「宇宙戦艦ヤマト」(動画)が大流行した頃、自分は幼少期に在った。故に同年代の知人には熱狂的なヤマト・ファンが少なくないのだが、自分はと言えばヤマトよりも「銀河鉄道999」(動画)の方が好きだった。とは言え、「宇宙戦艦ヤマト」は其れなりに見ていたし、ささきいさお氏の「宇宙戦艦ヤマト」は今でもカラオケで好んで歌う曲の1つだ。(ささき氏に声質が似ているというのも在る。)
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西暦2199年、突如侵攻して来た謎の敵・ガミラスによって、人類は其の存亡の危機に瀕していた。人類の大半は死滅し、生き残った者も地下生活を送っていた。
或る日、地球へカプセルか落下して来た。其れは惑星イスカンダルからの通信カプセルで、其処に行けば、放射能浄化装置が在ると言う。人類最後の希望を乗せて、最後の宇宙戦艦「ヤマト」がイスカンダル目指して旅立つ。しかし、行く手にはガミラスの艦隊が待ち構えていた。
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「『ヤッターマン』はまあまあだったが、『CASSHERN』や『キューティーハニー』等、人気漫画やアニメを実写化した過去の映画には酷い出来の物ばかりだし、此の作品も例外では無いんだろうなあ。」、「主人公の古代進を演じるのがキムタク!?あのワンパターンな演技が又、展開されるのかあ・・・。」等、悲観的な思いを持ちつつ、映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を観に行った。
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【評価ポイント】
・ 山崎務氏(「沖田十三」役)や西田敏行氏(「徳川彦左衛門」役)、橋爪功氏(「藤堂平九郎」役)といった芝居上手な役者が脇を固めている事で、ストーリーにどっぷりと浸れる。又、緒方賢一氏(「アナライザー」役)や伊武雅刀氏(「デスラー」役)、ささきいさお氏(ナレーション担当)、そして上田みゆきさん(「イスカンダル」役)と、「宇宙戦艦ヤマト」シリーズには縁深き方々が声の出演をされているのもGood。
・ ヤマトの世界観を、上手く再現出来ている。特に「戦闘シーン」が、想像以上に良かった。
【減点ポイント】
・ 疑問を感じるキャスティング。相変わらず一本調子の演技しか出来ない木村拓哉氏(一生懸命演じているのは判るのだが、結局は「キムタクがキムタクを演じている。」としか見えない。感情の微妙な起伏を「顔の歪め」で矢鱈と表現するのや、“キムタク語”の多用も20代迄なら御愛嬌で済むだろうが、2年後に四十路を迎える「役者」としては、もっと別の形での演技が必要ではないだろうか?華の在る人だけに、ワンパターンさが実に勿体無い。)は扨措くにしても、黒木メイサさんの森雪役や高島礼子さんの佐渡先生役等は、個人的に「そりゃあ無いだろう。」と思った。
・ 折角の実写化なのに、デスラーを「人間」が演じなかったのは残念。(まあ、妙に顔を青白く塗りたくった形で役者が演じるとなると、其れは其れで興醒めだったろうけれど。)
・ ささきいさお氏の「宇宙戦艦ヤマト」を、“歌入り”で使って欲しかった。
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「減点ポイント」として挙げた「キャスティング・ミス」に関してだが、特に其れを感じたのは佐渡先生役の高島さん。オリジナルでは「佐渡酒造」という「男性」の設定なのだが、此の作品では「女性」に変えられている。此の手の設定変更は少なからず在るし、其れが成功するケースも無い訳では無い。しかし今回に関しては、「失敗だな。」と自分は感じた。高島さんは好きな女優だし、演技が下手とも思わないけれど、佐渡先生役という事になると疑問。「佐渡先生」と言えば昭和風味たっぷりで飲兵衛の「佐渡酒造」しか思い浮かばないし、其れを女性に変更してしまうは、どうしても違和感を覚えるから。
「宇宙戦艦ヤマト」シリーズを知らない世代、又は松本零士氏の作品に思い入れが無い人達にとっては、「キャラクターーの性別を変えただけで、大した事では無いのでは?」としか思えないかもしれない。しかし「宇宙戦艦ヤマト」シリーズを知っている世代や松本作品に少なからずの思い入れを持っている人達からすると、意外と「大した事。」に感じると思う。松本作品の魅力は幾つか在るけれど、其の1つが「未来を描いているけれど、昭和30~40年代の昭和風味を混ぜ込んでいる懐かしさ。」が在ると思っている。未来設定なのに畳や卓袱台、一升瓶といった“小道具”が登場したり、昭和風味を感じさせる人物が登場したりというのが松本作品の良さで在り、其の意味で「佐渡酒造」という人物は綺麗な女性ではどうしても在り得ないのだ。上記の如く、此の作品はヤマトの世界観を上手く再現出来ているだけに、松本作品の魅力を減じさせてしまった様なキャスティング・ミスは残念。
