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「被災者の意見纏めた『被災地要らなかった物リスト』が話題に」(11月5日、ねとらぼ)
東日本大震災から約2年8ヶ月が経った今、Twitterでハッシュタグ「#被災地要らなかった物リスト」が話題になっていました。Togetterの纏めは、2日程で200万viewを突破しています。
ハッシュタグに参加しているのは、震災を経験した数十人。“要らなかった物”に付いて、具体的な理由を添えたツイートが多く、色々と参考になります。
取り分け意見が重複していたのは「千羽鶴」、「寄せ書き」、「古着」、「賞味期限切れ(或いは不明)の食料品」。千羽鶴・寄せ書きは意外だと思われるかもしれませんが、大量に届くと如何しようも無いのが実情で、送り主の「飾った所の写真が欲しい。」という要望も少なく無く、現地の負担になっているそうです。残念乍ら、焼却処分になる事が多いのだとか。
此の他、「復興方法を記した文章や模型」、「古くなった現地情報」、「復旧が進んでから届いた水」等、被災地の要望やタイミングを外した支援物資は、矢張り不必要と判断されています。
一方で、“役立った物”としては「生理用品」、「ガソリン」、「現金」が挙げられており、此れ等に付いては昨年、ハッシュタグ「#震災時に役に立った物」で纏めが作られています。
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千羽鶴や寄せ書きは、「『此れだけ多くの人達が、被災者を応援している。』というのを知らせる事で、被災者達が前向きな気持ちになってくれれば。」という思いが在るのだろうけれど、「もし自分が未曾有の大災害に見舞われたら、何が一番必要だろうか?」という観点が薄い気がする。人は霞を食って生けて行ける訳でも無く、場所を取る上に最後は塵となってしまう千羽鶴や寄せ書きより、食料や水の方が必要と感じる被災者が多いだろう事は判りそうな物。送るにしても、「飾った所の写真が欲しい。」なんていう送り主は、“単なる自己満足の為だけの行為”としか思えないのだが。
古着も余りに汚れた物は、「塵として捨てる代わりに送った。」と捉えられても仕方無いだろうし、被災者に対して失礼。
「消費期限切れならば被災者に対して失礼だろうが、賞味期限切れならば問題無いだろう。」という考え方も在ろうが、送るならば賞味期限も切れていない物がベターだろう。
「復旧が進んでから届いた水」となると、送り主が現状を把握していないが故の事だと思われ、送り主を責めるのも酷な気が。
「復興方法を記した文章や模型、古くなった現地情報」は抑、被災者に対して送る物では無く、送るならば政府等、公的な組織に送るのが筋ではなかろうか。
役立った物として挙げられている生理用品やガソリン、現金は「其の通りだろうなあ。」と思う。以前、ニュースで知ったのだが、意外な物としては歯ブラシも需要が高いとか。勿論、未使用の新品に限るが、「被災地では歯が磨けない事で、口の中の汚れが唾液と共に肺に入ってしまい、高齢者や身体が弱った人が肺炎になってしまうケースが多い。」からだと言う。
そこにテレビの取材が来ました。インタビューを受けた、あある被災者が、目薬が欲しいといいました。
しばらくして、その避難所に目薬の山ができました。
たまたま、インタビューを受けた人が目薬を必要としてた人だったのですね。
テレビを見てた人が、目薬を送らなくっちゃと思ったのでしょう。送った人は善意でやったのですが、善意が重なると弊害になるのですね。考え物です。
雫石様が挙げられた例は、送った側を責められませんね。「被災地では、目薬が必要なんだ。じゃあ、送ろう。」という善意からの行動ですし、「TVで取り上げたんだから、誰かが送るだろう。」と多くが思ってしまったら、必要数が送られなくなってしまうだろうし。実際に行われていたのかもしれませんが、然るべき公的機関が「被災地では、こういう物が“今”必要とされている。」というリストを小忠実にネット上等でアップデートし、其れを確認して送るというのがベターなんでしょうね。
