昨日気付いたのだが、今年の1月14日に書いた「アニソン・ベスト10【1970年代】」は、通算5,000件目の記事だった。当ブログを立ち上げてから、「4,930日」での達成となる。
閑話休題。
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広島から神奈川の病院「葉山の岬病院」に実習に来た研修医の碓氷蒼馬(うすい そうま)は、脳腫瘍を患う女性・弓狩環(ゆがり たまき)事“ユカリ”と出会う。外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる碓氷。心に傷を持つ2人は、次第に心を通わせて行くが、実習を終え広島に帰った碓氷に、ユカリの死の知らせが届く。
彼女は何故、死んだのか?彼女は、幻だったのか?
ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜山手を彷徨う。そして、明かされる衝撃の真実とは?
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先日、第15回(2018年)本屋大賞が発表された。「新刊を扱う書店(オンライン書店を含む。)の書店員の投票により、ノミネート作品及び受賞作が決定される。」という本屋大賞は、今や「数多くの文学賞の中で、最も注目を集めている。」とも言われており、受賞作のみならずノミネート作品も結構な売れ行きを見せるそうだ。
今回、圧倒的な得点(651.0点)を集めて受賞したのは「かがみの孤城」(著者:辻村深月さん)だったが、実は此の作品を以前図書館で借り、何頁か読んだのだけれど、余り興味を惹かれず、読むのを断念した経緯が在る。
今回読んだ「崩れる脳を抱きしめて」(著者:知念実希人氏)は、第15回のノミネート作品の1つだが、最終的には10作品中で8位(162.5点)という結果だったが・・・。
或る人物が、家族に残した莫大な“遺産”。其れが何なのかは、ミステリー好きならば容易に察しが付く事だろう。古いミステリーでも扱われていたし。此れは、残念ポイント。
でも、幾つも仕掛けられた“どんでん返し”は見事で、特に“プロローグの記述から予想した碓氷の行動”が全然違った事には、「遣られた!」という思いが。
面白い作品だが、「結末が在り来たりな感じだった。」のは勿体無かった。個人的には、「ハッピーエンドにしない方が良かった。」と思う。
総合評価は、星3.5個とする。