昨日、第2次安倍改造内閣が発足した。此の時期に、何故内閣改造を行うのか?
「『首相で在る僕ちゃんが遣りたいんだから、国民は黙って従え!』と、安倍晋三首相が“趣味”に走り、国民の多くが反対している事案を次々に押し通す強引さ。」に加え、「アベノミクスの実態の無さ」が国民の間に認識され始め、内閣支持率が下落傾向に入った事で、「国民の目先を逸らすには、新しいイメージ戦略を打ち出さなければいけない。『アベノミクス』という用語が取り敢えず成功したから、『安倍政権は、女性の社会進出を応援している。』というイメージ戦略、『ウィメノミクス』を打ち出そう。其の為には内閣改造し、女性大臣を一杯入閣させれば良い。僕ちゃんて、何て頭が良いんだろう。」というのが、安倍首相の本心な気がする。
しかし、其の次期通常国会(2013年1月28日~6月26日)内どころか、2年目に入った今でも、議員定数削減は決定しておらず、ハッキリ言って安倍首相はする気も無いとしか思えない。自分の“趣味”は強引に推し進めるのに・・・こういう所も、自分が安倍晋三という人物を全く信用出来ない所以だ。
稲田朋美議員を政調会長に据えた他、5人の女性議員を大臣に起用したのだが、其の顔触れを見ると、内閣の火種になりそうな人物が居る。過去の言動を鑑みると、何れも“偏狭な類いの舌禍事件”を遠からずに起こしそうで、松島みどり法務大臣や高市早苗総務大臣なんぞはそうだが、一番の“危険人物”は山谷えり子拉致問題担当大臣(国家公安委員会委員長及び防災大臣兼任)だと思う。
タレント活動をしてた頃からエキセントリックな言動が目立つ御仁だったが、議員になってからは其のイキっ振りに拍車が掛かった感が在る。3年前の参院決算委員会では、当時の枝野幸男官房長官に「現在の天皇陛下は、何代目に当たるか?」や「今年は、皇紀何年に当たるか?」等と質問し、枝野長官が答えられなかった事で、“非国民認定”を図ろうとした程。一般人では、そんな事を答えられる方が少数派だと思う。彼女の論理で言えば、多くの国民は非国民になってしまう事だろう。
冗談では無く、彼女の過去の言動を考えると、「祝日には、各家庭で国旗掲揚を法律で義務付ける。」とか「各家庭に、天皇&皇后両陛下の御真影を掲げる事を法律で義務付ける。」とか、平然と言い放ってもおかしくない危うさが在るのだ。
「性差」という物が存在している以上、何から何迄「男女平等」というのは無理だと思っています。「男女平等」を口にし乍ら、「自身の性に好都合な差別(メリットと言っても良いでしょう。)」には、一切疑問を口にしない連中には、「随分と、都合の良い判断基準だなあ。」と思ってしまうし。でも、可能な限り「男女平等」に努める必要性は感じています。
「世界標準」という言葉、為政者は自身に都合の良い時は持ち出し、不都合な時には「日本のスタイルを守るべし。」と引っ込めたりする。防衛関連では「世界標準」を矢鱈と持ち出す一方、福祉関連では概してそういった言葉を持ち出さない様にです。でも、マヌケ様が書かれている様な“ガラパゴス企業”は、流石に「世界標準」に持って行くべきでしょうね。
所謂“加藤の乱”(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E8%97%A4%E3%81%AE%E4%B9%B1)の際、親分の加藤紘一氏を涙乍らに引き止める谷垣禎一氏が引き止めるシーン(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E8%97%A4%E3%81%AE%E4%B9%B1#.E3.80.8C.E5.A4.A7.E5.B0.86.E3.81.AA.E3.82.93.E3.81.A0.E3.81.8B.E3.82.89.E3.80.8D)を見てグッと来て以降、谷垣氏には“人の気持ちが判る政治家”(余談ですが、今は亡き安倍晋太郎氏が、自身の秘書を務めていた息子の晋三氏(現首相)に対し、「御前は、政治家にとって重要な“情”という物に欠けている。」と口にしていたというのを最近知り、「其の通りだなあ。」と思いました。自分に寄って来る人間に関しては別でしょうが、集団的自衛権に危うさを感じ、其れを訴えた被爆者に対し、「見解の相違です。」の一言で立ち去った安倍首相には、「人の気持ちが本当に判らない人なんだなあ。」と改めて感じました。)という印象を持っていたし、其の言動にも評価する点が少なくなかった。其れだけに、従来の主張を引っ込め、安倍首相の暴走に唯々諾々と従っている彼には、本当にがっかりしています。
仰る様に、世論調査って「質問形式」によって、幾らでも答えを誘導出来ますよね。質が悪いのは、誘導する様な質問をしておき乍ら、発表する際には其の質問を意図的に違った形で公表しているケースも在る事。以前にも書いたのですが、「民主党政権下では景気低迷が続いていましたが、安倍政権に代わって、景気浮揚して来たとも言われています。そんな安倍政権を、貴方はどう評価しますか?」といった様な質問をしておき乍ら、公表した際には単に「安倍政権を、貴方はどう評価しますか?」とだけ質問した様に記していたケースも。こんなのは、悪質としか言い様が無いです。
長いものに巻かれてでも金を地元に流してくれたら、って支持者は思っているんかもしれません。
世論調査、あれ、選択肢の作り方で何ぼでも誘導できますよね。
結局、記事でも書いた様に「支持率が下落傾向に入ったので、国民の目先を逸らさなければいけない。→女性大臣を“増産”すれば華やかだし、国民も騙されて支持してくれるだろう。」という下心が安倍首相には在って、「兎に角、女性大臣の増産在りき。」で今回の改造内閣はスタートしてますからね。蓋を開けてみれば、小渕優子大臣以外は見事な程に、“安倍親衛隊の女性議員”で固められているのですから、もうどうしようもないです。
「国民は安倍ちゃんの思うほど馬鹿ではないんですよー。」というのを少しは期待していたのですが、早速行った世論調査(「質問形式に、誘導的な面が在り。」とも言われていますね。詰まり「安倍内閣を支持しますか?」というのでは無く、「内閣を改造した事をどう思いますか?」といったニュアンスの質問だと、「改造した事自体は良かった。」という支持も入りますので。)では支持率が軒並み大幅アップしたというのを知り、「“表紙”の差し替えだけで騙されてしまうとは、所詮、『此の程度の国民には、此の程度の首相が相応しいという事か・・・。』とガッカリしてしまいました。此れで巷間言われている様に、解散総選挙に打って出たら、安倍独裁政権は完全に完成するという事でしょう。
集団的自衛権や秘密保護法に関しては、自民党の若手議員の中にも疑問を感じている人が居ると言われていますが、其れが「具体的な声」となって出て来ないというのが、実に不気味。谷垣氏なんぞは真面な議員の部類と思っていたのに、結局は長い物には巻かれろ的な人物だったのかと、此れ又ガッカリ。
全世界に「日本はいまだに女性の活躍する場所が、同じ能力・適性の男性に比べてないのでこんなの作ることにしました」と発信してるみたいで恥ずかしいったらありゃしない。
もう、どっちらけ、です。
国民は安倍ちゃんの思うほど馬鹿ではないんですよー。
まあ、松島氏については、こらとんでもないのを担ぎ出したな、というしかありません。
こんなのを女性の代表扱いされたら、情けないやら恥ずかしいやら。