ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」

2012年09月10日 | 映画関連

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警視庁湾岸署管轄内で開催されている「国際環境エネルギー・サミットの会場で誘拐事件が起こり、更に数時間後には被害者が射殺体で発見されるという事件が発生。警察押収した拳銃が使用されたと見られ、「全ての捜査情報を、文面にて管理官鳥飼誠一小栗旬氏)へ報告する事。」、「所轄の捜査員には、情報が開示されない事。」が捜査会議にて発表される。

 

異例と言える捜査方針が敷かれる中、第2の殺人事件が発生。更に、今では湾岸署署長となった真下正義ユースケ・サンタマリア氏)の息子が誘拐されるという第3の事件も起こる。青島俊作織田裕二氏)は疑念抱きつつも、事件解明に向け懸命に捜査するが・・・。

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テレビドラマ踊る大捜査線」(動画)が放送開始となったのは、1997年1月7日の事。役者としても好きないかりや長介氏がレギュラー出演しているという理由から、此のドラマを第1話から見始めたのだが、テンポが良くて面白い内容に引き込まれ、以降は映画版も含めてずっと見て来た。第1話放送から15年が経った今年、同シリーズに終止符が打たれる事に。“最後の作品”として公開された映画「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」を、早速観に行って来た。

 

今は亡きいかりや氏が演じていた和久平八郎始めとして、「踊る大捜査線シリーズ」を彩って来た人物達の、初期の頃から現在に到る変貌冒頭で紹介される。懐かしさと共に、「矢張り、昔は皆若いなあ。」と当たり前の思いも。同年代と比べたら格段と若く見えるで在ろう織田氏や深津絵里さん(恩田すみれ役)も、昔の姿と比較してしまうと、等が増えたのは否めない。最後の方で青島のプロフィールが出て来るのだけれど、其れによると彼の生年月日は「昭和42年12月13日」という設定になっており、そうなると今年で45歳という事になる。「踊る大捜査線シリーズでは、登場人物の誕生日は演じ手と同じ。」という原則が在る様で、即ち織田氏自身も今年で45歳。そりゃあ、老けない方がおかしい。

 

青島達が街中で張り込んでいる際、「いで奈津子」なる女性の選挙ポスターが、矢鱈と画面に映り込む。「何者?」と思って調べたら、どうやら此の作品でメイクを担当している人物の様だ。こういう然り気無い遊び心も、此のシリーズの魅力の1つ。

 

テーマ曲「RHYTHM AND POLICE」()が流れてくると、ゾクッとする程興奮する。テンポが良くて、元気を与えてくれる、正に名曲。

 

レギュラー陣は言う迄も無いが、公安課長の横山邦一役で出演している大杉蓮氏が良い!どんな役でも見事に演じ切ってしまう、素晴らしい役者だ。

 

非常に嬉しかったのは、恩田すみれが登場した事。「大手事務所を独立した事で、芸能界から干されていた。」と噂される彼女は、「今回の最後の作品にも、出演出来ないだろう。」と言われていただけに、出演しているのが判った時は大喜びしてしまった。

 

警察の隠蔽体質を、冷やかに描いている。ブログでも何度か書いて来た事だけれど、「正義」やら「愛国心」という概念は人其れ其れに異なって当然で在り、「自分の主義&主張こそが唯一無二的に正しく、其れ以外は全て誤り。」という思考は非常に危険な事。が正義や愛国心を他者に強いたり、自分と異なる主義&主張を一切排除したりという“暴走”の恐ろしさを、此の作品“でも”再認識。

 

そういった硬いテーマだけでは勿論無く、スリーアミーゴス等が繰り広げるコミカルな言動は健在。何度も、腹から笑わせて貰った。

 

青島とすみれの恋の行方が気になっていたが、“ああいう結果”は良かったと思う。倉庫前で青島がすみれを後ろから抱き締めるシーンには、年甲斐も無くジーンと来てしまった。

 

惜しまれた中での幕引きというのは悪くないが、個人的には続編が見たい。「青島と室井慎次柳葉敏郎氏)が、硬直化し切った警察組織をどう変えて行くのか?」に、興味が在るので。

 

総合評価は、星4.5個


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