昨日の試合を終えた時点でセ・リーグは、1位のカープが独走状態に在る。2位のタイガースが7.5ゲーム差に付けてはいるが、残りゲーム数を考えると、カープの優勝は略確定したと言って良いだろう。
我がジャイアンツは、現在4位。カープには14ゲーム差を付けられている。両チームの投打の記録を比較してみると、以下の通り。
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[カープ]
得失点差:157点(リーグ1位)
本塁打:125本(リーグ1位)
盗塁:93(リーグ1位)
打率:.275(リーグ1位)
防御率:3.43(リーグ2位)
[ジャイアンツ]
得失点差:16(リーグ3位)
本塁打:90本(リーグ3位)
盗塁:50(リーグ3位)
打率:.251(リーグ3位)
防御率:3.44(リーグ3位)
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打撃力及び機動力ではカープに大きく差を付けられているジャイアンツだが、投手力では非常に拮抗している事が判る。今季のジャイアンツの不振が打撃力及び機動力に在るのは確かだが、両チームの先発陣、特に勝ち星が多い上位3投手、言わば“三本柱”の勝敗数を見ると、興味深い事実が見えて来るのだ。
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[カープ]
薮田和樹投手:11勝3敗
岡田明丈投手:11勝4敗
大瀬良大地投手:8勝1敗
[ジャイアンツ]
菅野智之投手:13勝5敗
マイルズ・マイコラス投手:12勝5敗
田口麗斗投手:10勝2敗
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三本柱で言えば、カープは彼等だけで「22」の貯金を作り、一方のジャイアンツは「23」と上回っている。其れなのにチーム全体としては、カープが「27」も貯金を作っているのに、ジャイアンツは貯金どころか借金が「1」という状況。詰まり、カープは4番手以降の投手が確り貯金を作れて行っているのに対し、ジャイアンツは作れていないという事だ。
ジャイアンツの先発陣では、愚行で投げられなくなった山口俊は論外として、宮國椋丞投手(1勝7敗)や高木勇人投手(1勝2敗)、大竹寛投手(4勝4敗)の不振が大きく響いている。大竹投手の場合、プロ入り後の14年間で「92勝94敗17セーヴ」と、言ってみれば“貯金が作れない投手”なので、不振と言えないのかもしれないけれど。兎に角、4番手以降が全くの駄目駄目。
で、自分が大好きな選手・内海哲也投手も、先発として大きく期待を裏切った1人。今季は「2勝7敗」で、漸く借金が「零」となり、「今日から貯金を作るぞ!」という昨夜の試合に先発したものの、案の定、負け投手となった。元々速い球を投げられる訳では無く、多彩な変化球をコントロール良く投げ込む事で勝って来た投手なので、球速が落ち、そしてコントロールも悪くなって来たのでは、正直厳しい。
過去3年間で「18勝16敗」と貯金「2」を記録してはいるが、今季の内容を見る限りでは、「引退も仕方無し。」という感じ。来季も優勝を逃す様では、流石に高橋由伸監督の進退問題が浮上するで在ろうジャイアンツ。堀内恒夫元監督に続き、「監督として優勝経験が無い儘、監督の座を退く。」という屈辱を、ジャイアンツ・ファンとしては高橋監督に味わわせたくは無い。そんな厳しい来季、内海投手を先発起用する余裕は無いだろう。
大好きな選手だけに残念では在るけれど、今季の成績及びチーム事情を考えると、「『内海投手が、今季限りで引退。』という可能性は、非常に高い。」と言わざるを得ない。