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① 美しい国の心優しき首相
「本人の名誉の為に言うが、緑資源機構に関しては、捜査当局から『松岡農相の取り調べを行っていた事実は無いし、これから行う予定も無い。』という発言が在ったと承知している。」
自殺した松岡利勝農相が緑資源機構の官製談合事件に絡み、関連法人から献金を受け取っていた問題を指摘されていた事に対し、安倍晋三首相が記者団に一昨日発したコメントだ。首相が事件の捜査当局の発言を公言するというのは極めて異例な事態。捜査当局の然る可き立場の人間が現状報告をするのが普通で、幾ら一国の長とはいえ捜査への影響力を考えた場合、越権行為で在り不適切な気がする。原則と実態が乖離しているケースはまま在るもので、実際にはそれなりにべったりの関係なのだろう事は承知しているものの、原則としては権力者と捜査当局は距離を置く可き。ましてや個々の案件に付いて首相たる立場の人が、軽軽に「取り調べを行っていた事実は無い。」とか「これからも取り調べを行う予定も無い。」等と口にするのはどんなものか。例えそれが個人の名誉に関る話だろうが、伝え聞きに過ぎなかろうが公言す可き話では無かったと思う。申し訳無いが、こういった一寸した言動からも「安倍氏は首相の器では無いなあ。」と感じてしまう。
いや、もしかしたら自分はとんだ思い違いをしているのかもしれない。「美しい国」をしばしば口にする安倍首相にだからこそ、比類無き心優しさを持った人物に違いない!そんな彼だからこそ、個人の名誉の為に敢えて越権行為とも思われるコメントを発したのだろうし、今後は疑惑を持たれた一般市民が亡くなった場合でも、逐一捜査状況を事細かく説明してくれる事だろう。
② 美しい国の昔気質な歌舞伎役者
「『悪質な』とか(新聞の)書き方が悪い。有名税にしても高過ぎる!」
東京国税局から所得隠しを含め約7千万円の申告漏れを指摘された歌舞伎役者の中村勘三郎氏が一昨日、記者会見を開いて一部所得隠しが在った事を認めた上で謝罪した。これ迄「(仮装・隠蔽が在った場合の)重加算税等は一切課せられていないし、金額も事実と異なる。良く調べてから取材して欲しい!」と記者達に逆切れコメントを発していたが、一転して大筋を認める結果となった。
「私が2歳の時から会計を担当していた人に問い合わせて『悪い事はしていない。』と説明を受けたが、改めて問い質したら判明した。(その人の)顔はもう見たくない。」と会計担当者を首にした事を明らかにし、18代目勘三郎を襲名した際の祝儀に付いては「ちゃんと申告した。してなかったら、芝居を止める。うちに地下室は無いしね。」と身の潔白を主張。その上で記者達に対し、冒頭の不満感溢れるコメントを発した。
何度も書いている様に、自分は御笑い大好き人間で在る。芸人と呼ばれる人達をこよなく愛しているし、基本的に野暮な事は言いたくない。唯、先だって約1億2千万円の申告漏れ(個人的には脱税と思っているが。)が発覚した林家正蔵氏が、「隠す意図は全く無く、昔気質の芸人なので金銭の管理が大雑把だった。」といった釈明をしていた様に、「芸人が金銭に無頓着なのは仕方無い事。」といった論法を”現代に於いて”振り翳すのは無理が在ろう。「金銭に細かくなってしまうと、芸がつまらなくなる。」、「芸人は浮世離れした生活を送らないと、観客を魅了する事は出来ない。」といった擁護論が在る。確かにそういった面が無いとは言えないが、でも普通の生活を送っている芸人の中にも観客の心を掴んで離さない者だって居ない訳では無いだろう。
