ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

高齢者の自動車運転

2019年04月20日 | 時事ネタ関連

2ヶ月半位前だったろうか、近くのスーパーに買い物に行った。と言っても、自分は家人を車でスーパー送って行き、路肩に車を寄せ、エンジンを切った車内で待っていたのだが。

スーパー前は片側1車線、合わせて2車線の道路。バスは通らないが、車は結構通る広めの道路だ。スーパーの隣には小さめのマンションが建っており、道路に面してエントランスが設けられている。勿論、道路から直接エントランスに続いている訳では無く、間に歩道が存在している。

時間は午後5時位だったろうか、周りが少し暗くなっていた。窓を開けた車内でラジオ放送を聞いていると、後ろ側からガタン!と大きな音が。「何だろう?」と思い、後ろ側、即ちスーパー側を振り返ると、1台のセダンが頭から歩道に乗り上げていた。そして、そこそこのスピードで、(スーパー横のマンションの)エントランスの方に動いているではないか。

「駐車場の入り口も無いのに、何をしているんだろう?」という疑問が。歩道を歩いていた人達も、怪訝な表情を浮かべている。エントランスのガラスに突っ込みそうになる直前で車は止まり、そして今度はそこそこのスピードでバックし始め、ガタン!と大きな音を立てて、歩道から道路へと“落ちた”。そうして再び、ガタン!と大きな音を立てて歩道に乗り上げ、エントランス方向に車を向かわせ、直前で止めて、後ろにバックし、ガタン!と大きな音を立て、歩道から道路に“落ちる”。同じ動きを4度繰り返し、セダンは路肩脇に止まった。

「何事か?」と訝しむ人達が足を止める中、運転席から降りて来たのは、背中が物凄く曲がった御爺ちゃん。恐らく80代後半と思われるが、何事も無かったかの様に・・・と言うか、何が起こったのか全く理解していない様なぼーっとした表情で、ゆっくりゆっくりとした歩調にてスーパーに入って行く。助手席からは同年代の御婆ちゃんが、矢張りぼーっとした感じで、御爺ちゃんの後をゆっくりゆっくりと付いて行く。

「幅寄せの“積り”だったのか。」と気付いたのは、少し経ってから。幅寄せなら歩道に何度も乗り上げる必要は無いし、歩道とタイヤの間が考えられない程空いていた事からも、2人揃って現状把握出来ない状態に在るとしか思えなかった。

じっくり見た所、其のセダンには何ヶ所もぶつけた跡が。其れも、尋常では無いぶつけ具合で、恐らく何度も何度も“事故”って来たと推測される。

認知機能検査と高齢者講習を、良くパス出来たなあ。あんな状態で、“家族”は運転を止めないのかなあ?大きな事故を起こすのは、目に見えているのに・・・。」と、背筋が寒くなる思いが。そんな状態でも運転せざるをない理由が、彼等には在るのかも知れないけれど、事故に巻き込まれた人は、災難の一言で片付けられないだろう。

昨日の昼、池袋駅付近の道路で、87歳の男性が運転する車が“暴走”し、通行人を次々と撥ねる事故が発生。31歳の母親と3歳の娘が死亡した。其の直前にガードパイプに車を接触させ、自転車に乗っていた男性を撥ねていたと言う。酒や薬は飲んでいなかった様だし、報道されている範囲では認知症でも無い様だ。の男性は足が悪かったと報じられていたので、そういう事が影響したのかも知れないが、被害者の方々、特に亡くなられた御二方は、気の毒でならない。

