父方は古い“家制度”が受け継がれており、正月になると一族郎党が祖母の家に集まるのが常だった。そういう古臭さが煩わしくも在ったけれど、年齢の異なる従兄弟達と触れ合える事で、自分のコミュニケーション能力は高められたと思う。
90代で亡くなった祖母は、親戚が大勢集まる事を楽しみにしており、正月になると全員に御年玉を渡していた。社会人になっても御年玉を貰う事に気恥ずかしさを感じなくも無かったが、御金を貰えるのは在り難かったし、何よりも“御年玉を上げる事が嬉しそうな祖母の姿”を見ると、「もう良いよ。」とは言えなかった。祖母から最後に貰った御年玉は、5千円だったと記憶している。自分が貰った御年玉の最高額でも在る。
ソニー生命が調査した「47都道府県別 生活意識調査2019」の内容が、実に興味深い。「今年の御歳暮に幾ら使うか?」と「来年の御年玉は、幾ら位渡す予定か?」という2つの“御金に関する調査”に付いて、上位&下位5位は、其れ其れ次の通り。
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「今年の御歳暮に、幾ら位使うか?」(全国平均:3,707円)
1位: 沖縄県(8,608円)
2位: 高知県(5,890円)
3位: 鹿児島県(5,830円)
4位: 宮崎県(5,790円)
5位: 茨城県(5,490円)
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43位:石川県(1,780円)
44位:岐阜県(1,830円)
45位:奈良県(1,810円)
46位:埼玉県(1,751円)
47位:静岡県(1,312円)
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「来年の御年玉は、幾ら渡す予定か?」(全国平均:8,460円)
1位: 沖縄県(13,160円)
2位: 愛媛県(12,420円)
3位: 栃木県(11,630円)
4位: 長崎県(11,570円)
5位: 高知県(11,331円)
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43位:島根県(6,065円)
44位:長野県(6,020円)
45位:千葉県(5,910円)
46位:山形県(5,855円)
47位:宮城県(5,575円)
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共に沖縄県が1位というのは、正直意外だった。御歳暮に関しては最下位の静岡県よりも「7,296円」、 御年玉に関しては最下位の宮城県より「7,585円」も多いのだが、「昨年度の都道府県別平均年収ランキングでは、沖縄県が最下位だった。」ので。「他の都道府県よりも、“人との結び付き”を重視している。」というのが、結果の背景に在るのだろうか?