ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「るろうに剣心」

2012年09月23日 | 映画関連

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明治11年、東京では「人斬り抜刀斎」を名乗る男が、誰彼無しに斬り付ける事件が発生していた。亡父から継承した神谷道場を切り盛りする神谷薫武井咲さん)が無謀にも男に立ち向かおうとしている所を、通りすがりの男が助ける。其の人物こそ、幕末には反幕府軍の暗殺者として活躍した、本物の人斬り抜刀斎(佐藤健氏)だった。

 

今は緋村剣心と名乗り、流浪の旅を続ける剣心。どんな悪人でも決して命を奪わないという「不殺(ころさず)の誓い」に従い、斬れない刀「逆刃刀携え乍ら、人助けをしているのだった。

 

偽者の人斬り抜刀斎の正体は、実業家の武田観柳香川照之氏)に用心棒として雇われた鵜堂刃衛吉川晃司氏)だった。世界支配を目論む観柳は、女医の高荷恵蒼井優さん)に阿片を作らせ、其れ元手に得た莫大な金で、武器を買い漁っていた。元・新選組で今は警官を務める斎藤一江口洋介氏)が観柳の目論見に気付くものの、観柳が握る絶大な権力を前に、中々手出しが出来ない。

 

観柳は手始めに神谷道場一帯を手に入れるべく、市井の人々を殺そうとする。神谷道場に身を寄せる剣心は苦しむ人々を見て、「打倒観柳」を決意。250人もの元士族護衛に付ける観柳に対し、剣心は直情的な熱血漢相楽左之助青木崇高氏)と共に立ち向かって行く。

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るろうに剣心~明治剣客浪漫譚~」という漫画が人気を博しているのは知っていたが、実際に読んだ事は無い。従って、どういう内容なのかも、全く知らない。全く無知識な状態で、映画「るろうに剣心」を観て来た。

 

4年前の記事で自分は、「日本の若手男優では、最も注目している人物。」として松山ケンイチ氏の名前を挙げた。彼が主役を務め、現在放送中の大河ドラマ平清盛」(動画)の評判は良くないが、彼の演技の上手さは今でも評価している。

 

松山ケンイチ氏と並んで、日本の若手男優で注目しているのは、緋村剣心役を務めている佐藤健氏。此方の記事でも触れた様に、「『仮面ライダー電王』(動画)で主役を演じていたイケメン兄ちゃん。」というイメージしか無かった彼だが、2年前の大河ドラマ「龍馬伝」(映像)で“人斬り以蔵”こと岡田以蔵役を演じている彼を見て、認識が大きく変わった。演技、特に目の演技が最高に上手かったから。時代に翻弄される1人の男の姿を、過度では無い演技で表現しており、「良い役者だなあ。」と思ったもの。

 

“人斬り以蔵”を演じた演じた彼が、今度は“人斬り抜刀斎”を演じている。「幕末」という時代も重なっている。「世の中が、良い方向に変わるなら。」と反幕府軍の暗殺者になった人斬り抜刀斎だったが、結局は「人を殺していただけ。」という現実を思い知らされ、「不殺の誓い」を立てる訳だが、戊辰戦争によって大きく人生を変えられてしまった人間が他にも、此の作品には多く登場。「で家族を“失い”、実業家の愛人として生きなければならなかった女。」、「世の中が大きく変わった事で、拝金主義に生きる男。」、「警官になっても、武士としての生き方を捨て切れない男。」、そして「武士の世が終わった事で、金持ちの“”として飼われなければならなくなった元士族達。」等々。戦というのが如何に愚かしく、又、多くの人間の人生を大きく変えてしまうものなのかを、改めて感じさせる。

 

存命なら山縣有朋の役は、丹波哲郎氏がピッタリだろうな。」と思った。奥田瑛二氏も悪くは無いのだろうけれど、「威厳」という点で欠ける感じがしたので。佐藤健氏「頼りない雰囲気」と「殺気に満ちた雰囲気」との切り替え、即ちオンとオフの切り替え”が絶妙然る事 乍ら、香川照之氏の演技も相変わらず上手い。特に今回の様な灰汁の強い人物」を演じさせたら、此の年代の役者では断トツだろう。武井咲さんは・・・可愛かった。

 

最後の方で、剣心が薫を抱えて歩くシーンが在る。つい先達て泥酔した前田敦子さんを、佐藤健氏が“御姫様抱っこ”して歩いている写真。」が写真週刊誌に載っていたけれど、は此の映画の前宣伝だったのだろうか?

 

アクション・シーンも迫力が在り、面白い作品だった。原作も読んでみたくなったし。総合評価は、星3.5個


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