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「大阪のヤング・ケアラー11% 全府立高、2回目調査」(11月4日、共同通信)
大阪府教育委員会は4日、日常的に家族の世話や家事を行う「ヤング・ケアラー」の実態を把握する為、府立高校の全生徒約10万人に実施した調査の結果を公表した。「世話をしている家族が居る。」としたのは、回答者の11.4%。此の内、周囲に相談した事が無い生徒が76.1%に上った。調査は、昨年に続き2回目。
昨年調査で、家族の世話をしているとの回答は6.5%だった。生徒1人1人が使うタブレット端末で回答する方式に変更した所、回収率が20%弱から74%に増加。府は今回の方が、より実態を反映している可能性が高いと見て、対策に生かす方針。
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昨年7月、「ヤング・ケアラー」という記事を書く迄、ヤング・ケアラーという言葉も、其の存在も知らなかった。なので、「2016年に大阪府立高校の生徒約5千人を対象に行った調査で、ヤング・ケアラー(親や兄弟等、家族の介護や世話をしている18歳未満の子供。)が、約5.2%も存在する。」事を知り、大きな衝撃を受けた。
「ヤング・ケアラーになると、学校に行けなかったり、勉強が出来なくなったりする等、其の後の進学や就職に大きく関わって来る。健康状態も一度崩すと、簡単には回復しない。友人関係が築けず、人間関係で苦手意識が植え付けられ、社会参加への大きな足枷になる事も在り、生涯に亘って大きな影響を受ける。」という専門家の指摘には、自分が何れだけ恵まれた少年期を送って来たのかを思い知らされ、又、「ヤング・ケアラーの問題は、社会全体で取り組まないといけない。」という思いに。
今回の調査では、ヤング・ケアラーが11.4%も存在している事が判明。昨年の調査では「6.5%」という事なので、より深刻な実態が明らかになった。
家族の問題って、中々外部には相談出来ない物。恥ずかしさやプライド等がそうさせるのだが、「色々と経験を積んだ大人とは違い、子供の場合は一層相談し難いだろう。」と思う。今回の調査でも、「人に知られたくない。」という思いから、ヤング・ケアラーで在る事を否定した子達が存在する可能性も。そうなると、更に実態は深刻だ。
将来の日本を背負って立ってくれる子供達は、“日本の宝”で在る。だからこそ、悲惨な状況に在る子供達を社会で救い上げなければいけない。