書店に行った際、岡田彰布監督の本「オリの中の虎 愛するタイガースへ最後に吼える」が並んでいたので、少しだけ立ち読みした。現役時代からタイガース監督時代にかけて、ジャイアンツ・ファンとしてはカチンとさせられる発言が少なくなかった彼だが、同時に何とも憎めない雰囲気も在った。そしてタイガースの監督を退いて迎えた今年、解説者として「其処迄言って大丈夫なの?」と心配になってしまう程の“ぶっちゃけトーク”に自分は魅了されてしまった訳だが、この本も“岡田節”は全開!「そりゃそうよ。」という有名な口調そのままに文章が書き進められているのも笑えるが、「ジャイアンツやカープのサインを見抜いていた話。」や「落合博満監督の“癖”から、その作戦を見抜いた話。」、「“ムッシュ”の御茶目さを再認識させられる話。」等、立ち読みし乍ら何度も吹き出してしまった。(岡田元監督にシンパシーを感じている様な落合監督の言動に対して、「全く変な人や。」みたいな事を書いているのには爆笑。)十数頁読んだだけだが、かなり面白い本と見た。タイガース・ファンのみならず、野球好きに御薦め出来そうな感じで、購入するなりして全部読んでみたいと思っている。
閑話休題。
旅番組を見るのが好きなのだが、世の中には同じ趣味を持つ人も少なくない様で、テレビ東京系列で放送されている「いい旅・夢気分」なんぞは、放送開始から23年を超える長寿番組だ。自分もこの番組が好きで、しばしば録画予約をして迄見ている。著名人が複数人で観光地を巡るというこの番組、出演されている方々には申し訳無いのだが、「“旬”の過ぎた方ばかり」というのは否めない。「低予算で製作しなければならないテレビ東京ならではの番組。」といった感も在るのだが、出演者の選択は難しいだろうなあと思う。幾らギャラが安いからといって、見ている側の多くが「この人誰?」と思ってしまう出演者はまずいだろうし、「『何となく見た覚えが在る。』というレベル以上で、且つギャラがそこそこで済むという微妙な著名人。」を苦労して捜しているのではなかろうか。番組改編期の特番では“破格の出演者”が登場するけれど、それでも落合一家(落合博満監督、信子夫人、福嗣御坊ちゃま)が上限といった感じ。それでもついつい引き込まれて見てしまうのは、製作者の工夫が番組に凝らされているからだろう。
「出演者のギャラを抑える。」という点で良く見受けられるのは、そこそこ知られた著名人とその家族を一緒に旅させるというパターン。家族が一般人ならばギャラは発生しないだろうし(芸能界にデビューさせる為、この番組で息子や娘を御披露目させるというケースも結構在る。)、仮に芸能人で在ったとしても著名人と迄は言えないレベルならば、そのギャラも高が知れている。後者のケースで言えば、名前を挙げてしまって申し訳無いけれど、津川雅彦氏と朝丘雪路さんの御嬢さん・真由子さんがパッと頭に浮かぶ。個人的な希望で言えば、母・中村玉緒さんとバーターでの仕事しか見た事が無い鴈龍太郎氏と、真由子さんの組み合わせでの旅を見てみたいもの。この2人に蛭子能収大先生が加わったら、一体どんな旅になるのか興味が在る。
放送作家の鈴木おさむ氏がAERAで連載しているコラム「ザ・私聴率」に付いては過去に何度か当ブログでも紹介させて貰ったが、11月9日号のタイトルは「○○弟・田村亮」。「田村亮」という名前を見聞した際、一定年齢以下ではロンドンブーツ1号2号の田村亮氏“しか”思い浮かばないかもしれない。自分も当然彼の事は知っているけれど、それよりも役者の田村亮氏の印象が強い。彼が主演していたドラマ「どてらい男」が大好きで、毎週見ていた事も大きく影響している。とは言え、現在の認知度で言えば「ロンブーの田村亮」の方が「役者の田村亮」よりは高いのだろう。
で、以前に鈴木氏が或る旅番組の“ラテ欄”(業界用語でラジオやテレビの番組表を指す。)を見ていた所、役者の田村亮氏が出演していたその番組のラテ欄に於ける紹介の仕方に唖然とさせられたのだと言う。上記した様に、「単に『田村亮』とだけ記すと『ロンブーの田村亮』と勘違いする人も少なくないのではないか?」と懸念したで在ろう(ラテ欄を書く)番組スタッフ。「マツケン」と聞いて松平健氏と松山ケンイチ氏を間違える人も結構居るのだから、その懸念は理解出来るのだが、その紹介の仕方が凄かった。
「田村亮氏が田村正和氏の弟で在る事を判る様に書きたい。」という番組スタッフの考えが其処には在るも、だからと言って「『田村正和の弟・田村亮』とストレートに記すのは失礼かなあ。でも書きたい、伝えたい。」という葛藤が在ったのかもしれない。その結果、ラテ欄に記されていたのは「古畑任三郎弟・田村亮・・・舞鶴港町」だったとか。それに付いて、鈴木氏は下記の様に記している。
*************************************
えーっ?古畑任三郎って!!