浮世離れした芸人に魅力を感じるというのは、個人的にも否定しない。嘗ての横山やすし氏の破天荒ぶりは半端じゃなかったし、そんな部分も含めて芸人・横山やすしを自分はこよなく愛していた。しかし、時代と共に変容して行く言葉を結果的に受け容れて行かざるを得ない様に、芸人を巡る世間の目や環境は時代と共に変わるし、芸人はそういった世間の目や環境に抗ってばかりでは生きていけない。それは哀しいかな、横山やすし氏の晩年を思えば明々白々で在り、今更その事を全く知らないが如く、「芸人ですから、金銭の事は全く知りません。」とか「他人に一切任せていたので、芸人の私は全然知らなかった。」的な言い訳は通じない。ましてや約7千万円の申告漏れが在り乍ら、「『悪質な』とか(新聞の)書き方が悪い。有名税にしても高過ぎる!」 と逆切れを見せるのは言語道断。彼にとっては約7千万円等大した金額では無いのかもしれないし、だからこそ「そんな程度で、悪質と書くのはおかしい!」という思いが在ったのかもしれないが、一般レベルでは充分悪質と言える申告漏れ額。中村勘三郎という芸人を嫌いでは無いだけに、妙な言い訳や逆切れを口にするのは芸人としての器すらも小さく感じられてしまい、非常に残念でならなかった。
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① 美しい国の心優しき首相
「本人の名誉の為に言うが、緑資源機構に関しては、捜査当局から『松岡農相の取り調べを行っていた事実は無いし、これから行う予定も無い。』という発言が在ったと承知している。」
自殺した松岡利勝農相が緑資源機構の官製談合事件に絡み、関連法人から献金を受け取っていた問題を指摘されていた事に対し、安倍晋三首相が記者団に一昨日発したコメントだ。首相が事件の捜査当局の発言を公言するというのは極めて異例な事態。捜査当局の然る可き立場の人間が現状報告をするのが普通で、幾ら一国の長とはいえ捜査への影響力を考えた場合、越権行為で在り不適切な気がする。原則と実態が乖離しているケースはまま在るもので、実際にはそれなりにべったりの関係なのだろう事は承知しているものの、原則としては権力者と捜査当局は距離を置く可き。ましてや個々の案件に付いて首相たる立場の人が、軽軽に「取り調べを行っていた事実は無い。」とか「これからも取り調べを行う予定も無い。」等と口にするのはどんなものか。例えそれが個人の名誉に関る話だろうが、伝え聞きに過ぎなかろうが公言す可き話では無かったと思う。申し訳無いが、こういった一寸した言動からも「安倍氏は首相の器では無いなあ。」と感じてしまう。
いや、もしかしたら自分はとんだ思い違いをしているのかもしれない。「美しい国」をしばしば口にする安倍首相にだからこそ、比類無き心優しさを持った人物に違いない!そんな彼だからこそ、個人の名誉の為に敢えて越権行為とも思われるコメントを発したのだろうし、今後は疑惑を持たれた一般市民が亡くなった場合でも、逐一捜査状況を事細かく説明してくれる事だろう。
② 美しい国の昔気質な歌舞伎役者
「『悪質な』とか(新聞の)書き方が悪い。有名税にしても高過ぎる!」
東京国税局から所得隠しを含め約7千万円の申告漏れを指摘された歌舞伎役者の中村勘三郎氏が一昨日、記者会見を開いて一部所得隠しが在った事を認めた上で謝罪した。これ迄「(仮装・隠蔽が在った場合の)重加算税等は一切課せられていないし、金額も事実と異なる。良く調べてから取材して欲しい!」と記者達に逆切れコメントを発していたが、一転して大筋を認める結果となった。
「私が2歳の時から会計を担当していた人に問い合わせて『悪い事はしていない。』と説明を受けたが、改めて問い質したら判明した。(その人の)顔はもう見たくない。」と会計担当者を首にした事を明らかにし、18代目勘三郎を襲名した際の祝儀に付いては「ちゃんと申告した。してなかったら、芝居を止める。うちに地下室は無いしね。」と身の潔白を主張。その上で記者達に対し、冒頭の不満感溢れるコメントを発した。
何度も書いている様に、自分は御笑い大好き人間で在る。芸人と呼ばれる人達をこよなく愛しているし、基本的に野暮な事は言いたくない。唯、先だって約1億2千万円の申告漏れ(個人的には脱税と思っているが。)が発覚した林家正蔵氏が、「隠す意図は全く無く、昔気質の芸人なので金銭の管理が大雑把だった。」といった釈明をしていた様に、「芸人が金銭に無頓着なのは仕方無い事。」といった論法を”現代に於いて”振り翳すのは無理が在ろう。「金銭に細かくなってしまうと、芸がつまらなくなる。」、「芸人は浮世離れした生活を送らないと、観客を魅了する事は出来ない。」といった擁護論が在る。確かにそういった面が無いとは言えないが、でも普通の生活を送っている芸人の中にも観客の心を掴んで離さない者だって居ない訳では無いだろう。
