ミカンの皮が薄毛に効く！？

「ＡＥＲＡ（１０月２５日号）」に「ミカンの皮で育毛剤」なる記事が載っていた。ＮＣＬ日本かんきつ研究所株式会社が開発した「黄金宮（おうごんきゅう）」という育毛剤が、今、注目を集めているのだとか。

この育毛剤は、温州みかん、宮内イヨカン＆アマナツカンの３種の果皮エキスを３０％配合したもので、元々は松山市の農家の女性が、ミカンの果皮から手作りした「ゴールド化粧水」が元になっているという。この化粧水は一部の美容院で販売されていたのだが、「傷の治りが早い。」、「頭に塗ったらあせもがひいた。」等の声が多く寄せられる様になり、この美容院ではシャンプー後に、この化粧水を湯と混ぜてリンス代わりに使い出したのだとか。そうした所、「髪の伸びが早くなった！」という客が続出したのだそうだ。

北里研究所で、この化粧水と頭皮の関係を調べた所、「特定の柑橘類に含まれる香りの物質「ｄ－リモネン」が、脱毛酵素の脱毛パワーを抑制する」事や、「柑橘エキスに含まれる「ペプチド」が、毛母細胞の根元に在る毛乳頭細胞の増殖を１５０％促進する」事が判明。又、「黄金宮」は毛穴に詰まっている皮脂や汚れを溶かし、血行促進剤を毛根に浸透し易くしているのではないかと。

オレンジ自由化で大打撃を食らった国産ミカン農家等も、「食品一辺倒だったミカンを、化学工業品へ転化し、需要の拡大を図れるのでは。」と期待しているのだとか。

育毛剤マーケットは年々拡大の一途を辿り、販売されている育毛剤は３００種を越える巨大マーケットとなっている。カツラ業界と並び、”毛髪産業”はビッグ・マネーを生み出す世界なのだ。毛根が完璧に死んでしまっている場合には、この「黄金宮」は効果を発しないと思われるが、その他の薄毛で悩む人にとっては福音と言えるだろう。巨利を貪って来たカツラ業界も、少なからず打撃を受ける事になるのではないだろうか。