ニュースメーカーズ

NEWSMAKERS／０９年／ロシア・スウェーデン／１０３分／劇場未公開
監督：アンダシュ・バンケ
出演：アンドレイ・メルズリキン、エフゲニー・ツィガノフ、マリヤ・マシュコーヴァ

＜ストーリー＞
武装強盗団と警官が、激しい銃撃戦や互いにＴＶを利用した情報戦を繰り広げる。
＜感想＞
アメリカ映画を香港がリメイクしたら傑作になった『コネクテッド』という映画が最近あったけれど、それを逆にしたらどうなるか。

本作は香港映画ジョニー・トー監督の傑作サスペンス・アクション『ブレイキング・ニュース』をリメイクした作品。

基が良いだけに、変に手を加えなければまず失敗はしないでしょう。

幸運にもアメリカじゃなくロシアがリメイクした所がミソで、変にアレンジせずストーリーは据え置きにしているものの、銃撃戦に迫力を増している部分が好感触。
冒頭約１０分間もの市街地での撃ち合いは『ヒート』を彷彿させる興奮度強！！

余計なものを入れたがるアメリカではなく、ロシア映画らしい？ほぼ完コピ具合が上手い方向に行き着いていて、忘れかけていたオリジナルを思い出させる点でも十分な楽しさを味わえました。

只、余計なものは入れてなくても、入れるべきものを省いている事が残念。

オリジナルにはあったエレベーターを縦割りで見せる斬新かつ緊張感漲る場面がない！
あれが一番のウリのはず。
肝心なウリを完全無視したロシアはある意味大胆。

ここぞの所がしっかり出来ないのがいかにもロシアらしい・・・(笑)。

まぁそれを一番印象付けたのが、人物の描き方。
凄味があった女性指揮官が只のお調子者に成り下がり、強盗団主犯格と殺し屋の絆の描写が大雑把になったせいで、ラストでのやりとりが薄味になってしまい、全く印象すら残らなくなってしまっている。

アクションが大胆になった分、人物描写に欠陥が生じた感じですが、これはオリジナルを観てこその感想。
人物の描き方に工夫が施され、感情移入を持たせる事がジョニー・トーだからこそ出来る技であり、他国の無名監督にそれを真似しろという事自体が無理。
そう考えると、このリメイクは人物の繋がりとサスペンスを排除した、ロシア独特のアクション映画として観るべきかも。
何にせよオリジナル未鑑賞の人ならばそこそこ楽しめる作りになっているので安心して手を出して下さい。

関連作：『ブレイキング・ニュース』（オリジナル）

評価：★★★
１０／０３／０４ＤＶＤ鑑賞
犯罪アクション　リメイク　ＤＶＤ新作

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戦慄迷宮 THE SHOCK LABYRINTH

０９年／日本／９５分／劇場公開
監督：清水崇
出演：柳楽優弥、蓮佛美沙子、勝地涼、前田愛

＜ストーリー＞
ある遊園地で少女が行方不明になって１０年。突然姿を現した彼女を助けた４人の男女は、迷宮のような病院に閉じ込められてしまう。
＜感想＞
３Ｄ版が観たかったな、ていうのが率直な感想。
２Ｄでも、かなり奥行きを感じたし、これが３Ｄ版だったら、かなり凄い映像じゃないのかと思う程の驚きの連続。
水滴が滴り落ちる場面は神秘的で圧巻だったもんなぁ。

最初は物語の複雑さに戸惑ったけれど、徐々に伏線が結びついてきた時には、謎が解けた衝撃に大きく唸らされましたよ。

これは全てを理解した上でもう一度観直したいです。

観終わった後でも、「あそこがああなって、で、あれがこうなっちゃうのかぁ」って頭の中で一つ一つのシーンを思い浮かべては整理して理解して納得して、そして恐怖に襲われていたんだから、前もって物語をきちんと把握しておいたら、また違った発見や面白さ、怖さが味わえるんじゃないかな。

物語の深みと厚さ、見応えは保証します。
只、やっぱり観るなら購入してでも３Ｄ版でじっくり謎かけの世界を味わって欲しいかも。

本作の原案となった富士急ハイランドのお化け屋敷は、所要時間６０分というギネスブック記録を持つ最長アトラクションらしいんだけど、怖いもの好きとしてはこちらも体験してみたい。

オフィシャル・サイト

評価：★★★☆
１０／０３／０４ＤＶＤ鑑賞
清水崇　サスペンス・ホラー　前田愛　ストレイテナー『CLONE』　ＤＶＤ新作

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斬撃 -ＺＡＮＧＥＫＩ-

AGAINST THE DARK／０９年／米／９４分／劇場公開
監督：リチャード・クルード
出演：スティーヴン・セガール、タノアイ・リード、ジェナ・ハリソン

＜ストーリー＞
謎のウイルスによりゾンビが出現した町から生存者を救い出す為、ゾンビ・ハンターと呼ばれるつわものたちが乗り込む。
＜感想＞
腸、切り株、腸喰い

そしてゾンビ！！

ん？ゾンビ？
夜行性のゾンビ？？
日光が苦手なゾンビ？？？
血を飲んで生きているゾンビ？？？？

・・・吸血鬼やん！！

はい、と言う事で、ゾンビちゃいます、ヴァンパイアです。
内臓を喰っているヴァンパイアなんです正式にはね。

え！？そんなんどうでもええやんかって？

そりゃそうだ。

で、そのヴァンパイアゾンビ相手に日本刀振り回しているのが、世界一死なないオヤジ・スティーヴン・セガールだ！イェイ！！

ザコは全て仲間の若者に任せ、無敵オヤジはアクションとは到底言い難い剣さばきで、向かってくる中ボスをぶった斬る（たまに撃つ）。

あっさりと勝つ！！！！

年取ったな・・・オヤジorz

しかし流石ハンターのリーダー。
民間人がピンチになっていると、いきなり何処からか現れて救っちゃうんだから、このオヤジ、美味し過ぎるゾ！

化け物がウジャウジャ徘徊しているというのに、いきなり堂々と眠り込んでしまう民間人。
この緊張感の無さ！
だが、これもオヤジの為さ。
当然襲われるという前提でのシチュエーション。
オヤジの見せ場は作っておかないとなフッ。

ツッコミたきゃツッコメよ、と言わんばかりの無茶ぶり展開。

ああ！ツッコンでやるさ！！

あれだけの空爆受けておきながら、無傷かよオヤジぃいい！！！！！ヒャヒャ

オフィシャル・サイト（日本語）

評価：★★☆
１０／０３／０２ＤＶＤ鑑賞
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