2023年
日本
102分
ホラー
劇場公開(2023/08/11)
監督:
清水崇
脚本:
清水崇
主題歌:
GENERATIONS『ミンナノウタ』
出演:
白濱亜嵐
片寄涼太
小森隼
佐野玲於
関口メンディー
中務裕太
数原龍友
早見あかり
穂紫朋子
天野はな
山川真里果
マキタスポーツ
<ストーリー>
「ミンナノウタ」と書かれたカセットを発見したGENERATIONSの小森が突然姿を消し、ほかのメンバーも少女の霊を見たと証言。ライブ本番が迫る中、リーダーの白濱、マネージャーの凛、探偵の権田は捜索に乗り出す。
きっと、
あなたも口ずさむ
―感想―
昔はホラー映画界の巨匠とまで言われたのかどうかは知らんけど、今では俺の中での信用度ガタ落ちしているのが、井戸から這い出てくる女を撮った監督と、家の階段を這い降りてくる女を撮った監督、この2人。
彼らより信用度うなぎ登りしているのがフェイクドキュメンタリーの奇才監督なんだよね。
でも新作出たら絶対観たくなる廃れた2人、その内の一人の新たなホラー映画がレンタルされたてことで、まあ期待値半分で鑑賞した訳なのだが。
ぶっちゃけ怪奇現象の当事者となるグループ「GENERATIONS」メンバーなんて誰も知らんわ、の状態で観てたのだが、関口メンディーだけは認識あった。
思いの外、ホラーとしての雰囲気、バリバリに出していて「おっ今回は割かし良いのでは?」という期待値半分だったものが少しずつ上がってくる。
只、「村」シリーズとか「島」とかが評判悪かったてのを監督自身が引きづっているのか、原点回帰を狙った事で既視感ありまくりな演出がちらほら。
要するに『呪怨』にあった要素を使い回している感じで、言い方悪いかもだが、おんぶにだっこな作りにもなっている。
流石に男の子の霊が出てきて名前が「としお」には苦笑いが。
猫が関わってくるのもそうだし、布団の中から「ばあ!」てもそうだし。
後、呪いの根源となる人の気配が一切無い一軒家も、何処となく被る。
けど、『呪怨』での呪いの一軒家もそうだったけど、よくこんな不気味な建物を見付けてこられたなと、そこは感心。
その家の中で起きた悲劇、とも言えるシーンが唐突にバーンと出てきた時は
え?これどういう状況?となるのだが、この状態になる過程が終盤になって事細かく描写されるシーンに「リアクションに困るがな」。
両親バカ力出して綱引きみたいになってるし、少しは自分らが何してるのかと疑わへんのかい、と無我夢中で引っ張っている姿が逆に恐ろしい。
「GENERATIONS」のメンバーが一人また一人と姿を消し、このままだとグループ解散の危機!?という危うい所を救ったのがマネージャー。
彼女が向こうの世界へ行き、元凶となる女子高生を抱きかかえ、女子高生はフッと笑みを浮かべながら・・・うん?良く分らん解決策だな。
まあでもメンバー皆還ってこれたのだから、めでたしめでたしだわな。
って成仏してねえやんけ、モヤッとする終わり方だわ。
テープを逆再生するてのは恐怖的に大きく働いていていいよね。
「気味が悪いな!」
てめえが逆再生する案出して、実行したんじゃないのかよマキタスポーツ(笑)。
結論的には、あれこれ思う事も多々あるけれど、最近の監督作の中では怖い作品にちゃんとなっている。
女子高生のオカンがドドドドドッと凄い形相で迫ってくる場面なんてほんま背筋がゾクッとしたから。
ホラーアイコンとなるべき人物(本作では女子高生とオカン)に、特徴的なお顔をされた俳優を起用して、そこに更なる特殊メイクを施す事で、姿を現す度に鑑賞者に強い畏敬の念を与える。
単純な事だけど、これってホラーを撮る上ではとても重要だと思うな~。
評価:★★★☆
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