銀座ジャズバーエムズのブログ

 生演奏のある小さなバー・・・「大人のくつろぎ空間」をお探しの方にご案内申し上げます。

白夜の太陽

2019-07-27 14:26:00 | 

真夜中の太陽は沈まない

ぼくの心の中にいつも輝いている

あの琥珀色の残照の中で 君がささやいた

「きっとずっと離れない」

ぼくたちの愛は 終わることはない

あの夏 沈まない太陽の下で

恋も輝いていた

今も目に映る

夕映えの続く空と海を背景に 二人のシルエット

世界が明るく燃え続けた夜は去ってしまったけれど

君を忘れることはできない

焦がれ続け  そしていつの日か また深夜の太陽が

僕に輝いてくれることを夢見ている・・・

 

 Quincy Jones の作品なので、なんだか新しく感じていましたが、

1960年のリリースです

歌はあまり歌われていませんが、五十嵐親分のお気に入りで

ちょくちょく演奏してくださいます。

 

 梅雨明けの歌、ということで

 


エピソード/ verse考

2019-07-22 13:55:31 | つれづれ

 7月19日(金)原田忠幸トリオのご出演でした

原田さんは、アルトの五十嵐親分の盟友であり、

キャリアの初めのころにアメリカで活動していらして、

帰国後は五十嵐さんと共に、日本のビッグバンドの

スターを永く務められた方です。

 間近ではなかなか聴ける機会の少ないバリトン・サックスという楽器の

音圧と「普通の管楽器の人たちがやらない古い歌モノが好き」という

圧倒的な歌心で、いつもみんなの心をわしづかみです

 トークもとても面白く(天然素材)、 アメリカ時代からの繋がりもあり、

様々なアーティスト達との共演エピソードには事欠きません。

 

私「では、シナトラの歌唱で有名な'I Get A Kick Out Of You'を」

原田「あ~~、これこれ!シナトラが来日の時には

毎回伴奏しましたよ でさ、バースも歌うんだけど、向こうから

連れて来たピアニストにね、スゴく怒ってんのね。こっちは

何が悪いんだかわからないんだけど、たぶんちょっとでもズレると

許せないんでしょう。 そのピアニスト、本国に帰ったらすぐに

死んじゃったよ。アハハ

 

。。。もしもし、笑い事ではありませんよ

スタンダードの歌を好む、英語力に自信のある(たぶん)方々の中には

バース(verse:本編の前の語り部分)を歌いたがる人も増えましたが、

これは実はとっても難しいもので、覚えればできる、というものでは

ありません。 人が聴き入る朗読のように歌えること、なおかつ、

ピアニストの弾くコードのタイミングとピッタリあって、流れを

壊さないことが最低条件で、そんなもの一朝一夕にはまいりません。

 原田さんのお話のように、人の命までかかっている場合も。

ちなみに、この歌のバースは、私は歌っていませんけれどね

 

 


今月の歌??You Go To My Head

2019-07-13 16:32:42 | 

君がだんだん頭から離れなくなって

脳みその周りをぐるぐる回ってる

まるでシャンパンの泡みたいに

ブルゴーニュの発砲ワインとか

ジュレップを1、2杯引っかけた時みたいに

ガツンと酔いが回ってくる感じ

 

どうせ望みはないんだから、メロメロにならないように

しっかりしなくちゃ、と自分に言い聞かせてみるけれど・・・

 

 前の記事の続き、この曲にも「お酒の酔いのように」という表現の中に

「...like a kicker in a julep or two...」というのが出てきます。

「kickは、効いて来る感じ」と悦明していたら

後ろで下間さんがすかさず「キック~~

私には聞こえていず、廣田さんは「???」とそれを

スルーしてしまい、後でお客様に

「あそこでウケなくてどーします」と突っ込まれました。

下間「イヤイヤ、こんなことでメゲていたら、ジャズマンは務まりませんです」

どーも失礼しました

 

 この曲の後半の歌詞に

「君がニコッとすると体温が上がっちゃう

まるで7月だらけの夏になったみたいに」というのもあって

それで「7月の歌です」と勝手にアナウンスしているしだいです

 


I Get A Kick Out Of You

2019-07-10 16:19:17 | 

シャンパンくらいじゃびくともしない

お酒は少々飲んだって全然効かないね

だからほんと 信じられないよ

君に会って こんなに衝撃を受けてるなんて

スペインの香水?

たいしたことないね

そんなもの飽き飽きしてる

でも、君にだけはドキドキなんだ

君が僕の前に立っただけで  いつも舞い上がってしまう

君のほうは僕にとんと興味がないっていうのに

飛行機に乗っても全然平気だし

誰かと一緒にいても どうってこともないんだけれど

なぜか君にだけは すっかりヤラレちゃってるなあ

 

 邦題「君にこそ心ときめく」ウマイ

 

「スペインの香水・・・」のところの別歌詞で

「バップのリフなんか聴いたって飽きちゃうよ」

というのがあって、何年も前にこちらの歌詞で歌ったら

その時のピアニストが

「何だよ文句あんのかよ

と応答したので、私だけ大ウケしました。

 

 「kick」という語は「蹴とばす、刺激を受ける」などという意味ですが、

俗語的には、お酒の「効く~~」という感じを表現するのに

よく使いますね。 次はそういう歌詞の歌を.......to be continued.

 

 

 


『慕情』のテーマ

2019-07-04 15:48:29 | 

僕は香港の街を歩いていた

上って下って、また上って・・・

香港の街で 一人の少女に出会った

僕は尋ねた

「教えてくれないか?

まだ見ぬ僕の愛は どこにあるんだろう?

愛ってどんなものなんだろう?」

彼女は瞳をキラキラさせて こう答えてくれた・・・

 

愛とは輝かしいもの

早春にだけ輝く四月のバラのように

大いなる自然からやって来るもの

そして生きる意味ともなるもの

人を王様にする黄金の冠のようなもの

 

いつか風の吹く高い丘の上で

恋人たちが口づけするとき

世界は息をひそめ 時間が止まる

あなたのその指が私の心に触れて

歌い方を教えてくれるとき

本物の愛が輝きだす・・・

 

 歌いながら、風景が見えてくるような気がしますね

どちらかというと、静かなバラードとして歌いたい曲です。