死に行く沖田艦長が眼前に迫る地球を目にして吐いた名台詞「地球か・・・何もかも、皆、懐かしい・・・。」が、山崎氏の口からも吐かれたのは嬉しい限り。
此の作品の評価は、人によって大きく分かれる事だろう。「宇宙戦艦ヤマト」シリーズを知らない世代ならば、結構高い評価を付けるかもしれない。しかし自分の様に知っている世代だと、どうしても其れと比較してしまい、辛い評価になってしまう。「SPACE BATTLESHIP ヤマト」という作品だけで考えると「総合評価はギリギリ星4つ。」といった思いも在るけれど、其れなりとは言え「宇宙戦艦ヤマト」シリーズに思い入れの在る身としては星3.5個とする。
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西暦2199年、突如侵攻して来た謎の敵・ガミラスによって、人類は其の存亡の危機に瀕していた。人類の大半は死滅し、生き残った者も地下生活を送っていた。
或る日、地球へカプセルか落下して来た。其れは惑星イスカンダルからの通信カプセルで、其処に行けば、放射能浄化装置が在ると言う。人類最後の希望を乗せて、最後の宇宙戦艦「ヤマト」がイスカンダル目指して旅立つ。しかし、行く手にはガミラスの艦隊が待ち構えていた。
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「『ヤッターマン』はまあまあだったが、『CASSHERN』や『キューティーハニー』等、人気漫画やアニメを実写化した過去の映画には酷い出来の物ばかりだし、此の作品も例外では無いんだろうなあ。」、「主人公の古代進を演じるのがキムタク!?あのワンパターンな演技が又、展開されるのかあ・・・。」等、悲観的な思いを持ちつつ、映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を観に行った。
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【評価ポイント】
・ 山崎務氏(「沖田十三」役)や西田敏行氏(「徳川彦左衛門」役)、橋爪功氏(「藤堂平九郎」役)といった芝居上手な役者が脇を固めている事で、ストーリーにどっぷりと浸れる。又、緒方賢一氏(「アナライザー」役)や伊武雅刀氏(「デスラー」役)、ささきいさお氏(ナレーション担当)、そして上田みゆきさん(「イスカンダル」役)と、「宇宙戦艦ヤマト」シリーズには縁深き方々が声の出演をされているのもGood。
・ ヤマトの世界観を、上手く再現出来ている。特に「戦闘シーン」が、想像以上に良かった。
【減点ポイント】
・ 疑問を感じるキャスティング。相変わらず一本調子の演技しか出来ない木村拓哉氏(一生懸命演じているのは判るのだが、結局は「キムタクがキムタクを演じている。」としか見えない。感情の微妙な起伏を「顔の歪め」で矢鱈と表現するのや、“キムタク語”の多用も20代迄なら御愛嬌で済むだろうが、2年後に四十路を迎える「役者」としては、もっと別の形での演技が必要ではないだろうか?華の在る人だけに、ワンパターンさが実に勿体無い。)は扨措くにしても、黒木メイサさんの森雪役や高島礼子さんの佐渡先生役等は、個人的に「そりゃあ無いだろう。」と思った。
・ 折角の実写化なのに、デスラーを「人間」が演じなかったのは残念。(まあ、妙に顔を青白く塗りたくった形で役者が演じるとなると、其れは其れで興醒めだったろうけれど。)
・ ささきいさお氏の「宇宙戦艦ヤマト」を、“歌入り”で使って欲しかった。
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「減点ポイント」として挙げた「キャスティング・ミス」に関してだが、特に其れを感じたのは佐渡先生役の高島さん。オリジナルでは「佐渡酒造」という「男性」の設定なのだが、此の作品では「女性」に変えられている。此の手の設定変更は少なからず在るし、其れが成功するケースも無い訳では無い。しかし今回に関しては、「失敗だな。」と自分は感じた。高島さんは好きな女優だし、演技が下手とも思わないけれど、佐渡先生役という事になると疑問。「佐渡先生」と言えば昭和風味たっぷりで飲兵衛の「佐渡酒造」しか思い浮かばないし、其れを女性に変更してしまうは、どうしても違和感を覚えるから。
