タイガースの掛布雅之2軍監督(62歳)が、今季限りで退任する事が明らかとなった。8日に神戸市内で四藤球団社長と会談し、2年契約の満了を通告されたそうだ。タイガースとしては球団内に新たなポストを設置し、掛布氏には違う形でのサポートを考えており、次の2軍監督には、今岡真訪2軍打撃兼野手総合コーチ(42)の昇格が有力と。
ジャイアンツ・ファンの自分が他所のチームの事をどうこう言うのは僭越と判ってはいるけれど、今回の掛布2軍監督の退任は「勿体無いなあ。」という思いが在る。彼がタイガースの2軍監督に就任したのは2015年10月だけれど、其れ以前の2013年10月にゼネラル・マネージャー(GM)付育成&打撃コーディネーター(DC)に就任し、タイガースの若手選手達を指導していた。中谷将大選手や伊藤隼太選手、北條史也選手等、活きの良い選手が育ったのも、掛布氏の力が大きかったと思っている。
球団としては「次の指導者を育てたい。」という思いが在るのかもしれないし、後任に噂されている今岡氏は2軍監督としての能力が高いのかもしれない。でも、掛布氏の指導者としての能力を買っている自分としては、「もっと彼に2軍監督を続けさせ、更なる若手の底上げを図って貰いたかった。」と、残念でならない。
10年前の記事「14代ジャイアンツ監督にはあの人が・・・」で触れた様に、「生え抜き“以外”からジャイアンツ監督を抜擢するならば、掛布氏を望む。」と。人としても好きだし、何よりも彼の野球観を買っているので。
だから、タイガースが掛布氏をGM的な立場で用いるのならば喜ばしい事だけれど、“御飾り的役職”に就けるのだとしたら、「実に勿体無い。」と思ってしまう。
若し“御飾り的役職”しか用意されないのならば、ジャイアンツは是非とも彼を打撃コーチ、又はヘッド・コーチとして招請して欲しい。先日の記事「今オフにジャイアンツがすべき事」では、1軍の打撃コーチとして内田順三2軍監督の昇格を、そして1軍のヘッド・コーチには宮本慎也氏の招請を希望したが、掛布氏ならば彼等に決して劣らない人材だと信じている。若し“タイガースの至宝”たる掛布氏を招請するので在れば、ジャイアンツは三顧の礼を尽くさなければならないのは言う迄も無い。