目を疑った。田村正和と書かずに古畑任三郎と書いたのはなぜなのか?そして何よりも、田村亮さんは田村正和さんの弟であって、古畑任三郎の弟ではない。
いや、待てよ!僕はこの番組を見られなかったが、もしかしたら田村亮さんが古畑任三郎の真似をして事件解決風に舞鶴を旅しているのか?それだったら超見たい。でも、そんなことやってないよな、さすがに。
このラテ欄の原稿を担当したスタッフが、少しでも興味を持ってもらいたいと思い、書いた結果がこれ。すべて計算ずくで、確信犯でやったとしたら、かなりあっぱれだ。まさに古畑も舌を巻く完全犯罪だが・・・。
いずれにしろ、こうやって僕のように、このラテ欄の言葉にひきつけられてしまった人がいる以上、これは大成功だろう。
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確かに目に付く惹句だし、宣伝効果は抜群だと思う。でも「古畑任三郎弟」っていうのは、「田村正和弟」よりも失礼な気が・・・。
閑話休題。
旅番組を見るのが好きなのだが、世の中には同じ趣味を持つ人も少なくない様で、テレビ東京系列で放送されている「いい旅・夢気分」なんぞは、放送開始から23年を超える長寿番組だ。自分もこの番組が好きで、しばしば録画予約をして迄見ている。著名人が複数人で観光地を巡るというこの番組、出演されている方々には申し訳無いのだが、「“旬”の過ぎた方ばかり」というのは否めない。「低予算で製作しなければならないテレビ東京ならではの番組。」といった感も在るのだが、出演者の選択は難しいだろうなあと思う。幾らギャラが安いからといって、見ている側の多くが「この人誰?」と思ってしまう出演者はまずいだろうし、「『何となく見た覚えが在る。』というレベル以上で、且つギャラがそこそこで済むという微妙な著名人。」を苦労して捜しているのではなかろうか。番組改編期の特番では“破格の出演者”が登場するけれど、それでも落合一家(落合博満監督、信子夫人、福嗣御坊ちゃま)が上限といった感じ。それでもついつい引き込まれて見てしまうのは、製作者の工夫が番組に凝らされているからだろう。
「出演者のギャラを抑える。」という点で良く見受けられるのは、そこそこ知られた著名人とその家族を一緒に旅させるというパターン。家族が一般人ならばギャラは発生しないだろうし(芸能界にデビューさせる為、この番組で息子や娘を御披露目させるというケースも結構在る。)、仮に芸能人で在ったとしても著名人と迄は言えないレベルならば、そのギャラも高が知れている。後者のケースで言えば、名前を挙げてしまって申し訳無いけれど、津川雅彦氏と朝丘雪路さんの御嬢さん・真由子さんがパッと頭に浮かぶ。個人的な希望で言えば、母・中村玉緒さんとバーターでの仕事しか見た事が無い鴈龍太郎氏と、真由子さんの組み合わせでの旅を見てみたいもの。この2人に蛭子能収大先生が加わったら、一体どんな旅になるのか興味が在る。
放送作家の鈴木おさむ氏がAERAで連載しているコラム「ザ・私聴率」に付いては過去に何度か当ブログでも紹介させて貰ったが、11月9日号のタイトルは「○○弟・田村亮」。「田村亮」という名前を見聞した際、一定年齢以下ではロンドンブーツ1号2号の田村亮氏“しか”思い浮かばないかもしれない。自分も当然彼の事は知っているけれど、それよりも役者の田村亮氏の印象が強い。彼が主演していたドラマ「どてらい男」が大好きで、毎週見ていた事も大きく影響している。とは言え、現在の認知度で言えば「ロンブーの田村亮」の方が「役者の田村亮」よりは高いのだろう。
で、以前に鈴木氏が或る旅番組の“ラテ欄”(業界用語でラジオやテレビの番組表を指す。)を見ていた所、役者の田村亮氏が出演していたその番組のラテ欄に於ける紹介の仕方に唖然とさせられたのだと言う。上記した様に、「単に『田村亮』とだけ記すと『ロンブーの田村亮』と勘違いする人も少なくないのではないか?」と懸念したで在ろう(ラテ欄を書く)番組スタッフ。「マツケン」と聞いて松平健氏と松山ケンイチ氏を間違える人も結構居るのだから、その懸念は理解出来るのだが、その紹介の仕方が凄かった。
「田村亮氏が田村正和氏の弟で在る事を判る様に書きたい。」という番組スタッフの考えが其処には在るも、だからと言って「『田村正和の弟・田村亮』とストレートに記すのは失礼かなあ。でも書きたい、伝えたい。」という葛藤が在ったのかもしれない。その結果、ラテ欄に記されていたのは「古畑任三郎弟・田村亮・・・舞鶴港町」だったとか。それに付いて、鈴木氏は下記の様に記している。
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えーっ?古畑任三郎って!!