浮世離れした芸人に魅力を感じるというのは、個人的にも否定しない。嘗ての横山やすし氏の破天荒ぶりは半端じゃなかったし、そんな部分も含めて芸人・横山やすしを自分はこよなく愛していた。しかし、時代と共に変容して行く言葉を結果的に受け容れて行かざるを得ない様に、芸人を巡る世間の目や環境は時代と共に変わるし、芸人はそういった世間の目や環境に抗ってばかりでは生きていけない。それは哀しいかな、横山やすし氏の晩年を思えば明々白々で在り、今更その事を全く知らないが如く、「芸人ですから、金銭の事は全く知りません。」とか「他人に一切任せていたので、芸人の私は全然知らなかった。」的な言い訳は通じない。ましてや約7千万円の申告漏れが在り乍ら、「『悪質な』とか(新聞の)書き方が悪い。有名税にしても高過ぎる!」 と逆切れを見せるのは言語道断。彼にとっては約7千万円等大した金額では無いのかもしれないし、だからこそ「そんな程度で、悪質と書くのはおかしい!」という思いが在ったのかもしれないが、一般レベルでは充分悪質と言える申告漏れ額。中村勘三郎という芸人を嫌いでは無いだけに、妙な言い訳や逆切れを口にするのは芸人としての器すらも小さく感じられてしまい、非常に残念でならなかった。
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今日の夕方サンフランシスコから帰ってきました。
今朝出発前にチャイナタウンの近くを散歩していましたが、漢字でやたらと「美國」の文字を目にしました。ご存知の通り美國とはアメリカのことですが、安倍さんの言っている美しい国とは「アメリカのような国」ということでしょうか、それとも「アメリカに追従する国」ということでしょうか。
松岡農水相の自殺のニュースは出発前の空港で耳にしましたが、安倍さんはこんな発言をしていたのですか・・・。すぐにカッとなってあらぬことを口走る御仁ですが「失言の総合商社」の称号を得るのにそんなに時間はかからないのでしょうね。
高額な対価を得ているというのは勿論その人自身の大いなる努力の結果で在りますが、同時にそれだけ世間に対する影響力が在り、ひいては責任も大きいと思うんです。芸人という存在を愛するが故に敢えて言いますが、「芸人」という言葉を都合の良い時だけ持ち出し、都合の悪い時には引っ込める様な真似だけはして欲しく無い。人間誰しも間違いは犯すものですから、仮に意図的では無くても間違いをスパッと認める潔さが欲しい。妙に言い訳をグダグダ言われてしまうと、大好きな存在だけに余計残念でならないんです。これは芸人に留まらず、一般に影響力の在る人達にも言える事ですが。
僕自身、会社の税務、財務関係にせっしたことがあるので、同情の面もあります。
中小企業や、個人事業主というのは、経理関係にあまり力を注げず、『結果手期に・・・』ずさんになってしまう例が、多々あります。
もちろん、言い訳になりませんが。
ぬかりない経理をやっている、中小企業ってどのくらいあるのでしょうか?
大企業に比べ、その比率は少ないと思われます。
なにかと矢面にたってしまう大企業ですが、実際の所は・・・と思うところがあるわけです。
きっと、いろいろ指摘をうけた中小企業の社長さんのほとんどは、本心では「みんなやっているだろうに」と思っている事と思います。
今回の件ですが、本人はしっかり経理がなされていると思っていた様ですが、それが本当だとしても、問題があるとおもいますね。
この場合、責任を取るべき人間はやはり、中村勘三郎氏本人でしょう。
内部的には、経理担当をクビにするのは間違いでは無いと思いますが、対外的には謝罪の言葉が必要なのではないのでしょうか?
総理がこのような発言することは司法の独立性が疑われます。
現職の閣僚の自殺は阿南陸軍大臣、以来の重大事です。
墓場までもっていかなければいけないほど言えないことがあったのではないでしょうか?
松岡大臣も現在の利権体質の犠牲者ともいえるわけで死者に鞭打っても真相を解明するのが松岡大臣の供養になると思います。
それが「美しい国」ではないでしょうか?