谷あり、と申しますが・・・
物理的にそれを実感するのが、国立演芸場に向かうときです
永田町駅、半蔵門駅からの道はいずれも
「ああ、江戸はアップダウンが多い地形」と納得。
ちょいとタクシーで、とならないのはやはり、庶民の娯楽:
寄席で半日を\2,100-で楽しもうというのにバランス悪いでしょ。
中に入っても、エレベーターこそあるけれど、
階段はなかなか長くて息が上がります
大半が高齢者のお客様たちを心配してしまう
こういう時には、助六寿司とか、普段は食べないのに買って
いそいそと座席に座ったりして。
毎年2月中席(10日~20日)には、金原亭馬生さん一門による
「鹿芝居」これを楽しみに伺うのです。
ちょうど今、楽日の幕が下りて三本締めをし、お帰りのお客様方を送って
白塗りの扮装の面々がロビーに出たところでしょうか?
ご興味ある方は「金原亭世之介師匠のブログ」をご覧あれ。
お芝居の脚本も林家正雀さんが書き、なんだか学芸会ノリの
手作り感も満載。「時事ネタ」というよりは現在やっている
オリンピックネタの大喜利に自然となったりして、
なんでもありのお楽しみ
落語の中にちりばめられた地口なんかも楽しいですね。
「道具屋」がガラクタを集めて売っていると、お客が来て
「おう!そのノコ見せてくんな!」
「ノコ?」見まわすもわからない。
「ノコだ、ってんだよ。ノコギリ!」
「ああ、これか。あなたね、人間は『ギリ』欠いちゃいけませんや」
背中合わせの国立劇場でやっている「本芝居」へのくすぐりも忘れません。
「団十郎のマネったって、あんたね、何年やってんの?こちらの舞台は
裏の国立の楽屋のモニターで菊之助くんも見てるんだよ。怒られるよ」
「えっと、あっちがむしろ表だと思うんだけど」
「はい?あ、そーか、こっちが裏なのね」
仲入りの前には、恒例の「寿獅子舞」が出て、客席に降り、
ご祝儀に食いつきつつ皆さんを噛んで回ります。
私は一番後ろに座っていたので、背後から2匹のお獅子に噛まれました
ていうか、アタマにゴチンとカマしてくれましたので、
きっとすべての厄が落ちたことでしょう
余談
経由駅のそばに天ぷら屋さんがあって
「ランチ:かき揚げ丼、穴子丼・・・\2,200-」
う~~ん
やっぱり庶民の娯楽はスバラシイです