アマチュアの方のレッスン~発表会を見ていて気づくことが
たくさんあります。 自分が歌って来た中では、何となくいつのまにか
納得していたけれど、いざ、人に説明しようとすると言葉で言うのは
難しい。 例えば「タイム感覚」について。
先日のある発表会でも 、リハーサルの時にはきちんと譜面通りに
歌えていた方が、本番では歌詞がどんどん先へ行ってしまって
曲を端折らなければ、演奏が追いつけなくなるような、いわゆる
「食う」という現象がしばしば。「食い込む」から来ているのだと
思うのですが、ノリノリで食い込んだ歌い方で、なおかつテンポは変わらない
というのはかっこいいけれど、食い込みっぱなしで歌がズレていくとか
楽器の場合はテンポがどんどん速くなるとか こうなると、伴奏している側の
プロは、できるだけオーディエンスにわからないようにどこかを端折って
つじつまを合わせるか、演奏だけの場合は成り行き任せしかありません
歌の場合で言うと、特にスローを歌おうとする場合、大いに危険です。
実際の生演奏の中に身を置いてみると、自分の歌の伸ばす部分がとてつもなく
長く感じてしまう・・・現実にはほんの何分の一秒かで起こっていることが
数十秒くらいに感じられてしまうのです。「間が持てない」状況になって
そうなると息切れが目立ち、パニックに陥ってしどろもどろになります。
ではどうしたら、これを避けられるか?? 生演奏の経験を積むしか方法は
ないのですが、仮にそれができたとしても、演奏と一体になって流れて
行こうとする感覚を体の中に持っていないと、練習してもたぶん会得は
できないでしょう。 それでもやりたい、という場合は、自分のつかめる範囲の
速さでしか歌ったり演奏してはマズい、ということですね。とりあえず
さて、今夜は「親分の呑み会」こと、五十嵐トリオのご出演
例えば「All Of Me」で五十嵐さんが最初のメロディーを吹き始めた瞬間に
大きな時間がスウィングし始めます
これはもう、「名人」しか成し得ない技