或る小説を読んでいた所、「好奇心は猫をも殺す」という諺が記されていた。「イギリスの諺に『Cat has nine lives.(猫は、9つの命を持っている。→猫は、容易には死なない。)』というのが在り、『そんな猫ですら、好奇心が原因で命を落とす事が在る。だから、“過剰な好奇心”は身を滅ぼすよ。』という戒めを込めた諺。」と言う。
「猫は、容易には死なない。」という考え方には非常に興味深い物が在るけれど、「容易には死なない。」からこそ、「そんな猫が死んだ時には、祟りを生む。」という事で、“化け猫”という発想に繋がるのだろうか?
「動物に関する諺」というのは、此の他にも数多く存在する。9年前の記事「『動物』に纏わる諺等」の中で紹介した他に、今回ザッと調べた所、以下の物が見付かった。
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① 鳶も居住まいから鷹に見える:「どんな人間でも、立ち居振る舞いや起居動作がきちんとしていれば、上品に見える事。」を言う。
② 鳴く猫は鼠を捕らぬ:「口数の多い人間に限って、喋る許りで、実行力が伴わない事。」に譬える。
③ 鳩を憎み豆を作らぬ:「僅かな事に拘って、大切な事をしない為に、自分や世間の損害を招く事。」の譬え。
④ 練り牛も淀迄:「物に遅速は在っても、結果に於ては同じで在る事。」の譬え。
⑤ 魚の目に水見えず:「身近に在って、自分に関わり深い物は却って気付かない事。」の譬え。
⑥ 犬一代に狸一匹:「滅多に無い大きなチャンス。」の譬え。
⑦ 三年になる鼠を今年生まれの猫の仔が捕らえる:「優れた人物は、幼い時から非凡な才能を発揮する事。」、又は「大の大人が、子供に為て遣られる事。」の譬え。
⑧ 蟻の思いも天に登る:「弱小な者でも、一心に念じれば、望みが達せられる事。」の譬え。
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