先日の「ジャイアンツvs.カープ3連戦」の第2戦(8月24日)にジャイアンツが負けた時点で、今季のカープのリーグ優勝が確定したと言って良い。今季の順位予想、セ・リーグの場合はジャイアンツを3位としていたので、今の2位というのは予想より上では在るのだが、其れにしても24日以降のジャイアンツの闘い振りは“無様”の一言。対ベイスターズ3連戦を3連敗し、此れで対カープ戦から5連敗と泥沼状態だ。
優勝街道を突き進むカープの場合、2死走者無しからでも打者達が必死に食らい付き、連打で何点も入れている一方で、ジャイアンツの場合は選手達が“リメークドラマ”を口にするも、投手はピンチに踏ん張れず、打者はチャンスに打てない。挙句に大事な所でポロポロと詰まらないエラーを連発するのだから、「カープの選手達と比べて、精神面でも大きく劣っている。」と言わざるを得ない。
過去に何度も書いている様に、自分は「クライマックスシリーズ(CS)」に反対の立場。ジャイアンツがAクラスに留まったとしても、「CSに勝ち抜いて、日本シリーズに進出して欲しい。」とは思わない。「日本シリーズは、リーグ優勝したチーム同士が闘うべき。」と考えているから。
なので、ジャイアンツの今季のリーグ優勝が無くなった(と確信している)状況下、ファンの1人として“来季のジャイアンツ”に思いを馳せている。
今季、苦戦を強いられているタイガース。新たな指揮官として同チームを率いる金本知憲監督には、タイガース・ファンの間からも少なからずの批判がされている様だ。「7月8日、藤浪晋太郎投手を“公開処刑”の様に投げさせ続けた。」点等、確かに金本采配に疑問を感じる所も在る。だが、今季のチーム・スローガンとして掲げた「超変革」に基づき、「チームを何とか変革したい。」という金本監督の強い思いは伝わって来るし、実際に北條史也選手や中谷将大選手、高山俊選手、原口文仁選手等、“若い芽”が確実に出て来ているのは、もっと評価されて良いだろう。
対してジャイアンツの場合、伸びて来た若い芽と言えば田口麗斗投手位。若い芽を育てられない指導者にも問題が在るけれど、好素質の選手を獲得出来ず、そして見切りを付けるべき選手を“整理”出来ないフロントの責任も大きいと思っている。見切りを付けるべき選手の代表格として、打者では「同じパターンでずっと抑えられている、学習能力零の大田泰示選手。」、投手では「期待されて何度か先発起用されるも、毎回同じパターンで自滅する江柄子裕樹投手。」が挙げられる。他にも「ジャイアンツに居られれば、其れでOK。」とでも考えている様な、進歩が全く見られない選手は、もうバッサリと整理した方が良い。頭数許りを増やすのでは無く、少数精鋭で行って欲しい。
大分良くなったとはいえ、小林誠司選手は未だ未だ物足りない。記事「状況判断が全く出来ていない」の中でも指摘したが、彼の状況判断の悪さから落とした試合は少なく無い。又、レギュラー選手として「打率:.201、本塁打:3本、打点:28」は低過ぎる。特に打率の「.201」は余りにも酷く、“最低でも”「.250」は欲しい。オフには彼を、頭脳面でも技術面でも徹底的に鍛え上げる必要が在る。
今季優勝を逃したからと言って、1軍のコーチ陣を大幅に入れ替える様な事はしないで欲しい。特に打撃コーチの内田順三氏と投手コーチの尾花高夫氏は“名伯楽”と高く評価しているので、絶対に交代させては駄目!交代させるなら、ヘッド・コーチとして機能していなかった様に感じる村田真一氏。高橋由伸監督に様々な策を授けられる様な人物、例えば古田敦也氏の招請なんて面白い。
そして、一番求められるのは、高橋監督自身の“超変革”。“火中の栗を拾う”という覚悟で、ジャイアンツの監督を引き受けたで在ろう高橋監督なだけに、今季は「厳しい目を向ける事無く、温かく見守って行こう。」と決めていたが、監督として2年目の来季に付いては、そういう訳には行かない。
ゲーム後の監督インタヴューでは、紋切り型で面白味の無い答えに終始している高橋監督。其の事に付いてああだこうだ言われても、一切スタイルを変えないのは、彼の持つ生真面目さも在るが、頑固さとういうのも大きく影響している様に感じる。
頑固さというのは監督にとって、必要な要素では在る。今季の前半に見られた様に、「ピンチになってもどっしり構え、選手を簡単には交代させない。」というのは、決して悪い事では無い。でも、「どんな状態でも、其のスタイルを押し通す。」というのは駄目。「TPOに応じ、早めに選手交代する。」事も時には必要で、特に1つの勝敗が大きく影響する後半戦では、そういう切り替えも大事。実際、後半戦で代え時を大きく逸し、負けに直結した試合を何度か見たし。「結果を残せない選手に対して、もっと非情になる必要性。」も含め、高橋監督自身にも“超変革”を求めたい。