高齢者と言っても、矍鑠とされた方も存在する。そういう方迄“規制”するのは問題だが、2ヶ月位前に見掛けた御爺ちゃんの様なケースは、運転させちゃいけないと思う。


コメント (6)    この記事についてブログを書く
« 提訴は理解出来る | トップ | “ハマクラ作品”のベスト10 »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (悠々遊)
2019-04-20 16:42:12
こんにちは
大きなニュースになっていましたね。
報道では運転していたおじいさんはアクセルが戻らなかった、と言っているそうなので、車の故障が原因という可能性がゼロではないかもしれません。
あるいはアクセルの下に何か小物が落ちて挟まったという可能性も。
いずれにしてもブレーキ痕がないことを思えば、アクセル操作はともかく、ブレーキも踏むという考えには及ばなかったのでしょう。
認知症が原因かパニックか、いずれにしても高齢になれば頭の回転も動作も鈍くなるに、運転経験の長さによる自信だけはあるので厄介です。

私も認知機能検査を受ける前に免許証の返納をするつもりで、散歩で足腰を鍛えます。
返信する
>悠々遊様 (giants-55)
2019-04-20 20:57:53
書き込み有り難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

今回の事件、今日も続報が入っておりますが、どうやら「車の故障」や「アクセルの下に何かが挟まった。」という事は無さそうですね。又、事故を起こした後、子供に掛けた電話での遣り取りから、認知症の可能性も無さそう。そうなると、足が不自由だったという事から筋肉系のトラブル、若しくはパニック状態に陥ってしまった事でのアクセル操作のミスというのが、事故の原因の様な気がしています。

「助手席に座っていた奥さんが、サイドブレーキを引くなり出来なかったのだろうか?」という声も在る様ですが、時速が100km近く出ていたとも言われている状況では、最初にガードパイプに接触してから大事故を起こす迄の距離も、あっと言う間の事だったと推測され、そんな短時間を、其れも高齢者が対応するのは難しいでしょうね。

明々白々に運転に支障を来す場合は免許の取り上げがされるべきですが、だからと言って“高齢者排除の様な風潮”に向かって欲しくは無い。

今回の様な事故を防ぐ一助として、自動ブレーキが在りましょうが、「高速道路上で、機械トラブルによる急ブレーキ。→後続車両を巻き込む大事故。」という事も考えられるし、難しい問題です。
返信する
痛ましい事故を防ぐ為の提案 (Kei)
2019-04-22 22:17:42
こんばんは。
池袋の事故、大惨事になりましたね。
こういう高齢者の運転死亡事故が起きる度、「70歳以上の老人は免許返納を義務付けろ」とかの声がネット上でもよく起きますね。
私も、最近は運転していないし、次の免許更新時には返納も考えようと思ってます。高齢になると、どうしても反射神経も衰えますし、足腰も弱くなりますから、出来るなら早めに免許返納はした方がいいと思います。

ただ、田舎などでは交通の足がほとんどなく、買い物をしようとすれば自動車に頼らざるを得ない地域もあります。また足腰が弱くなって歩くのも辛いからこそ移動は自動車で、という高齢者もいるでしょうから、一律に高齢者の免許を取り上げるのも問題があるでしょう。
この問題を解決する方法としては、私は次の事を提案します。
①高齢者用の低速走行(最高40km/Hまで)、自動ブレーキ付の軽自動車を国が補助金を出してでも開発、量産し、
②75歳以上の高齢者で車が生活上必要と認められる方には、原則この自動車に限り、運転を認める(免許証面にもその表示を行う)。家族も協力して、この車への取り換えを勧める。購入者には補助金を出す。
死傷事故を起こせば、被害者も、加害者も地獄の苦しみを味わいます。絶対にそんな不幸な事故を起こさない為にも、国は本気で取り掛かるべきです。

