笑って、泣いて、そして笑って

本当は別の記事を用意していたのだが、昨夜見たドラマの出来が余りにも良く、今日は其の感想を書く事にした。昨夜見たドラマとは、フジテレビ系列で放送された「志村けんとドリフの大爆笑物語」【動画】

２年前の記事「嘗ては馬鹿にしていた筈なのに・・・」でも書いた様に、「御笑いの世界に興味を持たせてくれた芸人は少なからず存在するが、自分にとって別格の存在の芸人として挙げられるのはザ・ドリフターズとビートたけし氏。」だ。ドリフに関しては、「８時だョ！全員集合」【動画】を毎週見ていたし、「ドリフ大爆笑」【動画】も毎回見ていた。“一発芸”的な笑い（芸すらも感じられない代物も多いけれど。）が幅を利かす昨今とは異なり、“作り込まれた笑い”を見せてくれるドリフには、死ぬ程笑わせて貰ったっけ。

そんなドリフを描いたドラマという事で、放送前から楽しみにしていた。其の一方、「志村けん氏の役を演じるのが山田裕貴氏って、イメージ違い過ぎだろ。」等の不安も。

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「『志村けんとドリフの大爆笑物語』でのドリフのメンバー役」

志村けん氏：山田裕貴氏
いかりや長介氏：遠藤憲一氏
加藤茶氏：勝地涼氏
高木ブー氏：加治将樹氏
仲本工事氏：松本岳氏
荒井注氏：金田明夫氏
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いやあ驚いた！不安だった山田氏の志村けん氏役もそうだが、他のメンバーも実に嵌まっていた。（金田氏演じる荒井氏役なんぞは、「ぴったり！」と唸ってしまった。）無理無理にキャラクターを寄せ様としているのでは無く、本物のドリフのメンバー達が“憑依”したかの様な自然さ。拍手物で在る。

ドラマは志村氏がドリフ入りする前、詰まり荒井氏がメンバーだった頃、「ドリフのズンドコ節」を歌っているシーン【動画】（１３秒～）から始まる。ドリフ大好き人間なので、ＹｏｕＴｕｂｅで何度も何度も当該シーン【動画】を見ているが、遠藤氏等が完璧に“再現”している。ドリフが遣ったコント等の数々も、“過去のシーン”を使うのでは無く、全て遠藤氏達が“再現”しているのだが、何れも完璧だ。（荒井氏の「Ｔｈｉｓ　ｉｓ　ａ　ｐｅｎ．」【動画】、荒井氏の脱退表明【動画】、「８時だョ！全員集合」のＯＰシーン、「ドリフ大爆笑」のＯＰ＆ＥＤシーン等々、リアル・タイムで見て来た者からすると、素晴らしい再現力！）特に山田氏と勝地氏が演じた「『健康牛乳』のコント」【動画】（４９分５７秒～）と「階段落ちのコント」【動画】（１時間２分２９秒～）は、テンポの良さも含めて、加藤＆志村両氏本人が遣った「『健康牛乳』のコント」【動画】と「階段落ちのコント」【動画】と見紛う程のクオリティーの高さで、此れ又拍手物。

志村氏がいかりや氏に弟子入り志願する所から、独り立ちする迄が描かれている。ドリフの逸話やコント（の再現）に大笑いし、身を削って笑いに取り組んでいる彼等の姿に胸が熱くなり、そしていかりや氏と志村氏のシリアスな遣り取りに涙。「笑って、泣いて、そして笑って。」という感じ。見ていて“当時の自分の記憶”も蘇り、凄く懐かしくも。本当に良いドラマだった。