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「『レヴェル違う。』放心状態の英少女・・・怖さの理由は」(8月18日、読売新聞)
御化け屋敷が、各地で人気だ。
定番の開設場所だった遊園地の廃園が続き、見掛ける機会が減っていたが、此処数年、買い物客で賑わう繁華街やデパート、歴史民俗資料館等、意外な場所に進出して来た。
大人には懐かしい、そして、ネット・ゲームに親しんだ若者にとっては、リアルな御化けとの接近遭遇は、可成り新鮮な事らしい。
大阪・ミナミのアメリカ村のビル2階に先月、東映の御化け屋敷「死ん装開店」が出来た。幽霊の女店主が店を開いたという設定で、約480平方メートルのフロアに並ぶ店舗から、幽霊に扮した役者が飛び出したり、突然大きな音が鳴ったりする。何度も「キャー。」と悲鳴が上がった。
夫婦で大阪観光に来たという埼玉県の主婦(40歳)は「小学生の頃を思い出して、懐かしかった。御化けが行き成り出て来て、物凄く怖かったけど、久し振りに大声を出したので、すっきりした。」と楽しそう。
東映は今年、プロの役者を使い、太秦映画村(京都市)や大阪の通天閣、神戸の大丸神戸店等6ヶ所で御化け屋敷を展開する。2年前、梅田のビル1階に開設した際、1ヶ月で7万2,000人を集客したのが切っ掛けだ。担当者は、「御化け屋敷を知らない若い人も増え、珍しがられたのでは。」と見る。
其の1つ、通天閣の「死ん世界」は、多い日は1,200人で賑わう。観光客が多い。夏休みに親戚に会う為、来日した英国人の少女(15歳)は、「向こうにも似た様な物が在るけど、乗り物に乗って御化けの人形を見るだけ。此方は人間が出て来て、怖さのレヴェルが違う。」と、放心状態だった。
町興しの期待を担う御化け屋敷も在る。岐阜市の柳ヶ瀬商店街は、都市伝説「口裂け女」をテーマにした御化け屋敷を、空き店舗を利用して開設している。初めてだった昨年は、入場者は2ヶ月程で約1万8,000人。周辺の飲食店も潤い、岐阜柳ヶ瀬商店街振興組合連合会は「普段見掛けない子供や家族連れも沢山来てくれ、効果は大きい。」と手応えを感じている。
変わり種は、広島県三次市の県立歴史民俗資料館が開いた「歴民御化け屋敷」だ。福山大(同県福山市)の犯罪心理学研究室が協力し、「見通しが悪い。」、「逃げ道が無い。」、「誰かが隠れていそう。」等、人間の不安が高まる要素を取り入れて構成。
黒幕で覆われた50mのコースに、幾つも曲がり角を設けたり、マネキンに紛れて立つ人間が突然動いたり。「悲鳴ポイント」が幾つも。ゼミ生13人と一緒に取り組んだ平伸二教授(54歳)は、「日頃の研究が、思わぬ形で活用出来た。存分に、怖さを体感して。」と自信たっぷりだ。
20年に亘って各地の施設を手掛けて来た御化け屋敷プロデューサー・五味弘文さん(55歳)は、「今は携帯電話のゲーム等、1人で画面と向き合って遊ぶ娯楽が多い。友達と一緒に怖がったり、汗を掻いて逃げたりすれば、他者との繋がりや、自分で体験する気持ち良さを感じる。其れが、人気の理由でしょう。」と話した。
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子供の頃、遊園地や一寸した規模の夏祭り会場では、御化け屋敷が当たり前の様に存在していた。東京ディズニーランド(TDL)の一人勝ち状態で、昔乍らの遊園地の廃園が続く中、御化け屋敷を見掛ける機会が減っていたけれど、“復活”して来ているとは知らなかった。
以前にも書いた事だけれど、ジェット・コースターやら高所やらといったスリルを味わう物(場所)は大好きな自分だが、御化け屋敷は大の苦手。友人が「一緒に入ろう。」と言っても、絶対に入らなかった。同行者が彼女で、「どうしても入りたい。」と懇願された時は、仕方無く入ったが、怖くて怖くて逃げ出したかった。乗り物に乗って移動するタイプの御化け屋敷ならば、目を瞑った儘でも出口迄辿り着けるが、自分の足で移動しなければいけないケースだと、そうはいかない。
御化けが機械仕掛けで動くタイプだと、動きは或る程度予想出来る。でも、人間が扮しているタイプだと、“予想外の動き”というのが結構在り、其れが怖さを増させる。此方が怖がっているのが判ると、面白がって追っ掛けて来たりするものだから、本当に嫌だ。
「リング・シリーズ」が何度も映画化されたり、怪談の語りに人が集まったりと、怖い物に関心を持つ人が少なく無いからこそ、御化け屋敷に人が集まるのだろうけれど、自分は絶対に行きたくない。