ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

“タワマン”に関する話

2023年11月24日 | 時事ネタ関連

今日は「超高層マンション」、所謂“タワマン”に付いての話。“桑マン”の話では無いので、御間違いの無い様に。

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「2030年『タワマン大崩壊』の現実味・・・60代富裕層夫婦、タワマンを『終の棲家にする』恐ろしいリスク」(11月11日、THE GOLD ONLINE

20階以上の高層マンションで在る「タワーマンション」。規制緩和がされてから続々と建設され、今では富裕層許りで無く、一般的なサラリーマンも多く暮らす。利便性の高さが好まれ、高齢の入居者も増えているが、終の棲家とするには、危うい側面も在る様だ。

昨年タワマンに囁かれていた「2022年問題」を覚えているだろうか。「2021年に開催された東京五輪終了後、不動産価格は大きく下がり、中でも高額で売買されているタワマン価格の下落は、非常に大きい物となるだろう。」という予測だ。

マンションは築12~18年程で大規模修繕のタイミングを迎えるが、「タワマンの場合、2022年が其のピークとなる事から、修繕費の積立不足等の問題が露呈するのでは。」と懸念されて来た。

然し現状を見る限り、此の予測は当たらなかった。不動産価格の下落は無く、「タワマン価格大暴落」も杞憂だったと言える。

此の様な
背景から、富裕層がタワマンに寄せる信頼感は、益々高まっている様に見える。自身が暮らすのは勿論投資対象としても、熱視線が注がれているので在る。

最近では、高齢者がタワマンを購入するケースも増加している。郊外の一軒家を処分し、夫の出身地で在る地方都市のタワマンに引っ越した、富裕層の60代夫婦は語る。

「子育てをしている時代は、郊外の広い一軒家が快適でした。元々リタイアしたら、都心部のマンションに住み替える予定だったのですが、私の出身地にタワマンが建設された事で計画を変更し、其方を購入する事にしたのです。」。

此の
夫婦が暮らす地域は、元々積雪が在る所だが、近年異常気象で夏は此れ以上に暑くなる等、昔と比べて気候が厳しくなっている。又、のんびりしていると言えば聞こえは良いが、東京都心部の様な利便性は無く、生活に於て車は必須だ。年齢を重ねれば、幾ら愛着の在る出身地とはいえ、暮らして行くのは大変で在る。

然し、其の様な懸念を払拭したのがタワマンだ。此の御夫婦は、「郊外の自宅を手放し、出身地のタワマンを購入して本当に良かった。」と振り返る。ゴージャス内装行き届いた設備、そしてタワマンならではの立地の良さで利便性も高く、高齢者が暮らすには持って来いなので在る。

「商業施設も行政機関も在り、暮らしているエリア殆どの事が完結出来ます。駅直結なので、表に出る事無く、帰宅も出来ます。郊外の自宅での暮らしを続けていたら、10年後には大変な事になったでしょうね。」。

然し
此処2030年問題を不安する専門家も居る。一般的なマンションと同じく、タワマンも完成から15~20年で大規模修繕を行う事になるが、タワマンは未だ修繕の手法確立されていないという実情が在る。果たして現状積立金で賄えるのかどうか、其れ明確では無い。更に言うと、近年インフレから、工事費も鰻上りだ。若し此の状況が続けば、15~20年前に設定した積立金等、焼け石に水となってしまう。

快適なタワマンを維持して行くには、住民から更に費用を徴収するしか無いのだが、高齢の住民の中には、「本人が生きているかどうかも判らない未来の修繕に付いて、費用を払う事を拒否する人も出て来る。」だろう。

住民の合意形成が行えず、修繕出来なければ、威容誇る外観も、様々な設備も、老朽化・故障した、放置される事になる。魅力を失ったタワマンからは住民が流出し、資産価値が暴落。最終的には、御金の無い高齢者だけが暮らす、巨大スラムが出来上がってしまう。といった未来が見えて来る。

2030
年には、築30年以上のマンションが405万にもなるとされ、其の数は更に増えて行くと見られている。其の中には、規制緩和によって次々と建てられた都心の湾岸タワマンも含まれており、実際にスラム化が懸念されている物も在ると言う。

合意形成に付いては賛成割合を引き下げる検討がされており、何とかマンションのスラム化を回避し様という涙ぐましい動きも見られる。だが、修繕金不足に付いては既に問題が顕在化しており、今後は更に深刻化する事が予想される。此れ等の点から「2030年タワマン問題」に付いても、引き続き注視して行く必要が在るだろう。

何れ堅牢
な建造物でも、経年劣化は必ず起こる。幾ら終の棲家とはいえ、一度手に入れれば生涯安心・・・という訳には行かず、価値を保つには、一定周期でのメンテナンス不可欠だ。そういう意味では、修繕の見当が付かない建物より、ケア易く売却し易い物件を手にする方が、将来不安は少ないと言えるだろう。
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YouTubeに動画をアップされている“のぶりん”氏。「他人が撮った動画を適当に繋ぎ合わせ、“音声合成”で漢字の読み方等を出鱈目に読み上げるナレーションを付けただけ。」という感じの酷い動画がYouTubeには少なく無い中、「“廃墟”等、変わった場所を旅する。」というコンセプトの彼の動画は、「実際に現場に足を運び、“自分の言葉”で詳しく説明している。」というのが凄く良い。

過去にアップされた彼の動画は全て見ているが、先日の「【家賃6万タワマン】廃墟団地群を建て替えて激安タワマンに。東京•青山再開発に迫る!」【動画】は、“都内の意外なタワマン”に関する内容だった。面白い内容なので、詳しくは当該動画を見て貰いたいが、要点抜粋すると次の通り。

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・東京都港区青山には、現在の表参道駅から徒歩10分程の場所に、1957年から1968年に掛けて建てられた「都営青山北町アパート」というのが存在した。東京ドーム約1個分の敷地に、合計25・586戸という“団地群”で、高さは4階建てと5階建て。

・老朽化が進み、“現在の耐震基準”と合致しない事から再開発計画が持ち上がり、2006年より住民の退去が始まり、現在は無人。建物の解体が進み、現在残っているのは13棟程。

・「都営青山北町アパート」は東京都都市整備局が管理しているが、此処の代わりに建てられる事になったのが都営北青山三丁目アパート。20階建てのタワマンで、表参道駅から徒歩約5分の位置。隣には25階建ての「クラス青山」というタワマンが建っており、此方所謂億ション”。一方、公営住宅で在る「都営北青山三丁目アパート」は、“所得が高いとは言えない人達の為の住居”という縛りが在るので、用意されているDKタイプと3DKタイプで、「家賃は最高でも62,000円/月、最低だと31,600円/月。」と、当該地の家賃相場の3分の1~4分の1という破格
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青山と言えば「セレブが住む、御洒落な高級住宅地。」というイメージが在る。そんな場所に「家賃が31,600円~62,000円のタワマンが存在する、其れも隣に億ションのタワマンが建っているのに。」というのは驚きだ。

「そんな良い場所なら、自分も是非住みたい!」と思われる方も多いだろうが、上の「都営北青山三丁目アパート」のクリック先に詳しく書かれている様に、所得制限等、様々な縛りが在って、住むのは簡単では無い様だ。

で、話を元記事に戻すが、タワマンの「2030年問題」は結構深刻だと思う。若ければ幾らでも遣り直しが出来るが、高齢者、特に金銭に余裕が無い高齢者だと死活に関わる問題なので。


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