「覚える」ということは、いい年の人間にとって
なかなか大変なことで、しかも歌の場合、
メロディーと歌詞の両方がかみ合って体に入らないと
それらしくはならないので、いわゆる「暗記」ができても
(つまり、頭で覚えても)それだけでは使い物にはなりません。
しかもやっかいなことに、発音とか節回しが、自分の口や喉(?)の
やりやすい方向に流れるきらいがあって、いったんそれが体に
入ってしまうと、間違っていることがわかっていても、
あっさり直せるものでもないようです。
すごくロマンチックな「夜間飛行」で目の下の
懐かしい夜景が涙でうるんで・・・なんて歌詞の
"・・・midnight plane・・・"を
"midnight train"と言ってしまっていることに
歌いながら気が付いて
「島国なのに、汽車で帰れないだろ」と心の中で
突っ込んでいたことも。 これなんかまだ韻を踏んでいるし、
初めて聴く方は流してしまうでしょうが・・・。
メロディーにしても「こっちの音も魅力的だなあ」というわけで
2コーラス目にわざと変えて歌う、というならいいのですが、
昔のレコーディングでてっきりそちらのメロディーが正しいと
思い込んでいて、毎回それで歌って今も残っている、
というのもあり
「あちゃ~~」と思っても、もう取返しはつきません。
あとは「my」を「your」にしてしまっていたり、
「the」が抜けていたり、「s」が足りなかったり余計だったり・・・
いずれも歌詞の意味合いが変わってしまいますね
細かいことを気にせず、曲を楽しむことがまず大切なことですが、
人前で披露して気持ちよく聴いていただくためには、やっぱり
そういう神経を常に働かせていることが重要だと思っています。
何年ぶりかでリクエストされた曲の譜面を引っ張り出して
「あ~~、これ、一時好きでよく歌ってたよな~~」と
改めて歌詞カードをチェックすると、まるで違っていて愕然としたり
昔、native speakerの友達が書いてくれた歌詞を永年歌っていたら
その人もうろ覚えで適当に作詞しちゃったものだったり・・・
いろいろきりがありません
でもね、もう一度覚え直す、という作業は面倒だけど
ちょっと楽しいものでもあるのです
今夜(2/22月)は袴塚淳さんのピアノ・ソロと思いきや、
ベースを担いで通りすがってくれるという奇特な方が
いるとかいないとかいう噂も・・・