ホークスが通算成績を「3勝1敗」とし、迎えた第5戦。両チーム共に得点出来ない儘に迎えた8回裏、“熱投”を続けていたタイガースの先発ランディ・メッセンジャー投手から、文字通り“虎の子の1点”を上げたホークス。「此れで9回表を無失点で切り抜ければ、ホークスが3年振りの日本一達成だな。」と思って中継を見ていたら、9回表に登板した(ホークスの)抑えデニス・サファテ投手がまさかの大乱調。3つの四球を与え、1死満塁とホークスにとっては絶体絶命の大ピンチ。
兎に角、ストライクが入らず、「押し出しで同点。そして、タイガースが逆転というパターンかな。」と思っていたら、西岡剛選手の放った打球はファースト前に。キャッチャーへ送られて2死、次にファーストに転送されてダブル・プレー成立で試合終了と思いきや、ボールがファウルグラウンドを転々としているではないか。「此処でホークスにエラーが出たか・・・タイガースが逆転し、第6戦へと続くのか。」と思っていたら、何と西岡選手の守備妨害で試合終了という結果に。映像を見ると、確かに守備妨害と思われるが、日本一決定がこんな形で決まるとは・・・。
抗議に出た和田豊監督。彼の場面ならば、抗議は当然の行動では在るのだが、「試合終了→日本一達成」とマウンドに集まったホークスの選手達が、抗議中に胴上げを行う訳にも行かず、困った雰囲気が漂っていた。「和田監督の気持ちは判るけれど、1978年の日本シリーズでの上田利治監督の猛抗議の再現だけは止めて欲しいな。」と案じていたのだが、和田監督が比較的早い時点で判定に納得し、ベンチに引き上げて行ったのは潔かったと思う。(CSで勝ち抜いた際、ジャイアンツ及びジャイアンツ・ファンに配慮した言動といい、「和田豊」という人物には器の大きさを感じる。)
開幕前には、「4勝1敗でタイガースの日本一。」予想していた。其れ程、レギュラー・シーズン終盤、特にCSに於けるタイガースの強さは凄まじかったので。結果的には「4勝1敗」でホークスの日本一となったなったが、両チームの間に其れ程の戦力差は無かったと思う。共に投手陣は頑張ったし、守備も光った。
そんな状況下、ホークスが勝ち抜けた要因を挙げるならば、「マウロ・ゴメス選手及びマット・マートン選手という、タイガースの恐るべき両打者を、第2戦以降は抑え込めた。」という事に加え、「レギュラー・シーズン終盤、尋常では無い苦闘の連続により、ホークスの選手達が培った精神力の強さ。」だろう。タイガースの選手達も精神力の高さは在ったが、「すんなりと優勝を決めると思いきや、考えられない程の連敗地獄に陥り、塗炭の苦しみを舐め尽くしたホークスの選手達。」は上回れなかった様に思う。
今季限りで退任を明らかにした秋山幸二監督は、見事に有終の美を飾った事になる。秋山監督、御疲れ様。そしてホークスの選手達及びファンの皆様、本当におめでとう!!!
昨日の第5戦は不明なれど、第4戦迄の関東圏に於ける(日本シリーズ中継の)視聴率は余り良くなかったと聞く。ホークスもタイガースも、実に見応えの在る試合を見せてくれたというのに、残念でならない。
最後にタイガースの選手達へ。
白熱した試合を見せてくれて有難う。そして、1年間御疲れ様!
