銀座ジャズバーエムズのブログ

 生演奏のある小さなバー・・・「大人のくつろぎ空間」をお探しの方にご案内申し上げます。

ちょいといい話

2019-02-04 16:17:12 | つれづれ

 江戸っ子親分(五十嵐さん御年86歳)のお話より

 

 以前にも書いたことがありますが五十嵐さんのご実家は

八丁堀の講釈場(寄席とおんなじ造りで、講談を専門にやる)

「聞楽亭(ぶんらくてい)」

常時昼夜数人ずつの講談師の先生方が出演、「お仲入り(休憩)」の時に

お茶の追加サービスなどをする売り子のお姉さんたちが通るために、

真ん中に花道のような「渡り廊下」がある。 でも、そこから壁際までは

直接行けないので、座布団を敷いて座っているお客様たちに

「相済みません。お手渡しをお願いいたします」と声をかけ、皆さん

快く手から手へ、熱いお湯を入れた土瓶を渡してくれていたとか。

 それを聞いて思い出しました。 ボストンのFenway Park で野球観戦を

した時のこと。 古くて狭い球場で、客席も硬い木のシートです。

家族連れも多くて「地元」って雰囲気。 休憩時間にはピーナッツ売りが

声を上げています。「こっちこっち」と手を振ると、紙の袋にぎっしり

入ったのを素晴らしいコントロールで投げてくれます

「今投げてるピッチャーと交代したほうがいいんじゃないの?

でも、お金はどうするんだろう?投げるわけにはいかないし・・・

すると、周りに座っている善男善女がみんな手を出してくれて、

自然に「お手渡し」無事におじさんのところに届きます。

 はああ、下町ぽくていいですねえ

どこの国でも素朴な娯楽を楽しむ地元の人たちの人情やマナーは

暖かいもんだな、とつくづく思う次第です  続く・・・