「シンガーソングライター、タレント、作詞家、そして作曲家と、“多様な顔を持つ異能の人”・谷村新司氏が、今月8日に亡くなられていた。」事が、昨日明らかとなった。今年3月、急性腸炎で入院して以降、闘病生活を送られていたのは知っていたけれど、そんなに悪い状態とは思っていなかったので、本当にショック。74歳での“旅立ち”というのは余りに早過ぎるし、残念でならない。“チンペイさん”逝く。合掌。
高校時代からの親友が、谷村氏の物真似を良くしていた。ソロ歌手として歌っている谷村氏の物真似では無く、彼がリーダーを務めていたフォーク・グループ「アリス」時代の彼の歌真似だ。自分も谷村氏と言えば、アリス時代のイメージが強い。
歌手としても凄い人だったけれど、作詞家や作曲家としても凄い人で、数多くの“名作”を生み出して来た。当ブログでは過去に、阿久悠氏や松任谷由実さん、中島みゆきさん、岩谷時子さん、小林亜星氏、古関裕而氏、永六輔氏、平尾昌晃氏、いずみたく氏、渡辺宙明氏、菊池俊輔氏、冬木透氏、千家和也氏、浜口庫之助氏、筒美京平氏、松本隆氏、なかにし礼氏、古賀政男氏、服部良一氏、川内康範氏、宮川泰氏、中村八大氏、都倉俊一氏、吉田正氏、桑田佳祐氏、そしてさだまさし氏と、“昭和の歌謡界”を牽引した天才的な作詞家&作曲家を取り上げて来たが、今日は作詞家&作曲家としての谷村新司氏のベスト10を選んでみる。
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「谷村新司作品(アリス時代&ソロ時代)のベスト10」
1位: 「いい日旅立ち」【動画】
2位: 「昴 -すばる-」【動画】
3位: 「陽はまた昇る」【動画】
4位: 「チャンピオン」【動画】
5位: 「サライ」【動画】
6位: 「冬の稲妻」【動画】
7位: 「遠くで汽笛を聞きながら」【動画】
8位: 「君の瞳は10000ボルト」【動画】
9位: 「狂った果実」【動画】
10位: 「ジョニーの子守唄」【動画】 / 「帰らざる日々」【動画】 / 「三都物語」【動画】 / 「終止符」【動画】 / 「群青」【動画】
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作詞、作曲、歌唱面での活躍も素敵でしたが、ラジオのパーソナリティとしても大活躍されました。特に、大阪の毎日放送の名物深夜トーク番組「MBSヤングタウン」では1972年から1986年頃まで週1回、ずっと出演して来られて、谷村さん出演の水曜日が在阪 全局、全番組の中で聴取率が1位になった事もありました。その軽妙な語りは今も耳にこびりついています。
giants-55さんの選んだベスト10、ほぼ納得です。ベスト5は順位違えど私と一致しています。
あと、挙げられた曲以外で、私の好きな谷村さんの曲を順不同で列記してみます。
「青年の樹」。テレビドラマ「野々村病院物語」の主題歌。ドラマは見ませんでしたが、この曲が流れるクレジット・タイトルだけは見てました(笑)。
「天狼」。「昴 -すばる-」と同じく、ニッカウヰスキー「スーパーニッカ」のCMソングです。「昴」と同様、中国大陸の雄大な光景をイメージした曲ですが、「昴」ほどヒットはしませんでしたね。
「ダンディズム」。これもニッカのCMソング。私これ、大好きでカラオケでもよく歌います。詩がとてもいいのです。
「階 -きざはし-」。 NHK大河ドラマ「琉球の風」の主題歌。
「それぞれの秋」。アリス時代の隠れた名曲です。自ら命を絶った友人を偲ぶ、という内容でちょっと暗いのですが、とてもジーンと心に響くいい曲です。聴いてて涙が出て来ます。
「昭和恋唄」。遠くなって行く“昭和”を懐かしむ、小林旭の名曲。作詞は阿久悠。
…まだまだ、挙げればキリがないほど、素敵な名曲がいっぱいありますね。本当に残念です。謹んでご冥福を祈ります。
闘病生活を送られていたのは存じておりましたが、そんなにも悪い状況とは思っても居ませんでしたので、今回の訃報は大ショックでした。Kei様は彼と同年代との事で、其の喪失度は私の比では無い事でしょう。
喋りも含め、本当に多才な人でしたね。(此の世代のフォーク・シンガーって、喋りも上手な方が多いですね。「言葉を大事にしている。」というのも大きいのでしょう。)自分は彼のラジオ番組は聞いていませんでしたが。TV番組で見せる穏やかで軽妙な喋りには、つつい引き込まれてしまいました。
こういうベスト10形式の記事は過去に多く記して来ましたが、10位に5曲も入れたのは初めての事。其れだけランク外にしてしまうには惜しい名曲が多い証左で、泣く泣くランク外にした曲は少なく無い。Kei様が記された曲も存じ上げておりますし、こんなにも長い期間第一線で活躍され、若い世代にも其の曲を少なからず知られている歌手は、非常に稀有な存在と言えましょう。
余りプライヴェートな話は書きたくなかったのですが、今回の訃報を受けて腑に落ちる部分が在りましたので、敢えて書く事にしますけれど、数年前「谷村夫妻が或る女性占い師に入れ揚げ、金銭を巻き上げられ続けている。彼等の子供達は何とか女性占い師を排除し様としたけれど、夫妻は聞く耳を持たない許りか、子供達を逆に遠ざけ、絶縁状態になっている。」という週刊誌報道を目にしました。「あんなにも聡明なチンペイさんが、何で騙されているのか?子供達と絶縁状態って、余りにも悲し過ぎる。何とか目が覚めて欲しい。」と強く思った物です。
で、今回の訃報の中で、チンペイさんが「2004年から約5年間、帯状疱疹で休業生活を送られていた。」事(https://www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2014/12/10/0007572320.shtml)を初めて知りました。元々、そんなに頑健な体質では無かった様で、其の事が女占い師に依存してしまう背景には在ったのかなあ?と思い、少し腑に落ちた次第です。
急性腸炎との闘いの中で、子供達とも和解し、安らかに旅立たれた事を信じたい。チンペイさん、名曲の数々を有難う御座いました。