秋山監督退任、なんとしても監督に退任の花道を意気込むホークスと、たなぼたの2位で、いきおいで蛇足シリーズを勝ち抜き、ラッキーで日本シリーズの舞台にいるタイガースでは、勝つ必然性が違いましたね。
これで2014年の日本のプロ野球も終わりました。来期は巨人を倒して、優勝して、たなぼたでない実力で日本シリーズに行けるよう、私も阪神タイガースを応援します。
ソフトバンク、おめでとう。
周辺では器小さいだのケ◯の穴が小さいだの言われてるんですが、成る程と思いました。
多分にこの「配慮」とか「いい人」な部分が勝負事には向かない原因かと思います。
だからこそ電鉄本社には好かれているんでしょうね~
セリーグ代表として出たシリーズなのに、こんな結果で申し訳ないです。
書かれているように最後二戦が接戦だったのが救いでした。
多少トラウマの残る結末でしたが、まあ阪神らしいと言えば、そうかなと納得できました。
来季もよろしくお願いします^_^
「モチヴェーションの違い」、此れは可成り在ったと思います。タイガースの選手達のモチヴェーションが低かったとは思わないし、寧ろ「下剋上を成し遂げてやる!」といったモチヴェーションの高さが在ったと思っていますが、ホークスのモチヴェーションの高さはもっと凄かったという事なのだと。
シーズン終盤、あんなにも苦しみ抜いて優勝したチームって、近年では珍しい。苦しみ抜いた結果、ホークスの選手達の精神力は、極限迄高められた様に感じます。
又、今季のタイガースは、好調時と不調時の差が交互に、其れもハッキリと出ていた様に感じられ、レギュラー・シーズン終盤からCSに掛けては絶好調だったものの、日本シリーズに入ってからは、打撃陣が不調の状態へと入ってしまった様な・・・。
とは言え、タイガースの選手達は頑張ったと思います。接戦の連続でしたし。もしジャイアンツが出場していたら、投手陣はもっと打ち込まれていただろうし、打撃陣は抑え込まれていたのではないかと。其れ程迄、今季のジャイアンツには凄みを感じなかった。
後味の悪い結末だったのは確かですね。西岡選手の走塁に関して、「意図的に守備妨害を図った。」というニュアンスで書いている新聞も在りましたが、個人的にはそんな感じはしませんでした。と言って、守備妨害を宣告した審判も悪いとは思わない。映像を見る限りでは、“結果として”守備妨害と自分も思ったし。
要は「結果として」なんですよね。誰もが必死に取り組んだ結果が、「守備妨害と判定されて止むを得ない走塁だった。」という事。ああいう場面で、判定が引っくり返らないと頭で判ってい乍らも、抗議に出なければいけない和田監督の気持ちは判るし、判るだけに潔く抗議を止めた彼に、人間的な器の大きさを感じました。
余りの不甲斐無い闘い振りに、CSのファイナル・ステージでは早い段階でジャイアンツの敗退を覚悟はしていましたが、覚悟はしていても実際に「敗退決定→タイガースの胴上げ」というのを見るのは、ジャイアンツ・ファンとして悔しい思いが在りました。「御調子者の西岡剛選手辺りが、胴上げやビール掛けで度を越した大騒ぎを見せるんだろうなあ。そうなったら、流石に不快だなあ。」と思っていたのですが・・・。
CSで勝ち抜けが決まっても、タイガースの胴上げやビール掛けは無し。試合後の和田監督のコメントも、「レギュラー・シーズンでの優勝は、飽く迄もジャイアンツで在り、自分達は挑戦者として日本シリーズに進出する権利を得ただけ。」といった趣旨の物。胴上げやビール掛けが無かった事を考えても、和田監督のジャイアンツ及びジャイアンツ・ファンに対する配慮が強く感じられ、心打たれました。又、御調子者と決め付けていた西岡選手も、試合後のコメントは和田監督と似た内容で、「無神経な人間と決め付けてしまって、申し訳無かったなあ。」と反省させられた次第です。
和田監督の魅力の1つは、そういった優しさに在るのではないかと。でも、勝負師としては、そういった優しさが裏目に出てしまう事も在る。難しいですね。
雫石様へのレスでも書かせて貰いましたが、タイガースの選手達は本当に良く頑張ったと思います。冗談抜きにして、ジャイアンツが出場していても、タイガース以上の結果が残せたとは思えないし。