害に遭ったという大金46万円の出所が判らないだけで無く、目撃者が1人も居なかった。
又、警察が現場検証を行った所、事件の手掛かりは疎か、バイクが側溝に落ちた痕跡すらも見付からなかったのだ。
更に、手紙で仁君は自分の名前を間違えており、誰かに書かされたのではないかという疑いも生じた。
其の為、警察はAさんに対して厳重な取り調べを行ったが、結局、証拠不充分で逮捕には到らず、其の後も捜索活動は続けられたものの、仁君は今も発見されていない。
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此の未解決事件も初めて知った。1969年の大卒初任給は「27,906円」という事なので、今の約7分の1位か。そうなると、当時の46万円は現在の約322万円位にとなり、ジャンパーに入れておくには大金過ぎる。自分の名前を記し間違えた手紙の存在といい、仁氏の失踪にA氏が深く関与している様に思われる。
生存していれば、今年の2月23日で仁氏は63歳、A氏は73歳。結構な年齢だが・・・。