「千羽鶴は写真だけ封書で送り、本体は作り手たち自身の自宅や教室、職場等に置いといて日々その前で祈りを捧げるのはどうか」という意見を目にしてなるほどと思いました。その意見を見て、寄せ書きも色紙やメッセージカードではなく、原稿用紙や便せんなどの薄い紙に1人2行ずつ位で人数分まとめて書いたらどうだろうと考えました。保管するときは折りたたんで封筒に入れておけますし、貼り出すときも場所をさほど取らないのではないかと。味気ないようであれば紙の角に鶴でも貼ればよし。例えて言うなら、1万円分の花をもらうより千円札をもらう方が嬉しいですからね~。
送りたい人が現地に直接送るのではなく、発送希望者の地元自治体Aと現地により近いけれど被災していない・被害が小さい自治体Bが専用窓口を作って受付・集積・選別・発送業務を担当し、原則として物資のやり取りはABの窓口間のみで行い、現地に近いBよりもAの方が人手に余裕があると思うので、発送希望者はBに送らずAの窓口に持ち込むようにすればよいのではないかと思います。もしかしたらそういう対応をした自治体もあったかもしれませんが、民間人による救援物資について、段階ごとに必要な物の違い・発送方法など、国がガイドラインを作り一般に周知していくことも必要だと考えます。
被災者の側も、必要とする物資については避難所内の班(「体育館東側」とか「1年1組の教室」とか)ごとに要望を取りまとめていたと推測しますが、個人が責任感からとはいえ勝手に「何々が必要」と発信したために物資の偏りが起き、人手も輸送手段も足りないために他の避難所に持っていくのに苦労したというケースもありそうですね。通信ツールを使って発信できる層が多いために希望物資が大量に届いた一方で、そういう発信できる人がいないために被害は前者より重大にもかかわらず物資がなかなか届かない地域もあったのではないかと。
千羽鶴や写真の話、「良いアイデアだなあ。」と思いました。「被災者の為、何とかしたい。」という思いは強くても、人によっては“物質的な支援”が出来ない人も居るでしょうし、そうなると「せめて気持ちだけでも伝えたい。」となるのは理解出来るので。
又、公的な組織が“明確な役割分担”を決めた上で、支援物資を“選別”するというのも大事でしょうね。余りにも被害が大きかった事は哀しい現実だけれど、今後大きな災害が発生した際の「教訓」になれば、亡くなられた方々も少しは報われると思うし。
「明日の生活云々では無く、今日をどう生き抜くかで精一杯。」というのが、被災から暫くの間の被災者の方々の偽らざる心境だったのではないかと。そういう状況下では、ぷりな様も書かれている様に、「1万円の花」よりも「千円札」の方が在り難いと思うし、そういう点を送る側も考えないといけないでしょうね。
生理用品や女性用下着、新品の肌着を集めました。
ランドセルを流されてしまった子どもたちには当座の学用品や布製のバックが喜ばれました。
相手の身になって・・を肝に銘じてこれからも細々とですが支援を続けたいです。
比較してはいけないのかもしれませんが、以前飼っていた犬に「洗い流さなくて良いシャンプー」というのを数回使いました。耳に水が入るのを嫌がる子だったので、其のパウダー・タイプのシャンプーを使ったのですが、シャワーを使うよりも嫌がったし、汚れも落ちない感じがしたので、使用を止めました。人間の場合も、余り良さそうな感じでは無いのですね。(今は、もっと良いタイプが出ているのかもしれませんが。)
阪神・淡路大震災の時もそうですが、東日本大震災が起こった際には、「何にでも形を変える事が出来る(=買う事が出来る)という意味で、募金が一番良いのではないか。」と考え、何度か募金させて貰いました。
其の一方、犬を飼っている身としては、被災者達が飼っていた動物達の事も心配で、愛護団体等を通して物資を何度か送らせて貰いました。動物愛護団体等によると「ペット・シーツやドッグ・フード、トイレ・トレー、犬用の服等が足りなく、そういった物を寄付して貰えると在り難い。」という事なので、其れ等を送ったのですが、動物用とはいえ送る物は厳選しましたね。トイレ・トレーは幾つか在ったのですが、汚れていない物を念の為洗浄し、服も汚れていない物を選びました。