ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「図書館革命」

2013年12月28日 | 書籍関連

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原発テロが発生した。其れを受け、著作の内容がテロ酷似しているとされた人気作家・当麻蔵人(とうま くらと)に、身柄確保目論む良化隊の影が迫る。当麻を護る、様々な策が講じられるが、状況は悪化。笠原郁(かさはら いく)が所属する図書隊は、一発逆転の秘策を打つ事に。

 

しかし、其の最中、郁の上司にして“王子様”の堂上篤(どうじょう あつし)重傷負ってしまう。動謡する郁。そんな彼女に、堂上は任務遂行託すのだった。「御前遣れる。」。

 

表現の自由、そして恋の結末は!?

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青少年に悪影響を与える有害情報や、人権侵害したり公序良俗を乱す表現を取り締まる為の法律メディア良化法』が施行された日本を舞台にし、表現の自由や言論の自由を守るべく、政府や良化隊と戦う図書隊員達の姿を描いた小説。」の「図書館戦争シリーズ」も、今回読了した第4弾「図書館革命」で、本編は完結という事になる。(外伝シリーズとして、他に「別冊 図書館戦争シリーズ」が2冊刊行されているが。)

 

時の権力者にとって、言論統制の為の最高の武器に成り兼ねない。」という懸念が多くの国民に在る中、強行採決で成立させられた「特定秘密保護法」。「時の権力者にとって不都合な事柄は、徹底的に弾圧する。」という「図書館戦争シリーズの世界」が、「遠くない将来の日本」と重ね合わさってしまう。「自由で在る事の幸福を、失ってみて初めて判る。」というのでは、どうしようも無い。

 

御互いに好意を持ち乍ら不器用に其の事を表現出来ない堂上と郁。読者としてはもどかしくて仕方無い一方、其のもどかしさが何とも良かったりもしたのだが、此の第4弾で2人はハッピーエンドを迎える。図書館戦争シリーズを愛し、そして読み進めて来た人間からすると、花嫁花婿の両親みたいな気持ちになる事だろう。良かった、良かった。

 

完結編という事も在り、少々評価を甘めにして、総合評価を星4つとする。


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