これに関連してですが、今回の事故で亡くなられた方は、青信号になって横断歩道を渡ろうとして事故に会ってますが、私の個人的意見では、青信号は過信しない方がいいと思います。
実は最近、夜間に自転車で走行中、信号が青になって渡ろうとしたら、左から赤信号を無視してバイクが猛スピードで私の前を突っ切り、あやうく巻き込まれる所でした。そして交差点を通過する寸前、青信号を渡っていた別の自転車に衝突し両者とも転倒しました。幸いと言うか当てられた自転車の方は大きな怪我ではなかったようですが、当てたバイクは、なんと起き上がってそのまま走り去ってしまいました。ひき逃げです。ナンバーを見る暇もありませんでした。
運転していたのは、20歳代の若者でしたから、うっかりではなく故意に信号無視したのでしょう。悪質です。
こんな経験をしたので、それ以来、青信号でも、左右の車が完全に止まっているか、交差点に近づいている車がちゃんと止まろうとしてるか、注意深く確認してから渡るようにしています。高齢者でなくても、事故はいつ何時、誰にでも起きる可能性はありますから。皆さんも励行されてはいかがでしょうか。
返信する
>Kei様 (giants-55)
2019-04-23 00:35:33
書き込み有り難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

今回の事故、本当に痛ましいですね。加害者の高齢者に悪意が在ったとは思えないし、又、被害者、特に亡くなられた御二方は「気の毒。」の一言で片付けられない、余りにも理不尽さが在るし。

都心の様に交通網が整備されている地域とは異なり、そうで無い地域に住む高齢者の方々にとっては、車が“社会と接する為の必需品”で在るというのは、自分も同感です。又、都心に住んでいたとしても、止むに止まれぬ理由から、車を運転せざるを得ない高齢者も居る事でしょう。

近年、小泉Jr.に見られる様に、「高齢者vs.若者」という対立軸を作り、煽り立てる様な風潮が在りますけれど、こんなのは実に不毛。「現状を鑑み、何がベターなのか?」を考える必要が在り、そういう意味では、今回Kei様が書かれた案は傾聴に値すると思います。

高齢者で在る我が母は、女性ドライヴァーが珍しかった時代に若くして自動車免許を取得し、運転歴はもうウン十年になります。近年は用心して運転を控え気味ですが、先達て彼女が運転する車に乗車した所、ヒヤッとする事が数度。「夜道だと、周りが見え難い。」というのに加え、「車線変更する際、(変更する車線の)直ぐ後ろを走っていた車に気付かなかった。」というのは、「此れは不味いなあ。」と思った次第。

「青信号を過信してはいけない。」というのも、全く同感ですね。悪意or善意は別にして、青信号を無視して交差点に突っ込んで来る車を、自分も何度か見掛けた事が在りますし。
返信する
さっさと返還しました (さすらい日乗)
2019-04-27 08:31:36
私は、車に興味がなく、免許を取ったのは38歳でした。娘が病気になり、夜中に発作が出るのですが、当時はバブル時代でタクシーも来ず、仕方なく取ったのです。
その後、3年くらい乗りましたが、運転が下手なことも自覚し、すぐに車も売ってしまい、以後15年以上乗っていませんでしたので、昨年4月にすぐに返上しました。

横浜の中心部に借家に住んでいて駐車場を借りるには2万円以上で、必要ならタクシーを利用すればよく、月に2万円タクシーに乗るのは大変です。
そのように都心部に住んでいて、仕事で必要以外なら、高齢者は免許を返上すべきだと思う。

毎年、富山県に行きますが、ここは一人1台なのだそうですが、ほとんど軽自動車です。しかも、つい数年前まではバス路線が多くあったのだそうです。
新幹線を機に大幅に削減されたようですが、小型バスの利用など、公共交通機関活用はまだまだ工夫すべきものがあると思うのです。
返信する
>さすらい日乗様 (giants-55)
2019-04-27 10:53:54
書き込み有り難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

抱える事情や置かれている環境は人其れ其れですので、一概にどうこうは言えないのですが、でも、運転に少しでも支障が在るならば、年齢を問わずに運転はすべきで無い。

唯、車を運転しないと日常生活に問題が出るケースも在るだろうし、そういう場合には何等かの代替手段を設けないといけないし、個人で其れを全て負わせるのも現実的では無いので、地方自治体乃至国が手を差し伸べる必要は在るでしょうね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。