2025年に放送される大河ドラマの概要が、昨日発表された。「蔦屋重三郎の生涯を描く作品で、タイトルは『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』。主人公の蔦屋重三郎を演じるのは横浜流星氏で、彼がNHKのTVドラマに出演するのは初。」との事。
「蔦屋重三郎って誰?」という人が多そう。自分も全く知らなかった。「江戸時代の浮世絵の版元(出版人)として活躍した人物。」だそうで、今風に言えば“江戸のメディア王”。正直、大河ドラマで取り上げる人物としては、地味さは否めない。
とは言え、「今年の大河ドラマ『どうする家康』の様に、時代劇で散々取り上げられて来た人物を主人公に据えるのは、『もう御腹一杯!』という感じが在る。」し、一般的な知名度は低い人物でも、作品自体が面白ければ良い。歴代の大河ドラマの中で自分が一番好きな作品は「黄金の日日」【動画】だが、此の作品が放送される迄、主人公の呂宋助左衛門の事なんて、恐らく殆どの人は知らなかっただろう。でも、脚本や出演者の素晴らしさにより、不朽の名作となった。
大河ドラマは、「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」が第64作品目。「大河ドラマ全64作品で舞台となった時代」(「『江戸時代』の中でも、末期は『幕末』と別に分けている。」事や「主人公が生きた時代が複数に跨がっている場合、最も活躍したと“自分”が判断した時代を選択している。」事を御了承戴きたい。)は、次の通り。
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「大河ドラマ全64作品で舞台となった時代」
1位: 戦国時代/幕末(各14回)
3位: 江戸時代(12回)
4位: 安土桃山時代/平安時代(各7回)
6位: 鎌倉時代(4回)
7位: 明治&大正(3回)
8位: 昭和(2回)
9位: 室町時代(1回)
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「奈良時代以前は、舞台となっていない。」というのが大河ドラマの“習い”だが、第64作でも変わらなかった訳だ。
大河ドラマ全64作品の主人公全68人の内、架空の人物は9人(約13.23%)。そして、実在の人物は次の59人(約86.76%)。(複数回主人公になっている場合は、人名の後に[ ]内で回数を記している。)
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「大河ドラマ全64作品の主人公の内で実在の人物」
・井伊直弼
・大石内蔵助[3回]
・豊臣秀吉[2回]
・源義経[2回]
・坂本龍馬[2回]
・上杉謙信
・原田甲斐
・柳生宗矩
・平清盛[2回]
・斎藤道三
・織田信長[2回]
・勝海舟
・柳沢吉保
・平将門
・大村益次郎
・呂宋助左衛門
・源頼朝
・北条政子
・ねね(高台院)
・徳川家康[3回]
・川上貞奴
・伊達政宗
・武田信玄
・春日局(おふく)
・西郷隆盛[2回]
・大久保利通
・足利尊氏
・藤原経清
・藤原清衡
・藤原泰衡
・日野富子
・徳川吉宗
・毛利元就
・徳川慶喜
・徳川秀忠
・徳川家光
・北条時宗
・前田利家
・まつ(芳春院)
・宮本武蔵
・近藤勇
・千代(見性院)
・山内一豊
・山本勘助
・天璋院(篤姫)
・直江兼続
・江(崇源院)
・新島八重
・黒田官兵衛
・杉文
・真田信繁(幸村)
・井伊直虎
・金栗四三氏
・田畑政治氏
・明智光秀
・渋沢栄一氏
・北条義時
・紫式部
・蔦屋重三郎
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最後に「大河ドラマ全64作品の主人公(全68人)の性別」に付いてだが、「男性:49人(約72.05%)、女性:19人(約27.94%)」となっている。
歴史好きのgiantu-55さんが蔦屋重三郎を知らなかったとは意外や意外!
広重、歌麿、写楽、十返舎一九、馬琴などの名前を知っていれば、必ず版元として蔦屋の名前が出てくるほどなのに・・・。
盲点だったのですね。
蔦屋重三郎・・・恥ずかし乍ら、全く知りませんでした。滝沢馬琴の原作を元にした「新八犬伝」が、滅茶苦茶大好きだったというのに。
好奇心は旺盛な方ですが、実は“興味が向く方向”に結構偏りが在ったりします。例えばスポーツで言えば、野球やボクシングは大好きですが、サッカーは基礎的なルールさえ知らなかったりします。
又、此れは自分のコンプレックスでも在るのですが、地理が本当に苦手で。日本の都道府県でも、位置関係が判らない所が在る程。
絵画に関しては西洋画は結構好きなのだけれど、日本画はあまり詳しく無かったりする。なので、蔦屋重三郎の事を知らなかったのだと思います。
今年の「どうなる家康」、懸念していた通り、不満足な内容。ファンの方には申し訳無いけれど、周りを固める役者がそこそこ良いだけに、松本潤氏の演技の拙さが際立ってしまっているし、何よりも駄目なのは「フィクションが多い。」という点。TVドラマなのですから、時代物で在っても、“多少”のフィクションは在っても良いと考えていますが、度を越えてしまうと・・・。
「黄金の日日」や「風と雲と虹と」等を超える大河作品の出現を、今後は期待しています。
蔦屋重三郎、知ってますよ。と言うのは、1995年に公開された映画「写楽」(篠田正浩監督)で、東洲斎写楽を世に送り出した重要人物として詳しく描かれていたからです。蔦屋重三郎を演じたのはフランキー堺、写楽は真田広之 が演じてました。
蔦屋重三郎は、名も無い絵師だった写楽を、その才能を認め大々的に売り出し、人気作家に育てました。写楽の作品はすべて蔦屋から出版されています。
写楽は最近に至るまで、その正体が不明な謎の人物とされており、誰か他の有名な絵師が何らかの事情により使用した変名ではないかとも詮索されました。その正体を探るミステリー小説もいくつか出てます。
私は最近は大河ドラマをまったく見なくなりましたが、これはちょっと面白いかな、見てみようかなと思ってます。写楽の正体がちゃんと描かれるのか、写楽と蔦屋重三郎との交流がどう描かれるのか興味津々です。写楽の他、有名浮世絵師役を誰が演じるのかも楽しみです。
ちなみに、ビデオレンタルのTSUTAYAは蔦屋重三郎にあやかって付けたとの説が一時ありましたが、これはガセネタのようです。
映画「写楽」は見ていないのですが、フランキー堺氏と真田広之氏が出演し、写楽を描いた作品というのは知っていました。そうですか・・・彼の作品でフランキー堺氏が演じていたのが蔦屋重三郎だったのですね。一般的な知名度が低い人物と思い込んでいたけれど、そうでは無かった・・・不勉強の至りです。
知らない人物だけに、自分も「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に興味が出て来ました。横浜流星氏はTVドラマ「私たちはどうかしている」で良い演技をしていましたので、そういう意味でも楽しみです。