目を疑った。田村正和と書かずに古畑任三郎と書いたのはなぜなのか?そして何よりも、田村亮さんは田村正和さんの弟であって、古畑任三郎の弟ではない。
いや、待てよ!僕はこの番組を見られなかったが、もしかしたら田村亮さんが古畑任三郎の真似をして事件解決風に舞鶴を旅しているのか?それだったら超見たい。でも、そんなことやってないよな、さすがに。
このラテ欄の原稿を担当したスタッフが、少しでも興味を持ってもらいたいと思い、書いた結果がこれ。すべて計算ずくで、確信犯でやったとしたら、かなりあっぱれだ。まさに古畑も舌を巻く完全犯罪だが・・・。
いずれにしろ、こうやって僕のように、このラテ欄の言葉にひきつけられてしまった人がいる以上、これは大成功だろう。
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確かに目に付く惹句だし、宣伝効果は抜群だと思う。でも「古畑任三郎弟」っていうのは、「田村正和弟」よりも失礼な気が・・・。
というのも、彼は、嫌なことがあっても、黙々と仕事をやっていく人だろうと、勝手に思っているからです。もう何十年も前になるんですが、映画で、石原裕次郎がやって、ピッタリだった、暴れん坊といった役どころを、テレビでは、田村亮が演じていました。その相手役を、映画でのヒロインは、忘れましたが、おそらく、浅丘ルリ子か、吉永小百合あたりが演じたと思いますが、テレビでは、内藤洋子が演じていました。そして、どっちかのお母さん役で、新玉三千代(こんな漢字だったかな?)が出ていました。まぁ~、どれほど、田村亮が、その役に合っていなかったか、想像つきますでしょうか!一体全体、誰が、そのキャステングをしたのか、彼の演技を見るのも辛かったのを覚えています・・。彼は、見るからにおとなしい感じ。裕次郎とは、真反対の雰囲気。見てて気の毒な程、役に合っていませんでした。見る人が、違和感を感じたのかどうかは知りませんが、恐らく視聴率が伸びなかったのでしょう、すぐに番組が打ち切りになったのを覚えています。新玉三千代が、芸能記者のインタビューに答えて、内藤洋子はピッタリだけど、田村亮が、その役に向いていないようなことを言っていたのも、妙に覚えています。恐らく、彼は、芸能界で、嫌なことがいっぱいあったろうなぁ~、と想像に難くありません。いつだったか、NHKのお昼のトークの番組でも、「しゃべりが下手だ」みたいなことを言われていました。でも、今や、兄の田村正和同様、他の誰にも出せない、独特の雰囲気のある役者さんになってる姿をテレビで見るにつけ、「立派だなぁ~、」と感嘆しきりです!!!何ごとをやるにも、“継続は力なり”と感じます。。。
野球の各打順には、一般的なイメージが在りますよね。人によって受け取り方はそれぞれですし、あくまでも“私見”で言えば、田村4兄弟の長男で在る(故)田村高廣氏には5番打者、三男の田村正和氏には3番打者のイメージを持っています。人によっては「主役を張っているし、正和氏は4番打者だろう?」と言われる方も居られるでしょうが、「4番打者=ホームランバッター」という観点からすると、正和氏の場合は一寸違う気がして。それよりもしなやかさを秘めた3番打者という感じが、自分はしています。そして4男の田村亮氏ですが、彼の場合は2番打者のイメージ。「塁に出た1番打者を、何としても進塁させる。」という自己犠牲的な雰囲気、そしてその為に繰り出す器用さというのを感じるからです。「どてらい男」では猪突猛進型の山下猛造(西郷輝彦氏)に対して、亮氏演じる尾坂昭吉は友の為に只管自己犠牲を払っている様な、そんな雰囲気が在りましたし。
石原裕次郎氏が演じていた役を彼が演じるというのは、幾ら何でもミスキャストって感じがしますね。とは言え、「役者で在る以上は、どんな役でも熟さなければならない。」という気持ちで挑んだ事でしょう。派手さは無いけれど、しっかりと脇を固めてくれる。亮氏は、そんな役者だと思います。だからこそ浮き沈みの激しい芸能界で、息長く演じて来られたのだと思うし。