銀幕大帝α

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サマー・インフェルノ

2016年07月18日 15時11分50秒 | 洋画ホラー
SUMMER CAMP
2016年
アメリカ/スペイン
85分
ホラー
劇場未公開



監督:
アルベルト・マリーニ
脚本:
アルベルト・マリーニ
出演:
ディエゴ・ボネータ
ジョスリン・ドナヒュー
マイアラ・ウォルシュ
アンドレス・ベレンコソ




<ストーリー>
子どもたちのサマーキャンプを明日に控え、山奥のキャンプ場を訪れた4人の男女。夜も更けてきた頃、突如ひとりが凶暴化し…。

-感想-

予告編観た限りでは悪魔憑きのホラーなのかと思って借りたのだが、全然違ってた。
狂犬病が発端か!?と疑いを持たせておいて実は薬物中毒ホラーだったとはね!ヤラレタ。

綿毛、キノコ、菌、水

これら組み合わさったものを体内に入れちゃった人間は全員発狂。
どす黒い血を口から吐き出しながら雄叫び上げて襲い掛かってくるものだから、あら怖い。
しかも、一定の時間が過ぎて薬が切れると元に戻るので、尚性質が悪い。
豹変しているのかそうでないのかパッと見では分からないので、取り合えず殴っとけみたいな、ね。
逃げる事で必死だから、状況判断正確にできねぇよ!て有様。

薬物によってその人が今正常なのか否なのか、頻繁に状態が変わるのには観ている私ですらもドキドキものでして、展開に夢中にさせる意味でもこのアイデアを思い付いた監督は才能あるわぁと絶賛。
気になったので監督の名前を検索してみたら作品そのものを撮ったのは今作が始めてのようだけど、これ以前には多くの作品に脚本家として参加。
『暴走車 ランナウェイ・カー』とか『ハーモニー・オブ・ザ・デッド』とか秀作揃いやん。
そりゃ今回も面白い訳だわ、と凄く納得。
脚本家としてのセンスあり過ぎだろこの人。

内容そのものは兎に角“勢い”のみで押し切ってしまった感じ。
序盤の数分除いてはずっと誰かが暴れてる。
正に怒涛の“勢い”とはこういうのを指すのかもしれない。
ラストなんて子供達が感染して狂いまくってしまい、それを阻止できなかった生き残りの男女がバッドエンドを迎えるという、たい焼きの尻尾までぎっしりと餡子が詰まった情け容赦無しの顛末には大満足。

キャンプの指導員として本編には4人の若い男女が登場するのですが

この女の性格が糞過ぎる程に最悪。
自分さえよければ、みたいな考え方で、やたらと仲間を裏切りやがる。
しかも気弱な内面を持っているのもあって他からは良く助けを受ける癖に、危険な面に遭遇すると自分勝手に乗り切り、その気弱さを利用して「ああするしかなかったのよ!」とか泣きの弁明しまくりでイラッとさせられる事複数回。
こいつ絶対ろくな死に方しないなと観ていたら、序盤で目隠しして障害物リレーをしている場面が出てくるのだが、あれが彼女にとっての伏線になってたんやね、ザマァwwな最期を迎えておりましたわw

逆にツキがねぇなとかなり可哀想になったのがこちらのメガネ君。

ほんと、悲しくなる位に何故か運も信用も無いのよこのお兄さん。
一番仲間のことを気にかけているのに、殺人鬼扱いされるわ、挙句正常に戻っているのに電気ドリルで足の裏に穴を開けられたりと、彼なりに頑張っているにも関わらず、無意味な攻撃を受けて全身傷だらけの踏んだり蹴ったり。
更に大切なメガネをバカ女のせいで壊されたり慌てた拍子に落としたりして、周囲の視界がボヤけてしまい走って逃げる事も不可能に陥り、途方に暮れてジ・エンド。
頭の回転が良く人としての性格も良かった青年だっただけに、肝心な助け合える仲間に恵まれなかった事が大誤算だったとしか言いようがないよね。
多分、この青年一人だけの話だったら無事に生き残れてたんじゃないかなぁ。

とまぁ、糞女と好青年、両極端な男女が終盤には残る訳ですが、これがあってのそれぞれの性格から出る先の読めない行動と選択が大変面白く、心理的に追い詰められると糞は糞なりの姿勢を見せるものだなと、反吐と無慈悲さが一気に出ちゃったけれど、それら全部ひっくるめてマジ優秀なホラー作品だった。

評価:★★★☆
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レンタル開始日:2016-07-02
メーカー:ニューセレクト

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