「宇宙戦艦ヤマト」シリーズを知らない世代、又は松本零士氏の作品に思い入れが無い人達にとっては、「キャラクターーの性別を変えただけで、大した事では無いのでは?」としか思えないかもしれない。しかし「宇宙戦艦ヤマト」シリーズを知っている世代や松本作品に少なからずの思い入れを持っている人達からすると、意外と「大した事。」に感じると思う。松本作品の魅力は幾つか在るけれど、其の1つが「未来を描いているけれど、昭和30~40年代の昭和風味を混ぜ込んでいる懐かしさ。」が在ると思っている。未来設定なのに畳や卓袱台、一升瓶といった“小道具”が登場したり、昭和風味を感じさせる人物が登場したりというのが松本作品の良さで在り、其の意味で「佐渡酒造」という人物は綺麗な女性ではどうしても在り得ないのだ。上記の如く、此の作品はヤマトの世界観を上手く再現出来ているだけに、松本作品の魅力を減じさせてしまった様なキャスティング・ミスは残念。
死に行く沖田艦長が眼前に迫る地球を目にして吐いた名台詞「地球か・・・何もかも、皆、懐かしい・・・。」が、山崎氏の口からも吐かれたのは嬉しい限り。
此の作品の評価は、人によって大きく分かれる事だろう。「宇宙戦艦ヤマト」シリーズを知らない世代ならば、結構高い評価を付けるかもしれない。しかし自分の様に知っている世代だと、どうしても其れと比較してしまい、辛い評価になってしまう。「SPACE BATTLESHIP ヤマト」という作品だけで考えると「総合評価はギリギリ星4つ。」といった思いも在るけれど、其れなりとは言え「宇宙戦艦ヤマト」シリーズに思い入れの在る身としては星3.5個とする。
大スターは、どの作品に出てもその人です。
三船敏郎はどの映画でも、三船です。吉永小百合はいつでも吉永さんです。高倉健もそうです。唐獅子牡丹も幸福の黄色いハンカチも、健さんです。
ジョン・ウェインもそうです。
ところが、緒方拳や大竹しのぶは大スターというより、演技者です。出る映画によって、ころころ変ります。殺人鬼もやりますし、善人もやります。これは、緒方や大竹はよりしろで、いろんなキャラが彼らの身体に降りてくるのですね。
キムタクはそのあたりが、中途半端なんですね。
ところで、私もアニメの「宇宙戦艦ヤマト」に親しんだクチですが、この映画行こうか行くまいか迷っております。
佐渡先生の高島礼子はまずいですね。殿山泰司が存命ならぴったりなんですが。松方弘樹なんてどうでしょう。
「演技を真似される様になったら、其の人は大スター。」、そう定義している人が以前居ました。田村正和氏や市原悦子さん等は、此の定義で言えば間違い無く大スターと言えましょう。「ちょっ、ちょっ・・・待てよー。」等、其の癖を真似されるキムタクも同様か。
マスクの良さは多くが認める所だろうけれど、雫石様も書かれている様に何処か中途半端さを感じてしまうのが、キムタクの残念な所。20代迄ならばあの演技でも良いのでしょうが、四十路近くとなった今は、もっとバラエティーに富んだ演技を見せて欲しい。同じ美形タレントでも妻夫木聡氏なんぞは「TVサイズ」だけで無く「映画サイズ」でも堪え得る演技が出来ているのだから、早く現状から脱却しないと先細りになってしまう懸念が。
佐渡先生役、御存命ならば殿山泰司氏は適任!今ならば地井武男氏か六平直政氏辺りが思い浮かびます。
で、サドセンセを受け入れた私です。
一升瓶であぐらしてくれたから許す・・(え・駄目??)
毎回、楽しく拝見させていただいてます。
私もヤマトを見てきました。
アニメ版ヤマト世代の私から見ても、巷で言われるようなボロクソにこき下ろすほど酷くないと思いました。
テーマ曲に宮川さんの曲を、伊武さんや緒方さんもきちんと声優で出演させていたとこも好感。
山崎努は、私の最も好きな俳優ですが、最初の戦闘シーンのカツゼツの悪さと、艦長にしては軽目の演技に不安を感じましたが、沖田艦長が体調を崩した後の演技は良かったです。あと、柳葉さんの真田さんはサイコー!あそこまでモノマネしなくてもよいものを(笑)
キムタクが予想以上にキムタクでゲンナリでしたが、総じて制作サイドのヤマトへの愛情を感じられる作品だったと思いました。
「どうせキムタク風味満載の、御粗末な内容なんだろうなあ。」とぼろ糞に批判する気満々で観に行ったのですが、意外や意外で総合的には中々良い出来だったと思います。随所に「アニメ版ヤマト」へのリスペクトが感じられたのが、矢張り大きいのでしょうね。
記事では触れなかったのですが、島大介(昔の面影が全く無い、メタボ体型になってしまった方では在りません。)を演じていた緒形直人氏が何気に好演していた様に感じました。キムタクは・・・語らないでおきましょう。